ある日、高校1年生の玄野計は小学生時代の親友だった加藤勝と共に地下鉄のホームで線路に落ちた酔っ払いを助けようとして電車に轢かれ命を落としてしまった。
目を覚ました次の瞬間、2人がいたのはとあるマンションの一室。そこには同じように死んだはずの人々が集められていた。
部屋の中央には「ガンツ」と呼ばれる謎の大きな黒い球。
同じ部屋にいた中学生の西や美少女らとともに、玄野たちは理由もわからないまま星人を「やっつける」ように指示され、別の場所へと強制的に転送されていく。
破壊的な威力を持つ近未来の武器で言われるがままにターゲットの「ねぎ星人」を倒すメンバー達だが、ねぎ星人の親が現れ怒り心頭の様子。
通行人には認知されないなか、目の前で理不尽に人が死んでいく無慈悲な戦いが幕を開けたのだった。
次々と人が死んでいく窮地、支給されたスーツに秘められた力に気づいた玄野がねぎ星人に立ち向かう。
加藤が重傷を負うなか玄野がねぎ星人を追い詰め、ゲームの経験者で近くに潜んでいた西が仕留めた。
ゲーム終了時点で生き残っていた者は五体満足で部屋に帰還を果たし、「ガンツ」と呼ばれる黒い球から採点を受けて解放される。
元の世界へと戻された玄野たちだが、生き残った少女・岸本 恵は自分のオリジナルが現実世界に既に存在していることを知り、自分がコピーであることを悟ってしまう。
行くアテもないなか、頼れるのは玄野にもらった制服にあった生徒手帳だけ。
一方の玄野も、一夜明けて武器とスーツが自分の部屋にあるのを見て、昨夜の出来事が夢ではなく現実だと確信するのだった。
3巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
元の学校生活へ
誰にも共有できない秘密を抱え、日常生活に戻ってきた玄野。
学校では同じ陰キャの同級生がカツアゲに巻き込まれ、ガラの悪い先輩から目をつけられてしまう。
運の悪さを嘆きながらもトイレでガンツのスーツを着込み、内心ドキドキしながらも放課後の体育館裏へ連れていかれることに。
不良のボス格は玄野の目の前で空手部の部員をボコボコにするほどの強さを持ち、そのまま玄野に10万払えと要求する。
玄野が意を決して拒否すると、気分を害された不良は玄野に攻撃を始めた。
しかしスーツのおかげで痛くも痒くもない。
スーツの力が本物だと確信した玄野は不良の両腕を潰さんとする力で威圧、そのまま不良は引き下がり、「このスーツさえあれば誰よりも強い」と自信を深めるのだった。
岸本が玄野の家に上がり込む
玄野が帰宅すると、家の前に家出した岸本が座り込んでいた。
どうやら玄野の生徒手帳の住所をもとに辿り着いたらしい。
家にあげてもらった岸本は「私をこの家でペットとして飼ってほしい」と切り出す。
思わぬ展開にドキドキしながら、食い気味に了承する玄野。
今夜はついに大人の階段を登るかもしれないと妄想が爆発し、コンビニでゴムなどを買って準備万端で夜を迎える。
ついに一緒の布団で寝る2人、玄野はそういう雰囲気に持っていこうとするが、岸本は「ペットとはエッチしないじゃん…」という理屈で拒絶。
仕方なく玄野はペットへの愛情表現として抱きしめたり頭にキスして気を紛らわせようとする。
一方の岸本は、身体のキズが全部なくなったことで自分が自分ではない、居場所も戸籍も親もいない孤独な存在だと感じながら眠りにつく。
翌朝、自分と全く同じ顔をしたオリジナルの存在を確かめ、親や全てから解放された自由を感じた岸本は、自分の思うがままに生きることを決心し、「加藤が好きだ」と玄野に告げる。
岸本を諦めきれない玄野は複雑な気持ちのまま、岸本をしばらく家に泊めることになるのだった。
幼い弟を養う加藤
同じく日常生活に戻った加藤は、2年と3年の不良の先輩たちに目をつけられてリンチを予告されていた。
加藤は恐怖に震えながらも意を決し、ボス格の先輩をトイレでボコボコにして事なきを得る。
加藤の目標は、両親を亡くし幼い弟と共に伯母夫婦のところで世話になっている加藤だが、伯母は2人に冷たく、早くバイト代を貯めて家を出ること。
そんなとき突然悪寒と金縛りが襲ってくる。
悪い予感、またあのゲームが始まる合図なのであった。
またあのゲームが始まる
その夜、暴走族に絡んだ酔っ払いのオヤジが幼い息子の見ている前でリンチに遭う。
ひととおり楽しんだ暴走族の男だが、敵対する暴走族にハメられて乱闘になり、腹を刺されて仲間3人と共に命を落とした。
4人の暴走族が目を覚ますと、そこは玄野・加藤・岸本・西が待つ謎の部屋。
その後も誰もが振り返るイケメン高校生の北条 政信とそのストーカーである女・通称「貞子」、そして乗用車に乗っていた祖母と少年がトラックの居眠り運転による交通事故で命を落として転送されてきた。
玄野以外は初参加で、右も左もわからない様子。
加藤が懸命に状況を説明し、武器や装備の重要性を説くなか、ガンツからゲーム開始を告げる音楽が流れるのだった。
スーツを忘れてきた玄野がターゲットと接敵
今回のターゲットは「田中星人」。
しかし玄野は自宅にスーツを置き忘れ、生身に銃だけで参加せざるを得ない。
他人のスーツは無効、死の恐怖に怯えながらゲームに臨むこととなる。
一方、現実感のないゲームにはしゃぐ暴走族たちは1人が銃を構えて西に発砲。
ガンツのスーツを着ていたおかげで何ともなかったが、自分の命を狙われてキレた西がすぐに発砲し返し、その場で1人の身体が弾けとんだ。
衝撃と動揺に包まれるなか、西は1人でクリアするためにさっさと先に転送されていく。
そして生身のままの玄野も転送が始まる。
しかしすぐそこにターゲットの田中星人が現れ、銃1丁だけを手に早々にピンチに陥るのだった。
【3巻のまとめ】
ガンツから支給されたスーツさえあれば、元の世界でも怖いものなどない―。
そう感じ始める玄野の家に行くアテのない岸本が上がり込み、加藤に一途な思いを寄せる岸本との同棲生活が始まった。
そしてまたあのゲームが始まる。
今度のターゲットは「田中星人」。
新たに集められた暴走族などのメンバーと共に挑むことになるが、スーツを家に置き忘れてしまった玄野。
生身で臨まざるを得ず、開始早々にターゲットと出くわすピンチに陥るのだった。
次巻へ続きます。
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