不遇の人生を送ってきた3人の少年が窃盗団「バックスカーズ」を結成し、悪党だけをターゲットに強盗や窃盗を敢行していくクライム・ストーリー。
タイトルは「ギャング」と「マングース」が由来で、犯罪者だけをターゲットにする主人公たちを、毒蛇を食うマングースになぞらえたもの。
社会の底辺に生きる少年たちの生い立ちと窮状を正面から描き、そして犯罪の手口までもリアルに描く社会派漫画でもあります。
詳細な取材に基づき。業界で使われる用語や事情などにも丁寧な解説もされているのでただただ勉強にもなります。
非行に走らざるを得ない少年少女たちへの理解を深めるような、考えさせられる作品です。
さっそく、1巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
悪党だけを狙う3人の窃盗団
デブでオタクの神童一樹(カズキ)とイケメンで情報収集担当の斉藤恵吾(サイケ)がとある半グレ系犯罪集団の収益金を横取りする計画を思いつく。
ターゲットとするのはサイケの同窓である洋介が下っ端で働く振り込め詐欺グループ。
洋介から事務所や金庫番などのスケジュールの情報を横流しさせ、カズキとサイケは仲間で運転・機動担当の武藤武夫(タケオ)と共に動き出す。
〈カズキ・サイケ・タケオの3人 [ギャングース 1巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
振り込め詐欺の店舗を襲え!!
3人は慎重に下見をし、見張りがコンビニに出かけた数分の隙に事務所に侵入。
少年院で身につけた工具類に関する知識をフルに使いながら、慣れた手つきで重い金庫を引きずり出すカズキとタケオ。
〈手早く金庫を盗む [ギャングース 1巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
見張り番が戻ってくるまでに金庫を盗み出すことに成功するのだった。
金庫の中身は200万円と詐欺に使える名簿。
カズキはそのうちの一部を義理の妹であるアヤミがいる児童養護施設にランドセルとして寄付する。
親から虐待され、少年院でも酷いイジメを受けながらも強く生きてきたカズキは、犯罪集団の金を横取りし、いつか日本を買収し恵まれない子供たちの将来を守るのが夢のようだ。
〈カズキの夢 [ギャングース 1巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
3人は被害届の出せない犯罪者だけを狙う窃盗団だった。
次に狙うは建築資材の窃盗団
次のターゲットは建築資材専門の窃盗団。
リサイクルショップで盗品を売りさばこうとする男を尾行し、盗品を保管している倉庫を突き止める3人。
たどり着いたのはコンテナが並ぶレンタル倉庫。
〈建設業者に扮装 [ギャングース 1巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
建設業者の服装でカモフラージュしながら夜間に侵入し、盗品を横取りしていく。
そこに見張り役の少女ユイカが現れ、窃盗団も戻ってきた。
〈見張り役のユイカ [ギャングース 1巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
慌てて脱出する3人だが、カズキは偽造した身分証が入ったぬいぐるみを倉庫のカギと一緒に置き忘れてしまうミスに気づくのだった。
身寄りのない少女ユイカを引き取る
見張り役としてうまく働くことができなかったユイカは戻ってきた男たちに虐待を受けてしまう。
カズキはユイカが持っているであろうぬいぐるみの中の身分証を取り返すため、ユイカの居所を自力で探し当てた。
カズキは警察を呼びながらうまく男を出し抜き、ユイカを救出。
〈ユイカを助け出す [ギャングース 1巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
中国人である母親が強制送還されるために一人残されている境遇を知り、カズキはそのままユイカを預かることに。
とはいえ、3人には住民票もない中国人の子の面倒を見ることはできない。
サイケの発案で、チャイニーズマフィアの協力者であるヤンにユイカの世話を頼むのだった。
〈協力者のヤン [ギャングース 1巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
脱法ハーブ密売グループを狙え!!
次に狙うのは脱法ハーブの売人グループ。
野外の音楽イベントに売人たちが集まると読み、ヤクザなどの後ろ盾がないモグリの売人に目をつける。
〈ドラッグ密売団を探して [ギャングース 1巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
人ごみの中からターゲットを見極め、集金後の車を追う3人。
山道で追いつき、事前に用意していた武器で襲撃。
〈ドラッグ密売団を襲撃 [ギャングース 1巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
車の中身を押収すると、中からは末端価格で100万円ほどになるであろう脱法ハーブの山が出てくるのだった。
【1巻のまとめ】
デブでオタクのカズキ、イケメンで情報収集担当のサイケ、運転・機動担当のタケオの3人は被害届の出せない悪党だけを狙う窃盗団。
サイケの同窓で振り込め詐欺グループに属していた洋介との内通を皮切りに次々と熟練したテクニックと連携で金を盗み出していく。
チャイニーズマフィアのヤンの協力を得て、行くあてのない少女ユイカを引き取り世話することとなったカズキたち。
親から虐待され、少年院でも酷いイジメを受けながらも強く生きてきたカズキの夢は、犯罪集団の金を横取りしていつか日本を買収し、恵まれない子供たちの将来を守ることにあった。
そして次に狙ったのは脱法ハーブの密売グループ。
山道で相手の車を襲撃し、車の中身を押収すると、中からは大量の脱法ハーブが出てくるのだった。
次巻へ続きます。
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