高校2年生、半田清。
書道の大家、半田清明を父に持ち書道の世界では知られた存在で、男子・女子からも一目置かれている。
半田くん本人は、みんなから嫌われている、イジメられていると思い込んでいたが、委員長キャラの相田、元モデルのレオ、そして元引きこもりの不良である筒井らが半田くんに心酔していく。
一般人キャラの近藤、口元以外は半田くんにそっくりな物真似キャラ・花田、半田くんへの愛が深すぎるヤンデレ・みよこ、半田くんと中学自体の短距離走で因縁(一方的)のあるダッシュ東野が登場。
またまた半田くんの周りにはキャラの濃い取り巻きが増えていき、男性を目の敵にする生徒会長の天王寺佐和子からも目を付けられた半田くんだが、アクシデントにより佐和子からも惚れられてしまう。
廃部寸前の美画部に再建のきっかけを作り、さらに図書委員をも虜にした半田くん。
取り巻きは「半田軍」となり、みよこは半田くんに近づく女子を人知れず消す「イレイサー」にまで成長。
半田くんを守るべく、みんなでストーカーと化していた。
そんななか、半田くんにとって学生生活最難関となる修学旅行が近づく。
半田軍と同じ班になるなか、川藤の提案がきっかけとなり、半田くんはこれを機に修学旅行で友達を作ろうと考えるのであった。
5巻のあらすじを振り返ってみましょう。
目次
修学旅行で白服との出会い
半田くんたちが通う灰校の隣町にある白服がトレードマークの男子校にも平凡キャラ・小路司がいた。
半田軍が半田くんを崇めるのと同じように、司たち白服は学校の王・一宮旭に心酔している。
そして偶然にも白服たちと修学旅行の日程が同じで新幹線も同じとなり、半田くんのウワサを耳にした一宮は一度会ってみたいと興味を持った。
「はんだくん」5巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
新幹線の中では一挙手一投足に注目を浴びる半田くん。
レオからもらった飴を口にしたことでさらに視線を浴びることとなり、慌てて飴を吐き出した。
そこにちょうど白服が現れ筒井と言い合いになると、半田くんが捨てようとした飴が白服の1人・条本の髪の毛にくっついてしまった。
「はんだくん」5巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
一宮が喧嘩を収めて事なきを得たものの、修学旅行先の京都で再び両者相まみえることになるのであった。
おみくじを巡る争い
京都で恋みくじを引く、半田軍一行。
半田くんは乗り気ではなかったものの、友達を作るためにおみくじを一緒に引くこととなる。
半田くんなら当然大吉…とみんなが期待するなか、結果は「半吉」。
そこに白服の一行も現れると、天に愛される男・一宮は取り巻きたちの分まで全て大吉を引き当ててみせた。
「はんだくん」5巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
半田軍も筒井を筆頭に負けじとヒートアップし、半田くんのために大吉が出るまでおみくじを引きまくる一方、当の半田くんはそっちのけで別の厄除けへ。
一宮は半田くんを見つけ、仲裁しなくていいのかと尋ねると、半田くんは「なんでオレが?オレには関係ないので」と返す。
ようやく半田軍が大吉を引き当てたことで大騒ぎする頃には、半田くんは1人行方不明に。
一方の一宮は、半田くんを意識しつつ、灰校をも手中に収めようと考え始めるのであった。
「はんだくん」5巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
半田くんと枕投げあるある
修学旅行1日目の夜。お風呂問題が勃発した。
女子たちは半田くんの裸が人の目に触れるのが耐えられない!という声が多く、半田くんは一人、部屋の風呂に入ることになった。
そして、白服の生徒が同じ旅館にいるという話が広がり、「一宮くんがステキ」という女子の話も聞かれるようになる。
「白服は男子校なのにむさくるしくない、トップに立つ人間がいいと雰囲気も良くなる」とウワサされていた。
その頃、半田くんは部屋でみんなの分の布団を敷いて友達と過ごす夜にワクワクしながら、枕投げの練習をしようと意気込んでいた。
「はんだくん」5巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
だが半田軍が半田くんとどう遊ぶか考えた末に部屋に入ると、そこには枕が破れそば殻まみれの布団と共に死にそうな顔で佇んでいる半田くんの姿があった。
半田軍は黒いツブツブが何なのか分からずにいたが、それぞれいいように自己解決。
「はんだくん」5巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
半田くんもみんなの反応を見て、「そば殻が飛び散るのは枕投げあるあるなんだ!」といいように納得するのだった。
半田くんと恐怖の怪談大会
夜本番、みんなが輪になって怪談大会をすることになった。
怖い話が苦手な半田くんは恐怖のあまり震えが止まらない。
その震えが尋常ではなく、横にいる近藤まで話に集中できないほどだった。
レオ、筒井の怪談がイマイチ盛り上がらず、次は半田くんの番。
半田くんは「友人H」の話として「縁側で昼寝していたところ、目を覚ますとカメラを持った見知らぬ男が、敷地内に入って来ていた」という話を披露。
半田くんのリアルに怖い体験談と悟った半田軍は、みな半田くんを守らねばと改めて感じた。
そして最後は近藤の番。
だが話し始めたと同時に「ドン!」とものすごい音とともに何かが部屋の窓に降ってきた。
「はんだくん」5巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
上から落ちてきたものは、白服たちからの「半田は見せかけの男」と書かれた人形。
半田くんは驚きのあまり白目をむいて気絶、憤慨する半田軍が部屋を出てしばらくしてから目を覚ますと、そこには「半田バカ」と書かれた人形が。
半田くんは暗闇に紛れて人知れず泣いたのだった。
半田くん、一宮に好印象を抱く
修学旅行2日目、半田軍はシネマ村にて新選組のコスプレをして記念撮影をして練り歩いていた。
半田くんは一人別行動をとり行方をくらますなか、半田軍が再び白服と出会ってしまった。
昨夜、半田くんを侮辱されたことへの反撃として筒井がさっそく条本を殴り、トラブルへと発展。
「はんだくん」5巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
半田軍は退散しつつ対応を考えることとなり、相沢は筒井一人に罪を被ってもらおうと考える。
そこに白服の永正が姿を見せ、常に成績1位の相沢に張り合おうと絡んできた。
またレオのもとには白服のオシャレ番長である小鹿が。
小鹿はレオのファッションセンスの無さを鋭く指摘しつつ、以前灰校の文化祭で見かけた中性的な男子に強い魅力を感じていることを明かす。
だがそれは引きこもる前の筒井であり、今はゴリゴリの不良になっていることを小鹿は知る由もなかった。
また筒井と条本は喧嘩っ早い者同士、木刀で戦いを繰り広げていたが、喧嘩を通して親交を深めていく。
一連のトラブルを見守っていた近藤のもとには、同じく目立たないキャラと思わしき白服の小路がやってきた。
振り回される一般人としての辛さを共有できる相手と思って近藤が内心喜ぶのも束の間、小路は人気者の一宮を陰で支えることに対する自負を嬉々として語りだし、近藤はドン引きすることとなった。
他方、半田くんはお目当ての『坂本龍馬と行くお江戸ツアー』に参加しようとして、龍馬のコスプレをした一宮とそこに群がる女子の集団にいち観光客として混じっていた。
一宮が白服の生徒とは知らず、シネマ村の俳優だと思いこんで憧れのまなざしを向けたまま、ツーショットを依頼する。
半田くんに気付いた一宮は、女子から金平糖などをもらいながら、遠巻きに半田くんのことを見ていた近藤にカメラ役と、また半田くんにもコスプレさせるために近藤の来ていた羽織を借りたいと頼み、半田くんと一宮のツーショットが実現。
嬉しさをにじませつつ一宮への憧れを強く持つ半田くん。
しかし特に自分のことを嫌っていると思っていた近藤からすぐに羽織を返すよう求められ、現実に引き戻された。
「はんだくん」5巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
そして近藤は半田くんから返してもらった衣装を見ると、肩に金平糖がついていることに気づく。
近藤は新幹線の中で半田くんが条本に飴をつけてしまった件に対する一宮からの仕返しだ、と察知し、一宮の陰湿さにひとりで気付くのであった。
半田くんとお土産選び
白服とトラブルを起こした半田軍の三人は先生から怒られてしまい、正座をさせられていた。
他方、半田くんは学級委員長として生徒会長宛にお土産を買うしきたりに従うこととなり、渋々ながら近藤と一緒に売店へ。
「会長は女子だから女子ウケするものがいい」と二人で選んでいると、売店に白服の連中が現れた。
トラブルを避けるため半田くんの存在がバレてはならないと考えた近藤は、力ずくで半田くんを壁に押し当てて隠すが、半田くんは突然の暴力に涙目に。
白服の連中は半田くんに気付かずに「一宮の方が、今のところ半田くんより優れている」と話しており、近藤がそちらに気を取られていると、いつの間にか半田くんが白服とニアミスしていた。
半田くんは手に取ったかんざしを落としてしまうと、物音に気付いた白服たちの視線が半田くんの方へ。
条本が棚を持ち上げてくれたおかげで棚の下に入り込んだかんざしを取ることができた半田くんは呑気にお礼を言おうとするがその瞬間、近藤が半田くんにタックルして半田くんを思いっきり倒して誤魔化す。
「はんだくん」5巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
白服たちは「それ、半田だろ!」と勘づくが、近藤はたまたま近くを歩いていた花田を指して、「あっ!半田くんだ」と叫んで視線を誘導し、半田くんには買い物袋を頭から被せて隠した。
一難去ったものの、ずっと袋を頭から被せられていた半田くんはグッタリ。
また売店でのトラブルを見かねていた店員が現れ、「何かお買い上げですか?」と近藤にプレッシャーを与えてくる。
近藤はすかさず手に持っていたかんざしを差し出して「このかんざしください」と購入し、これをお土産にすることにした。
「はんだくん」5巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
部屋に戻っても半田くんはピクリとも動かず、横になったまま。
だが半田軍は会長へのお土産にかんざしを選んだ半田くんのセンスを好意的に解釈するのだった。
半田くん、友達を辞退する
修学旅行最終日は幕末竜馬巡り。
半田軍と白服は同じルートということもあり、喧嘩しながらも交流が深まっていた。
半田くんは一人別行動をしているうちに半田軍のみんなとはぐれ、そこに一宮が声をかけてきた。
半田くんが他校の人気者に話しかけられたことに喜ぶ一方、一宮は周囲を従える王としての悩みについて、半田くんに共感を求めてくる。
「はんだくん」5巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
だが半田くんは自慢話かと思いつつ、一宮が言っている意味がよくわからないまま。
自分と対等の関係になり得る者として一宮が半田くんに「友達になってくれないか」と話しかけると、半田くんは喜ぶかと思いきや、「友達にはなれない」と返す。
少し前から2人の直接対話を離れて見守っていた半田軍と白服が全面戦争の合図かと緊張感がはしるなか、半田くんは「一宮には既に友達がいる」と指摘。
「はんだくん」5巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
今まで自分の手下だと思っていた者たちも友達だと気づかされた一宮は、心を改める。
だがそんななか、狂信的な一宮信者である小路だけは半田くんに襲い掛かってきた。
相沢が半田くんを守ろうとして突き飛ばした結果、半田くんは池に転落。
近藤は珍しくブチギレて小路を殴って威圧し、半田軍が慌てて止めに入ったことでようやく近藤は落ち着きを取り戻した。
こうして、灰校と白服のいざこざは解消し、みんなが握手を交わし、駅で解散して修学旅行が終わる。
だが半田くんは池に落ちたまま忘れ去られており、神社の人に助けられて一人震えながら待っていたのであった。
【5巻のまとめ】
修学旅行で半田くんたち「灰校」とライバル校で隣町にある「白服」が一緒に旅することになる。
白服を率いる一宮は半田くんのことを意識し、灰校と白服の取り巻き同士で争いが勃発。
だがそんなことは全く意識にない半田くんが王様気取りの一宮をも改心させ、一宮は今まで民衆だと思ってきた同級生たちを友達として見るように変えた。
半田くんのおかげで両校ともに仲良く和解し、無事に修学旅行を終えることができたのだった。
次巻へ続きます。
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