山岳救助隊を目指す大学生の日高ミチロウは、友人の殺人未遂容疑で拘置所に収容中の弟・マコトを改心させるために奔走していたが、サイコパスであるマコトは反省の色を見せず、実刑判決が下ってしまう。
途方に暮れていた矢先、突如として赤い雨が降り出し、霧に包まれた拘置所は戦国時代にタイムスリップしていた。
ミチロウは幼き弁丸(後の真田幸村)と出会い行動を共にする一方、マコトは弁丸の兄である真田源三郎を斬って逃走。
源三郎を救うべく拘置所の医務室へと運び届けるミチロウだったが、そこで囚人たちの暴動が起き無秩序状態に。
さらに真田軍が攻め入り、拘置所は殺戮の戦場と化した。
そして囚人の1人はヤクザの若頭である赤岡勝美、国会議事堂を爆破しようとした元中学教諭の田宮友則、妹を殺された仇討ちで闇金業者2名を殺害した元格闘家の水沢ケイ、香港マフィアの幹部である李、航空機の単独ハイジャック犯である宗教団体職員の九能理らが独房から解放され、真田軍との戦いに参戦。
刑務官である菊地が争いの収拾に動き出す中、九能は弁丸と治療中の源三郎を人質にしながら真田家を乗っ取ることを画策。
駆け付けた真田十勇士の三好総兵衛伊三と三好清海姫が弁丸らを救うべく攻め入り激戦となるなか、ミチロウが人質になった弁丸を救出し、九能の謀略を阻止するのだった。
3巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
日没が迫る
菊地は刑務官や受刑者の生き残りを取りまとめつつ、赤岡と協力して物資と脱出ルートの確保へ。
赤岡は駐車場で車2台を確保するが、避難経路の途中である1階では九能たちがまだ乱戦状態にある。
さらに日没も迫り、拘置所での戦いに終わりが迫っているのだった。
拘置所の戦いに幕
九能が囚人たちの士気を上げて弁丸を狙い、ミチロウたち真田一派は再び劣勢に陥る。
そして九能が逃げようとする弁丸の足を斬りつけた際、ついにミチロウが激昂し九能に襲いかかった。
清海姫も香港マフィアの李の剣捌きに苦戦を強いられるなか、ついに日が暮れ闇に包まれる。
それでも清海姫は薙刀の切先で地面に火花を散らし、その明かりで位置を確認した李を斬り伏せた。
他方、ミチロウは刀を手にする九能に対して裸締めを敢行するも、出血が多くフラフラの状態。
と、そこに菊地や赤岡たちが車と共に突入し場の制圧にかかる。
九能は締め落とされた演技をしながら隙を突いて逃走を図るが、赤岡に車で撥ねられて御用となった。
こうして拘置所での戦いは真田軍の勝利に終わるのだった。
真田家に迎えられるミチロウたち
拘置所での戦いを終え、治療を済ませるミチロウたち。
水沢は一命を取り留め、九能はまだ予断を許さない状況。
災害用の保存食の備蓄が残り少なくなり、ミチロウは源三郎や弁丸に食糧を分けてもらうよう交渉し、拠点である砥石城へ向かうことに。
当主である真田昌幸は初めは「先の世の人」というミチロウたちに懐疑的な視線を向けるも、車を見てすぐに信じた。
さらに真田十勇士である猿飛佐助や由利鎌之助らも合流。
佐助は近辺で逃亡犯の仕業と思われる襲撃や火事が起きていることを明かし、ミチロウや菊地らに協力して逃亡犯を捕らえる代わりにこの時代でこれから起こる歴史を知ることで天下を取ることを狙うのであった。
事態が急変、真田家に危機が迫る
ところが事態は急変してしまう。
ちょうど真田家にとって主君である武田勝頼が織田信長に討たれたという急報が入り、ミチロウたちは自分達の知る史実よりも早く勝頼が死んだ、つまり歴史が狂っていることを悟る。
これで勢力図が変わり、武田家の庇護が失われたことで真田の安泰も崩れてしまった。
その頃、信濃国岩尾城では城主である大井行吉のもとに鳥居と小山という2人の逃亡犯が取り入っていた。
詐欺師である鳥居は大井をうまく口車に乗せ、この期に乗じて真田家を攻め落としてのし上がるように仕向ける。
心優しいが剛力の持ち主である小山は鳥居に心酔し、大井軍が真田家を急襲。
そこに襲撃を聞きつけた真田十勇士が立ちはだかるのだった。
大井軍の襲撃を阻止
真田十勇士が圧倒的な武力で大井軍を蹴散らす。
暴れ回る小山は鎌之助によってあえなく敗れ、命を落とした。
さらに自ら馬に乗ってきた大井行吉とミチロウたちが遭遇。
ミチロウは刑務官の装備である催涙スプレーを武器に馬を潰して落馬させ、柔道の当身で大井行吉を見事に制圧。
大将首を仕留めたミチロウは自分の正義に則って首を斬らずに生捕りにすることを選択。
鳥居も捕らえられ、大井軍による襲撃を阻止。
手柄を上げ、さらにミチロウの不殺の覚悟に共感した源三郎らは戦のない世の中を作るため、改めてミチロウに協力を乞う。
菊地は生きて現代に帰ることを目標にしていた一方、ミチロウは現代に帰ることではなくあくまで逃亡中の弟マコトの捜索を条件に協力を引き受けるのだった。
マコトが不破と合流
その頃、林のなかで追い剥ぎに襲われるマコトはある男に助けられる。
その男こそ滋賀の高校が忽然と姿を消した事件の生き残りだという不破瑠衣。
そして大井行吉のもとに鳥居を送り込んだのもこの不破だった。
不破の登場により、歴史の歪曲がさらに加速していくのであった。
【3巻のまとめ】
ミチロウや真田十勇士の活躍で九能の謀略を阻止することに成功。
その後ミチロウたちは真田家に迎えられるが、逃亡犯2人が大井行吉をそそのかし、真田家を急襲する。
ここもミチロウと真田十勇士の活躍で退け、ミチロウたちは先の世の者として真田家の客将として協力することとなる。
他方、ミチロウが捜索する弟マコトは逃亡中に同じくタイムスリップについての真相を知る不破と合流し、さらに歴史の歪曲が加速するのであった。
次巻へ続きます。
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