ある日、高校1年生の玄野計は小学生時代の親友だった加藤勝と共に地下鉄のホームで線路に落ちた酔っ払いを助けようとして電車に轢かれ命を落としてしまった。
目を覚ました次の瞬間、2人がいたのはとあるマンションの一室。そこには同じように死んだはずの人々が集められていた。
部屋の中央には「ガンツ」と呼ばれる謎の大きな黒い球。
同じ部屋に集められたメンバーとともに、玄野たちは理由もわからないまま星人を「やっつける」ように指示され、別の場所へと強制的に転送されていく。
ゲームを繰り返して100点を取れば記憶を消されて解放か、強い武器か、誰かを生き返らせることができる。
玄野は仲間たちや自分の死と再生を何度も経ながらGANTZのメンバー達をまとめ上げてきたが、人類が滅亡の危機に瀕するカタストロフィまで残された時間はあと1週間しかないことが判明する。
そして全てのゲームが終わりもう誰も生き返らせることができなくなった際、玄野に片思いしていたグラビアアイドルのレイカは最後に取った100点のメニューで自分の恋心を満たすためにもう1人の玄野を再生させ、結ばれる。
GANTZが高度な文明を持つ地球外生命体によって作られたものであることが明らかとなるなか、ついにカタストロフィの時を迎えた。
強大すぎる巨人たちが地球への侵略を開始し、為すすべなく蹂躙されていく。
そんななか玄野は恋人の多恵を守りながら抵抗し、巨人たちにマークされることに。
しかしGANTZを操作することに成功していた幹部らもメンバーを強制招集し、巨人の母船の中へと逆侵攻をかける。
戦いが激化する中、玄野は巨人軍に拉致された多恵を救うために囚われていた人間たちを解放しながらひとり奮戦し、ようやく多恵と再会を果たした。
そして桜井が超能力をフルに使って復讐を始めるなか、レイカたちも同志を募って捕まった人間たちを解放するための戦いを開始。
巨人たちの新たな侵攻によりGANTZがハッキングされ、見知らぬ廃工場へと転送されたレイカたちは異形の生物たちと死闘を繰り広げながら人間たちを守るが、死闘の末にレイカが命を落としてしまった。
他方、多恵と再会を果たしたばかりの玄野は再び強制転送され、宇宙船の弱点である施設へと進軍する戦いに巻き込まれてしまう。
そこには復讐を続ける桜井と、自ら望んで参戦する西の姿も。
多恵がララダと共に玄野を探すなか、大規模な戦闘が始まるのだった。
35巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
復讐を止めない桜井
坂田の横には死んだはずの愛するトンコツの姿も。
2人は号泣する桜井の暴走を止めようと言葉をかけるが、桜井は頑なに巨人の殲滅を押し通す。
所詮、2人は脳が勝手に作り出した幻影。
桜井はGANTZによって脳に埋め込まれた爆弾も超能力で取り除き、瞬間移動を駆使して生身で侵攻する。
GANTZ軍の巨大兵器たちの進撃は順調、しかし巨人側も巨大な固定砲台からの攻撃で応戦するのであった。
巨人軍の反撃でGANTZ軍の首脳たちと桜井が死亡
固定砲台からの砲撃の威力は絶大。
眩い光が見えたかと思えば、砲撃を食らったGANTZの巨大兵器がバラバラに壊れていく。
別室でその様子を中継で見ていたGANTZ軍の首脳たちだが、GANTZがハッキングされその部屋に異形の生物たちが押し寄せてきた。
巨大兵器の中から、ララダと多恵がその空域を車で飛び回っていることを視認した玄野。
巨大兵器の中に転送して進撃を続ける西。
自分の超能力を信じて戦い続ける桜井。
そこに次の砲撃が浴びせられ、桜井と首脳たちが命を落とすのだった。
多恵の救出、ララダの遺言
首脳たちが死んだからか、GANTZ軍の巨大兵器のコントロールが解けた。
玄野は急いで飛行型の小型ビークルに乗り換え、多恵とララダの車のもとへ向かう。
しかし巨人側の巨大メカの攻撃でララダの車が被弾し、煙を噴き上げながら堕ちていく。
落下する中、ララダは懸命に多恵を抱き上げ、「私達を滅ぼさないで」と言い残して多恵を空中へ放って逃がした。
そして玄野が多恵を空中でキャッチし、何とか無事に救出するのであった。
玄野と西、人類の命運を握る決闘
西がついにターゲットである塔のような施設に到着。
一方、多恵から「あれを壊すと巨人の世界が滅んでしまう。施設を壊さないで」と懇願された玄野は、その願いを聞いて多恵を乗せたまま施設を守る為に急行する。
そして施設の内部で西と接敵。
施設を壊したい西と、守りたい玄野。
宇宙船が地上から離れて空へと浮上していくなか、その内部ではGANTZのスーツを着た者同士の決闘が繰り広げられることに。
勝つために手段を選ばない西はあえて近くにいた多恵を狙い、激昂した玄野が西を追い詰めた。
しかし多恵をGANTZの力で再生させることを餌に和解と協力を求める西。
玄野は多恵の言葉や罪のない巨人の一般市民の命を奪うことに想いを馳せながら、施設に致命的な一撃を与えた。
ところがここで奇跡的に多恵がまだ生きていることがわかると、玄野は戦えなくなった西を置いて多恵と共に去っていくのだった。
勝利をほぼ手中に収める
宇宙船の崩壊が始まり、置き去りにされた西は必死にGANTZへ転送を呼びかける。
しかし首脳たちが死んだ今、GANTZは何の反応も示さない。
涙を流して母に助けを求めながら、西は崩壊に巻き込まれていった。
一方、多恵を乗せてそのまま脱出を図る玄野だが、宇宙船は既に大気圏を離れ宇宙に達しようとしていた。
ギリギリのところで地上に舞い戻った玄野と多恵。
玄野はテロリストのリーダーとして敵視されることとなるが、ここでフリーライターの菊地がこれまでの映像が全て巨人の作ったフェイクであったことを暴露し、真実を伝える。
巨人の侵略は人類によって阻止され、世界中から集結した黒いスーツの部隊がいま、敵の母船の中で勝利まであと一方に迫っていた。
携帯電話で連絡が取れた他チームから情報を得た加藤たちも、一般市民たちを地上に転送させつつ、最終決戦の場である母船の中へと転送していくのだった。
【35巻のまとめ】
巨人軍の最後の抵抗によってGANTZ軍の首脳たちと桜井が命を落とした。
ララダが身を挺して多恵を助け、ララダの遺志を継いだ多恵は巨人の滅亡を思いとどまるように玄野に懇願する。
多恵の願いのために巨人の宇宙船の破壊を阻止しようとする玄野だったが、西との決闘を経て宇宙船に致命的なダメージが与えられ、崩壊が始まった。
玄野と多恵は宇宙船を脱出して地上に舞い戻り、宇宙船の中でも人類の勝利まであと一歩という状況。
一般市民たちを解放・避難させた加藤らも最終決戦の場である母船の中へと転送していくのだった。
次巻へ続きます。
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