総合病院の薬剤師として働く、葵みどり・26歳。医師のように頼られず、看護師のように親しまれなくても、今日も彼女は患者の「当たり前の毎日」を守るため、院内を駆け回る!! 称賛されなくてもあなたを支える医療ドラマ!!
(U-NEXT作品紹介より引用)
薬剤師・葵みどりの葛藤と成長
医療現場で働く薬剤師の日常をリアルに描いた本作。
主人公の葵みどりは、萬津総合病院に勤める2年目の薬剤師です。
処方への疑義を申し立てれば医師に疎まれ、患者からは「薬を出すだけの窓口」としか見られない現実に、深い葛藤を抱えています。
そんな中で彼女が目標とするのが、医師や看護師からも厚い信頼を寄せられる先輩薬剤師・瀬野の姿です。
思わぬ副作用が生んだ気づき
入院中の患者・古賀が廊下で座り込んでいる場面から、物語は動き始めます。
妻の「入院してから喘息がひどくなった」という訴えをきっかけに、みどりは担当医に血液検査を提案します。
結果として判明したのは、喫煙量が減ったことで処方薬が効きすぎてしまい、体調悪化を招いていたという意外な真相でした。
薬の効果は患者の生活習慣とも密接に結びついているという事実が、リアルに描かれています。
服薬指導がもたらす変化
マイコプラズマ肺炎の子どもを抱えるシングルマザー・山口の章では、服薬指導の大切さが丁寧に描かれています。
子どもが薬を飲みたがらず、あれこれ試した母親の行動が、かえって薬の苦みを増やしてしまっていたというエピソードは、多くの親に刺さる内容です。
みどりはマニュアル通りの対応ではなく、目の前の親子に寄り添う形で問題を解決していきます。
薬剤師のひと言が、患者の治療を大きく左右するという場面が印象的です。
緊迫の救急搬送シーン
ハイキング中に蜂に刺されアナフィラキシーショックで搬送された峰田のエピソードは、本巻最大の緊張場面のひとつです。
心肺停止という最悪の事態の中、瀬野が同行者から服薬歴を聞き出し、毎日服用していた降圧剤の影響だと突き止めます。
薬の切り替えによって一命を取り留めるという展開は、薬剤師の判断が文字どおり生死を分けることを示しています。
自分の力不足に悔し涙を流しながらも、レアケースを次に活かそうとするみどりの姿勢が胸を打ちます。
瀬野の過去が語る、薬剤師の在り方
信頼される薬剤師・瀬野がなぜ現場で必要とされるようになったのか、その原点が描かれるエピソードも収録されています。
5年前、夜間に頭痛を訴える産婦人科の患者の異変を察知し、迅速な判断で救命に貢献した瀬野。
その出来事をきっかけに、医師や看護師の意識が少しずつ変わっていったといいます。
みどりはその姿にあこがれを抱きながらも、「薬剤師として自分はどうありたいのか」という問いと向き合い始めます。
患者の心に寄り添うことの難しさ
1型糖尿病で入院中の中学生・渡辺のエピソードは、本巻の中でも特に考えさせられる章です。
インスリン自己注射が生涯必要な彼女が、意図的に注射のタイミングを誤っていたことが明らかになります。
その理由は、同じ境遇で友人となった入院仲間と離れたくないという、中学生らしい純粋な感情からでした。
「注射さえ打てば普通の人と変わらない」という周囲の言葉がいかに当事者を傷つけるか、健康な人間には想像しにくい視点が丁寧に描かれています。
適切な投薬管理だけに意識を向けていたみどりが素直に反省する姿は、医療従事者のあるべき姿勢を改めて考えさせてくれます。
【1巻のまとめ】
『アンサングシンデレラ』第1巻は、薬剤師という職業の専門性と人間味の両面を、連作エピソード形式でわかりやすく描いた作品です。

次巻へ続きます。
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参考医療現場で働く薬剤師の日常と成長をリアルに描くドラマ『アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり』全15巻【ネタバレ注意】
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