学校にも家庭にも居場所がない高校生の神代ユウは、あるきっかけでボクシングのワンツーを独学で覚え、いつしか不良たちを撃退する実力をつけ始めた。
その噂は「不良狩りのボクサー」として広がっていき、さらに強い者たちに狙われるユウ。
柔道使いの岩戸や街のカリスマ 伊沢マサキに導かれながら、自分の存在を賭けて更なる戦いに身を投じていく。
代沢高の空手使い 緑山ショウゴとの決闘を経て友人関係となり、親友のシンイチと3人での楽しい時間を手に入れたユウ。
しかしそれも束の間、シンイチがヤンキーたちに襲われ、ユウは主犯格の加藤・八木を相手に復讐と暴走を始めた。
復讐を始め連戦のなかで技を磨き上げていくユウは、ショウゴから教わった必殺技を武器についに加藤とのタイマンを制するが、怒りは収まらない。
マサキがユウをタイマンで破りようやく事態を収拾、冷静さを取り戻したユウはスランプを経ながら自分の居場所や仲間を守れるほどの強さを強く求めるようになる。
他方、世田商のヤンキーたちに目をつけられ戦争状態へ突入したマサキ。
世田商は剣道使いのタカを担ぎ上げ、集団での奇襲を仕掛けながらマサキを追い込む。
手負いのマサキがタカとのタイマンで不覚を取り、敗北かというとき。
ユウが駆け付け、再び暴力に身を委ね世田商に立ちはだかるのだった。
8巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
ユウ vs タカ
ショウゴやシンイチ、土屋も駆けつける中、キレたユウとタカの決闘が始まる。
〈ユウとタカが決闘へ [ホーリーランド 8巻](c)白泉社/森恒二〉
間合いはタカに分があるが、飛び込んでパンチが当たればユウにも勝機がある。
木刀という戦ったことのない相手に対し、ユウは躱すのではなく後退して距離を取る。
互いに決め手を欠くなかギリギリの攻防が続くが、最後はユウの狙いすました後ろ回し蹴りがクリーンヒット。
〈ユウの後ろ回し蹴り [ホーリーランド 8巻](c)白泉社/森恒二〉
タカの振り下ろしから頭部を守りながら、ガラ空きのボディを深く蹴りこむ、用意周到に寝られた蹴り技だった。
世田商との抗争が集結
タカとのタイマンを制したユウだが、世田商のヘッドである吉井はまだリンチを諦めない。
しかし不良とはいえやり方に美学がないと土屋が指摘し、ギャラリーたちの空気に一石を投じる。
〈一石を投じる土屋 [ホーリーランド 8巻](c)白泉社/森恒二〉
怒りの収まらない吉井はナイフを取り出しマサキに襲い掛かるが、ダメージを負っていてもマサキの方が何枚も上手。
皆の見ている前で吉井は負けを認め、抗争は終結するのだった。
〈マサキが勝利 [ホーリーランド 8巻](c)白泉社/森恒二〉
ショウゴの想い、ユウとの再戦へ
この戦い以降、ヤンキーたちがユウに向ける視線が変わった。
ヤンキーたちは喧嘩を売るのではなく羨望の眼差しを向けるようになる。
〈ユウへの目線が変わった [ホーリーランド 8巻](c)白泉社/森恒二〉
クラスメイト達も手のひらを返したようにユウのことを褒めるが、ユウは受け入れられたとわかっていても、どうしてもその態度の変わりように納得することはまだできなかった。
ユウの成長の早さにどこかで嫉妬を感じ始めていたショウゴは、ユウと全力をぶつけ合うことを願うようになっていく。
幼い頃の父の言いつけどおり、強さだけを追い求めてきたショウゴにとって、ユウとの再戦はどうしても実現したいものだった。
〈再戦を迫るショウゴ [ホーリーランド 8巻](c)白泉社/森恒二〉
ショウゴはユウに友人として全力の決闘を申し込むが、ユウは友人としての関係が壊れることに躊躇いを感じる。
それでもマサキにアドバイスをもらい、友人として全力を出して応えることを決意したユウ。
シンイチが見守るなか、人気のないガード下でユウとショウゴのタイマンが始まるのだった。
〈ショウゴとの再戦 [ホーリーランド 8巻](c)白泉社/森恒二〉
ヒートアップするユウとショウゴ
互いに武者震いする中、決闘が始まる。
しかし全力を出す決意を固めていたにもかかわらず、ユウはショウゴに寸止めをしてしまった。
情けをかけられ侮辱されたと感じたショウゴは怒り、目突きや急所狙いといった禁じ手も解禁して暴走する。
〈ショウゴが逆上 [ホーリーランド 8巻](c)白泉社/森恒二〉
ショウゴの決闘にかける思いを受け止め、ようやくユウも全力を出す覚悟が固まる。
ユウは巧みなコンビネーションでショウゴを攻め、誘い出してからのハイキック。
シンイチの制止も聞かず、ユウは親友の頭にキックを蹴りこむのだった。
〈親友の頭にに全力の蹴り [ホーリーランド 8巻](c)白泉社/森恒二〉
【8巻のまとめ】
タカとのタイマンを制し、世田商が負けを認める形でマサキとの抗争は終結。
この戦い以降ユウには羨望の眼差しが向けられるようになり、周囲の接し方の変化を感じるユウ。
その強さに嫉妬するショウゴは、自らの強さを追求するために再びユウにタイマンを申し込む。
友人としてその想いに応えることにしたユウだが、情けを賭けたことでショウゴを逆上させてしまう。
そしてユウも本気を出し始め、親友の頭にキックを蹴りこんでしまうのだった。
次巻へ続きます。
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