光速の脚を持つセナが、極悪非道のヒル魔に目をつけられて正体不明の選手「アイシールド21」としてアメフトデビュー。
デビュー戦で見事初勝利を飾りましたが、2回戦では王城ホワイトナイツのエースである進にほぼ完全に抑えられて完敗し、春の大会は敗退。
東京地区優勝を果たした王城も、関東大会準決勝では神龍寺ナーガに惨敗。力の差をみせつけられます。
各チームとも秋の大会に向けて再始動し、泥門は新メンバーを加えながら賊学カメレオンズ、太陽スフィンクス、NASAエイリアンズと練習試合を行う中で、少しずつ成長していきます。
NASAエイリアンズに僅差で敗れた泥門デビルバッツはそのままアメリカ合宿へ。
再会を果たしたどぶろくをトレーナーに迎え、地獄の猛特訓「デス・マーチ」がスタートしました。
10巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
進 vs パンサー
富士山近くで合宿を行う王城ホワイトナイツ。進だけは特別メニューで富士の樹海で山籠もりを行いますが、極度の機械音痴の進は渡されたGPSを壊し、遭難します。
一方、パスポートの再発行を待つNASAエイリアンズは観光で富士山を訪れていました。
「NASAエイリアンズは二度とアメリカの地を踏まない」という条件を守るため、チーム名を「NASAシャトルズ」に改名し、パンサーもその実力を認められてスタメンの座を射止めます。
進が近くに来ていると知ったパンサーは居てもたってもいられず、進を探しに飛び出し、樹海の中で進に出会います。
〈進とパンサーの対決が実現[アイシールド21 10巻](c)集英社/稲垣理一郎〉
樹海の中で進とパンサーの対決が始まりますが、結果はパンサーの進むであろう最短の道が見えていた進の勝ち。
「アイシールドなら進を抜けるか」というパンサーの問いに、進は「アイシールドがスピードを落とさずにブレーキを踏んで曲がることができれば、打つ手はない」と答えます。
新たな出会い 瀧夏彦・鈴音兄妹
デス・マーチを石蹴りをしながら進むセナ。この練習こそがスピードを落とさずに曲がるための練習になっていました。
作戦などの全体戦術は一気に覚えるとして、タイトエンドという何でも器用にこなすユーティリティープレーヤーがいないことも課題だとどぶろくは指摘します。
アメリカ横断中に新しい仲間が見つかれば、と淡い期待を寄せながらデス・マーチを続けていると、石蹴りに集中していたセナが他のみんなとはぐれ、知らない街にたどり着いてしまいました。
そこで瀧鈴音(たき すずな)という少女と出会います。
〈鈴音と出会う[アイシールド21 10巻](c)集英社/稲垣理一郎〉
鈴音は兄の瀧夏彦を探して、ちょうどこの街で行われているプロNFLチーム、サンアントニオ・アルマジロズの入団テスト会場を訪れていました。
瀧は中卒で目立ちたがりのバカですが、アメフトに賭ける熱意だけは本物。セナも誤って入団テストに巻き込まれ、NFLを目指す瀧を援護することになります。
瀧は柔軟な身体を活かし、レシーブからブロックまで何でもソツなくこなしますが、悪く言えば器用貧乏。
入団テスト一次選抜で同じチームになったセナは、対抗戦で圧倒的なランを見せつけ、チームを勝利に導きます。
そしてテストの選考結果。瀧はその素質を認められながらも、まだ経験が足りないとして落選してしまいました。
セナはそんな瀧をデビルバッツへと誘います。
〈瀧をデビルバッツへ勧誘[アイシールド21 10巻](c)集英社/稲垣理一郎〉
デス・マーチの走破
どうにか泥門のデス・マーチに再び合流できたセナ。
石蹴りの練習も次のステップへ進み、新たなランの必殺技完成へと近づいていきます。
瀧兄妹も紹介され、「デス・マーチに最後までついて来れたらタイトエンドの候補に入れる」ということが決まります。
瀧は持ち前のナルシストが良い方向へ働き、根性でデス・マーチに耐えていきます。
そのまま日数が経ち、開始から30日目。
一番疲労が堪える終盤にさしかかりますが、誰も欠けることなくラスベガスに到着。
無事、デス・マーチを走破しました。
練習の成果として、セナは相手の目の前で消えるように見える急激な曲がりの必殺技「デビルバットゴースト」を習得。
〈デビルバットゴーストが完成[アイシールド21 10巻](c)集英社/稲垣理一郎〉
借金を抱えるどぶろくのために、ヒル魔たちはラスベガスのカジノへ繰り出します。
結局ヒル魔が借金2000万円勝ち、どぶろくを連れて日本へ帰国することとなりました。
【10巻のまとめ】
デス・マーチを誰も欠けることなく完走し、セナは新しい必殺技「デビルバットゴースト」を習得。
また道中で出会った瀧夏彦・鈴音兄妹も仲間に加わり、全員で日本への帰国の途につきます。
次巻へ続きます。
この漫画をもう一度読みたい方はこちら