デブでオタクのカズキ、イケメンで情報収集担当のサイケ、運転・機動担当のタケオの3人は被害届の出せない悪党だけを狙う窃盗団、通称「バックスカーズ」。
サイケの同窓で振り込め詐欺グループに属していた洋介との内通を皮切りに次々と熟練したテクニックと連携で金を盗み出していく。
親から虐待され、少年院でも酷いイジメを受けながらも強く生きてきたカズキの夢は、犯罪集団の金を横取りしていつか日本を買収し、恵まれない子供たちの将来を守ることにあった。
ヤクザの宮島はカズキが「バックスカーズ」の一員で裏稼業界の頂点に立つ六龍天の関わる詐欺店舗をも襲うと知り、カズキのことを気に入るように。
一攫千金を狙うカズキ達は詐欺グループを追って六龍天の1人である安達に行き着くが、作戦の代償は重く、捕まったサイケとタケオは重傷を負い、洋介は粛清を受けるハメに。
六龍天の怖さを思い知ったカズキだが、高田と組んで安達潰しに向けて動き出す。
カズキは安達系列の店の番頭である加藤が営む詐欺店舗に潜入し、結果として高田が内偵として送り込んでいた鰯田をはじめヤン達チャイニーズマフィア、そして宮島も巻き込み、加藤を味方に引き入れ全員で安達を潰しにかかる協力関係が生まれた。
そしていよいよ、加藤がリークする情報をもとに安達潰しが始まるのだった。
8巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
カズキ達を狙う張本
遡ること半年。
カズキたちが振り込め詐欺の事務所に窃盗に入ったとき、コンビニに出かけていた見張りの張本はひどく動揺していた。
〈窃盗に入られた見張り役の張本 [ギャングース 8巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
窃盗に入られたときに事務所にいればひどい拷問を受ける可能性があったため、不在にしていたことはある意味幸運。
しかし番頭の加藤からペナルティとして50万円を要求され、犯人たちから金を取り返すことを目指す。
怪しいのはコンビニからの帰り道にすれ違ったバンに乗っていた3人組。
その外見だけを頼りに張本は網を張り巡らせ、キャバ嬢のサクラにも協力を依頼する。
〈キャバクラで網を張る [ギャングース 8巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
「とあるヤードに盗品が大量に保管されている」という情報を仕込み、罠を張る。
と、そのやりとりを聞いていた日系2世の不良グループが仲間を集めて張本を脅し、強制的にその話を横取りするのだった。
〈不良グループに絡まれる [ギャングース 8巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
ナンパ大作戦
無事に大金を手に自由を満喫するカズキ、サイケ、タケオの3人。
しかし彼らは少年院出身のホームレスであるうえに金の出所を明かせないため、自力で事業を立ち上げたりすることはできない。
そんな3人にヤンは「女を作ってその名義で拠点を確保しろ」とアドバイス。
〈ヤンのアドバイス [ギャングース 8巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
3人はさっそく女を探しに街でナンパに出るが、挙動不審な3人のナンパ成功率はゼロ。
それどころかスカウトたちの縄張り争いに巻き込まれ、街の人気のない端の方へ追いやられてしまう。
と、そこで宮島の部屋住みで教育を受けていた祐二と再会を果たす。
祐二はあれから昇進し、いっぱしのヤクザとして街のスカウトたちをまとめ上げる存在になっていた。
〈祐二との再会 [ギャングース 8巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
祐二の口利きもあり、3人は女探しを再開、見事女性3人組との合コンにこぎつけるのだった。
悲惨な合コン
初めての合コン。
しかし金だけが目当ての女性たちは思うように盛り上がらず、カズキやタケオに至っては会話のキャッチボールさえままならない。
〈悲惨な合コン [ギャングース 8巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
サイケだけはルックスがいいこともありトイレでの行為へのお誘いがあったが、美人を相手にサイケは勃たなかった。
カズキだけは持ち前の明るさとメンタルの強さで最後まで心折れなかったが、一般的な常識すらないカズキたちは「マジで日本人?」と吐き捨てられてしまう。
〈大失敗に終わる [ギャングース 8巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
狙い場の情報
自分達に釣り合う女はいない―。
そう諦めかけたとき、サイケの携帯が鳴る。
情報収集にいつも協力してくれるキャバ嬢のサクラからだった。
〈サクラからの提案 [ギャングース 8巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
サクラはサイケたちに部屋を提供する代わりに金を要求し、張本から仕込まれたヤードの情報を流す。
廃車でバリケードを作った窃盗には難易度の高いヤードだが、サイケたちはそれを了承。
どうやら車に詳しいタケオには秘策があるようだ。
急いで現場に向かう3人を見送り、サクラは張本に密告。
〈張本に密告 [ギャングース 8巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
張本らは日系2世の不良グループと共に3人を追うのだった。
走り屋たちとのカーバトルへ
タケオは金がベンツの車にあることを見抜き、ユニックで牽引しながら作業を始める。
するとそこに張本たちが駆け付けてきた。
タケオが車のバリケードを崩して妨害しながら逃走開始。
〈逃走開始 [ギャングース 8巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
一旦は廃車で道を塞いで振り切るが、日系2世の不良たちは凄腕の走り屋集団だった。
ベンツを牽引したまま逃げる3人にみるみるうちに追いつき、激しいカーバトルが始まる―。
〈カーバトルへ [ギャングース 8巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
【8巻のまとめ】
カズキ達が振り込め詐欺の店舗を襲った際の見張り役、張本が復讐のためにカズキ達を狙う。
日系2世の不良グループに絡まれながらも張本はダミーの情報を流し、カズキ達を誘き寄せることに成功。
まんまと罠にハメられたカズキ達は逃走するが、相手の不良グループは走り屋集団。
激しいカーチェイスが始まるのだった。
次巻へ続きます。
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