三里三中の2年生、上場は友達とグルになってみんなの憧れ女子バレー部の青田の下着姿を盗撮しようとするが、そこを阻んだのが富士山牧央、全長181㎝のブラジャーからはみ出そうな胸だった。
その姿が忘れられず上場は富士山さんにコクハクする。富士山さんの答えはYesだった。
それからというもの部活をサボっていた上場は、練習を励むようになり、富士山さんと共に秘密の交際をしながら一緒の時間を過ごすようになる。
「みまもりケータイ」しか持っていない富士山さんとは毎日、神社で落ち合うのが約束。
夏休みの花火大会では友達の目を盗みながら、上場は大勢の人波に紛れて富士山さんの手を握ることに成功する。
部活の夏合宿で上場と富士山さんの距離が近づくが、まだ恥ずかしい気持ちが先に立ち2人の交際はオープンにできないまま。
体育祭が終わり秋になると、富士山さんは成長痛でしばらく部活を休まざるを得ないことに。
上場は部活の皆に迷惑をかけることに落ち込む富士山さんを慰めながら、今までできなかった放課後デートが実現した。
富士山さんはその後無事に部活に復帰し、上場は富士山さんに帽子をプレゼント。
女友達の入れ知恵で「男は身につけてほしい下着をプレゼントする」と勘違いし警戒していた富士山さんだったが、その帽子を気に入ってくれた。
そのまま2人はいい感じになりキス寸前までいくも、富士山さんは最後の最後で心の準備が間に合わず、キスは未遂に。
それでも帰り道、富士山さんは自分のために自転車を漕いでいる上場につかまりながら、ときめきを胸に積み上げているのであった。
5巻のあらすじを振り返ってみましょう。
目次
富士山さんの看病
上場が高熱を出して学校を休んでいた。
お母さんは仕事で外出していて家には上場1人。
何もできないくらいだるい様子。
そんなとき、富士山さんが上場の家にお見舞いに訪れた!
差し入れのゼリーを持ってやってくると、ちゃんとスプーンが握れず食べられないことをいいことにここぞとばかりに甘え、富士山さんに「あーん」してもらう。
「富士山さんは思春期」5巻©双葉社/オジロマコト
熱が下がって登校した翌日、富士山さんは下駄箱で上場と出くわすと、そっとホッカイロを渡してあげるという優しい心遣いを見せるのだった。
このまま成長できたら…
健康診断が始まった。女子たちが聴診器の担当の先生が男か女か気にする一方、男子たちは女子だけがジャージ着用を許されていることに不平をこぼしていた。
そんななか、小谷野は女子がジャージを着ているのはノーブラだからだと言い出し、遮っているついたて1枚を倒したらどうなるか…と妄想して騒ぎ出すが、すぐに倉敷先生が「静かにしろ!」と怒られた。
身長測定の結果、上場は162㎝であり、このペースで身長が伸びれば高3で富士山さんと並ぶと喜ぶ。
「富士山さんは思春期」5巻©双葉社/オジロマコト
だが富士山さんはその言葉に不機嫌なご様子。
たぶん、富士山さんもさらに伸びていたのだろう。
上場がそれに気づくと、富士山さんは上場が同じ目線になるために乗っていた下駄箱を蹴って壊し、上場は思いっきりコケてしまうのだった。
富士山さんと進路相談
秋になって進学の3者面談の時期になった。
富士山さんはスポーツ推薦を受けることもできるが、どうしようかと悩んでいる様子。
公園で上場と進路の話になると、上場は受験しなくてもいい状況を羨ましがる。
当の上場は3年生になったら塾に行くように親から言われていることを明かし、フクザツな気持ちになった富士山さんは寒い中遅くまで上場を待たせているのが忍びなくなったのか、「もう部活が終わるまで待ってなくていいよ」と伝える。
だが上場は断固として富士山さんを待つといって聞かない。
タイヤのブランコに乗りながら、風邪を引かないように2人で冬に食べるとおいしい温まるものを口々にすると、和やかな雰囲気に。
ブランコを押しあっているうちに、勢いがつきすぎて富士山さんのパンツが見えた。
「富士山さんは思春期」5巻©双葉社/オジロマコト
目を奪われた上場は、富士山さんの乗ったブランコに直撃して、吹っ飛ばされてしまう。
一方の富士山さんもタイヤからおしりが抜けなくなってしまい、上場に笑われながらタイヤから救出されるのだった。
大人びた!?富士山さん
無事に秋季大会を迎え、髪の毛がすっかり伸びた富士山さん。
富士山さんが髪を切ろうかと思っていることを告げると、上場は「いま髪の毛おろしたらどれくらい?」と尋ねる。
富士山さんが結んでいた髪の毛をほどくと、上場は富士山さんの可愛さに顔を赤くし、落ち葉を散らしながら富士山さんのことを讃えた。
「富士山さんは思春期」5巻©双葉社/オジロマコト
結局、富士山さんは車に乗って、家族と買い物ついでに髪の毛を切りに行くことに。
母は行きつけの美容院でうんと短くするように指示するが、富士山さんはせっかく伸びた髪の毛を切るのが嫌で、そこまで短くしないようにこっそりと美容師さんにお願いする。
美容師は自信満々で了承し、富士山さんは髪を切ってもらっているうちに寝落ち。
その翌日、富士山さんの髪型はオーダーしたのとは全然違うマッシュルームカットになっていた。
恥ずかしさのあまり、上場たちに「見んなー!!」と叫んでダッシュで去っていくのだった。
「富士山さんは思春期」5巻©双葉社/オジロマコト
富士山さんのハンドクリーム
すっかり冬になった頃。
寒さでマンホールの上は凍っているが、男子は寒い中でも体育で半袖ランニングをさせられている。
夕方から雪が降る予報のなか、富士山さんは部活に励み、上場も女子バレー部をフォローして体育館の掃除をしていて手が冷たそうだ。
それを見た富士山さんは、友達にウソをついて上場の元へと走る。
上場は水仕事をしていて手が真っ赤。
富士山さんは、体育館の陰に上場を呼び出し、ポーチからハンドクリームを取り出して、大量に上場の手に載せてあげた。
「富士山さんは思春期」5巻©双葉社/オジロマコト
ハンドクリームの使い方がわからない上場の手を握りながらハンドクリームを塗っているうちに、2人の指が絡み合う。
手を握り合っているとそこへ雪が降ってきた。
ジャージに着いた雪の結晶を見つけ、はしゃぐ富士山さんと上場。
2人の鼻が近づき、くっつく。
富士山さんが思わず上場の顔を押しのけるが、富士山さんのハンドクリームのいい香りが上場の顔に付くのだった。
「富士山さんは思春期」5巻©双葉社/オジロマコト
富士山さんとおばあちゃん家
雪が積もり、外は銀世界。
上場はリュックに教科書を詰め、富士山さんと図書館で勉強するために意気揚々と外出していく。
しかし富士山さんと落ち合うと、祖母の家の雪かきに行かなければならなくなったことを告げられた。
上場は気を落としながらも、自分も手伝えばそのあと図書館に行けると考え、一緒に富士山さんの祖母の家に行くことに。
「富士山さんは思春期」5巻©双葉社/オジロマコト
2人でせっせと近所の家の分まで雪かきを済ませ、汗をかいて半袖になる富士山さん。
上場がその姿に見惚れていると、電柱から落ちてきた雪が富士山さんを直撃。
びしょ濡れになった富士山さんは祖母の家で服を借りることになり、濡れた服を脱いでこたつへ。
そこへお隣さんがやってきて雪かきのお礼を持ってきてくれた。
富士山さんの祖母は上場にも気が付くと、家の中へといざなう。
「富士山さんは思春期」5巻©双葉社/オジロマコト
家の中では、既に富士山さんがこたつで爆睡しているのだった。
富士山さんのパンツ目撃!
上場は家に上がり、こたつで寝ている富士山さんの顔を眺めて、「まつげ長いなぁ…」と見とれていた。おばあちゃんはまだお隣さんと外で遊んでいる子どもたちを見ながら談笑中。
上場は富士山さんの足にちょっかいを出しつつ、起こさないように息を飲んでからそっとこたつに足を入れる。
だがくしゃみを思いっきりしてしまい、慌てる上場。
富士山さんはまだ起きていない様子。
そしてまた上場がそっとこたつに足を入れると、富士山さんの足に触れた。
「富士山さんは思春期」5巻©双葉社/オジロマコト
足の指を絡ませて、段々と上の方へと足を這わせていくと、富士山さんが腰に巻いていたタオルを掴んでしまう。
上場がなぜこたつの中からタオルが取れたのか不思議に思う一方、富士山さんの顔は赤くなっていた。
そして上場がこたつの中を確認すると、富士山さんはパンツ姿だった。
富士山さんは着替えの途中であり、祖母が下に履くものを持ってきてくれるまでパンツにタオルを巻いていたが、それを取られてしまったのである。
その瞬間、玄関のドアが開く音がした。
急いで上場は廊下へ出ると、祖母と顔を合わせ「部屋の中で待ってたら良かったのに…」と部屋の中へと改めて通される。
お菓子を出され、2人は勉強を始めるが、先ほどのパンツの一件で2人の顔は真っ赤なのであった。
見せてね!結婚式
おばあちゃんちで勉強を続ける2人。おばあちゃんは水炊きの支度をしていてくれている。
富士山さんと上場もその支度を手伝うこととなり、富士山さんの家庭的な一面を見た上場は惚れ直す。
トントンとリズミカルな包丁の音、そして上場が春菊を苦手にしていることも難なく見抜く良妻ぶり。
あっという間にお鍋は空になり、濡れていた洋服も乾いたため、おなかいっぱいで大満足な2人。
帰り際には祖母から「おじいちゃんも生きてたらきっと喜んでいたと思うわ。私が生きてるうちに見せてね、結婚式」と伝えられる。
「富士山さんは思春期」5巻©双葉社/オジロマコト
それを聞いた2人は大きくふき出し、笑いあいながら和やかに帰り道につくのであった。
【5巻のまとめ】
季節は秋から冬へと移り変わり、進路相談では富士山さんがスポーツ推薦を受けるかどうか迷う一方、上場は3年になったら塾に行くように親から言われている様子。
高校に入ったら離れ離れになる可能性も意識しながら、富士山さんとの距離を詰めていく上場。
富士山さんとの祖母の家の雪かきを手伝った際には、祖母から「私が生きてるうちに見せてね、結婚式」と言われ、笑い合うのであった。
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