裏路地でのバトルを偶然目撃したことから冴えないサラリーマンの山下一夫の人生が一変する。
争いを収めるための手段として300年前から続く代表闘技者同士の戦い、拳願仕合の新しい闘技者である十鬼蛇王馬の世話役を命じられ、王馬と行動を共にすることに。
拳願仕合で”レイザーズエッジ”を必殺とする理人、”呪術師”蕪木に勝利した王馬は57戦無敗にしてプロレス界のビッグネーム、”獄天使”関林ジュン。
圧倒的なフィジカルを武器に関林に蹂躙される王馬だったが、死の淵を彷徨った末に覚醒し逆転勝利。
拳願仕合に勝利した乃木は拳願会会長の片原滅堂に挑戦状をたたきつける。
"滅堂の牙"と呼ばれる最強の闘技者を擁する滅堂はこれを受けて「拳願絶命トーナメント」の開催を決定。
乃木グループは従来の正闘技者である初見 泉を代表とし、いつの間にか山下商事として起業させられた一夫も拳願会会員の資格を勝ち取って王馬を闘技者とした。
そして野望を抱く拳願会会員たちは次々と強い闘技者を立てていく。
そしてトーナメント開催を前に王馬の前に姿を現し、異常な執着をみせる皇桜女子大学の闘技者 桐生。
2人の過去にはどんな因縁があったのか―。
4巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
王馬と桐生の過去
10年前、王馬は自分の師匠である十鬼蛇 二虎が目の前で敗死した。
二虎を殺めたのは当時の桐生の師匠。
王馬は師匠の敵討ちについては否定しながらも、最強を決めるための最高の舞台であるトーナメントで桐生を叩き潰すことを宣言。
〈王馬が勝負宣言 [ケンガンアシュラ 4巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
こうして2人は拳願絶命トーナメントでの対決を望むのだった。
拳願絶命トーナメントの始まり
トーナメント開催当日。
日本の名だたる経営者たちがこぞって長期休暇を取り、それぞれの闘技者と共に埠頭に集まった。
トーナメントに参加するのは151社。
そのうち、乃木グループをはじめ事前に招待状が届いていた会社はクルーズ客船「拳願号」に乗船する。
山下商事をはじめ招待状を持たない会社が通されたのは見るからにボロボロな「絶命号」。
〈案内されたのは"絶命号" [ケンガンアシュラ 4巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
絶命号に乗り込む一夫にはサポート役として楓、秘書として乃木が新たに派遣した串田 凛の2人が同乗する。
絶命号に乗船すると、闘技者は1階のホール、その他関係者は2階へと振り分けられていく。
いったん2階に通された楓が王馬に飲み物を届けに1階ホールに入ると、タイミング悪くそこで出港の合図とともに扉が固く閉められた。
同時に船長から「拳願絶命トーナメント予選」としてホールにいる闘技者同士によるバトルロワイヤルが告げられる。
〈予選はバトルロワイヤル [ケンガンアシュラ 4巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
予選はバトルロワイヤル
楓を守りながらのハンデを背負うこととなった王馬。
そこに理人も現れ、ただ楓への下心だけで王馬との共闘を始める。
〈理人も参戦 [ケンガンアシュラ 4巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
2階ではどの闘技者が予選を勝ち抜くかの賭けで巨額の金が飛び交う。
ホールでは着々と淘汰が進んでいき、レベルが違う闘技者たちが浮き彫りになってきた。
主に
十鬼蛇 王馬(山下商事)
理人(SH冷凍)
沢田 慶三郎(マーダーミュージック)
ハサド(ペルシイ石油)
原田 徳治郎(ふじま運送)
賀露 吉成(あじろ水産)
ジェリー・タイソン(22世紀ファックスコーポレーション)
あたりが目を引く候補者である。
中国で学んだ象形拳を我流に昇華させたタイソンが王馬をロックオン。
強力な突進で周囲を跳ねのけながら執拗に迫るタイソンだが、王馬は操流ノ型・柳でいなしつつ、金剛ノ型・不壊で防御。
〈王馬がタイソンを翻弄 [ケンガンアシュラ 4巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
不壊は全身の筋肉を一瞬で硬直させ鋼と化す技。
その硬さはタイソンの突進をも正面から跳ね返し、タイソンが脱落。
〈王馬が不壊でタイソンを撃破 [ケンガンアシュラ 4巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
王馬の他、原田の猛攻”ハラトクラッシュ”を受けきって正面から叩き潰した賀露、
佐部ミッションの使い手である下田に辛勝した理人、
余裕の勝利を挙げた沢田と”アラブの旋風”ハサドの合計5人が予選を勝ち上がったのだった。
〈勝ち残った5人 [ケンガンアシュラ 4巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
早くも始まっている派閥争い
一夫と同様、乃木にうまく話を進められ51億の借金を知らぬうちに課せられながら起業した理人。
理人と一夫にはもし優勝すれば拳願会会長に乃木を指名するという条件が課されていることが明かされる。
今回のトーナメントの優勝で与えられるのは会長の指名権であり、優勝する確率を高めるために各企業は既に派閥を組みはじめているのだった。
〈始まる派閥争い [ケンガンアシュラ 4巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
本戦に向かう32社が決定
予選を勝ち抜いた5社の前に姿を現し、歓迎する滅堂。
予選を免除された28社を加えた合計33社による本戦へと進む前に、ハサドが滅堂に異議を唱える。
自らの実力を誇示しようとするハサドだが、滅堂の"護衛者"の1人 淀江に一瞬で敗れ、その場で脱落。
〈ハサドが脱落 [ケンガンアシュラ 4巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
一夫らはこうして拳願会の上位企業28社が集う拳願号へと場所を移されるのだった。
水面下の闘いが幕を開ける
拳願号のパーティ会場に集う一同。
皇桜女子大学の紫音と初見が元恋人であることが判明するほか、闘技者たちも互いを認識していく。
本戦開始は「決戦の地」に到着する27時間後。
〈本戦は27時間後 [ケンガンアシュラ 4巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
「代表闘技者は決戦の地に到着してから登録する」というルールを逆手に取り、この27時間のうちに戦いが始まっていく。
既に代表となっている闘技者同士の私闘は禁じられたが、裏を返せば闘技者でない者が闘技者と闘うのは自由。
その穴にいち早く気付いた将棋指しの金田が義伊国屋の闘技者である氷室に勝負を申し込み、氷室も自信満々に快諾。
〈金田の喧嘩を買う氷室 [ケンガンアシュラ 4巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
ジークンドー使いの氷室と金田の決闘が始まる。
他方、船内のモニター監視ルームでは桐生が侵入し、運営を担う淀江たち護衛者に勝負をしかけるのだった。
〈桐生vs護衛者 [ケンガンアシュラ 4巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
【4巻のまとめ】
過去に桐生の師匠が王馬の師である十鬼蛇 二虎を殺し、桐生がその師匠を殺したという関係をもつ2人。
そして船の上で拳願絶命トーナメントが始まり、企業ランク上位の会員を除いてバトルロワイヤルの予選が行われた。
王馬、理人、賀露、沢田の4名が予選を勝ち残り、合計32社が本戦出場の切符を手にする。
船が「決戦の地」に着いてからが本戦だが、息をつく暇はない。
水面下では企業同士の派閥争いは既に始まっており、正闘技者の座を巡って水面下の闘いが勃発するのだった。
次巻へ続きます。
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