ある日突然「王様」を名乗る人物からクラスの生徒たちに命令が届く。
最初は誰かの悪戯だと思っていたが、命令の内容は次第にエスカレートし、服従しなかった生徒には死の罰が与えられた。
正義感の強い伸明はなんとかこのゲームを終わらせようと手がかりを探るが、王様から「直也が10分以内に性交する。従わなければ焼身自殺」という理不尽な命令が届く。
そのメールを親友の直也と恋人の智恵美と一緒に居る時に確認した伸明。
恋人の貞操を取るか、親友の命を取るか、究極の選択を迫られた伸明は直也の命を守るために無理やり智恵美と性交させる。
その次も王様の命令によって死者が出るが、王様との繋がりが疑われる「カミハテ」というゲーマーの存在が浮上する。
さらに「死者たちの携帯に一文字だけの未送信メールが残っている」という手がかりも突き止めた。
次の命令では、伸明に好意を寄せる奈美が「自分が王様に触る」という命令を出して存在を特定しようとする。
しかし一番怪しかった莉愛を含め、クラス全員に奈美が触れても服従はされなかった。
自暴自棄になり教室を飛び出していく奈美を、伸明は追うのだった。
3巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
奈美に与えられた永遠の闇
川原で奈美を見つけ、罰が実行されるまでの時間を2人きりで過ごす伸明。
そして奈美には「永遠の闇を与える」という罰が下った。
〈失明した奈美 [王様ゲーム 3巻](c)双葉社/金沢伸明・連打一人〉
そして「クラスの中に私はいる。見つけ出す方法はひとつ。憎しみあえ」という王様からのメールも。
奈美は死こそ免れたが、両目を失明していた。
大切なものを失う伸明
間を置かずに王様の次の命令が下る。
「命令9 金沢伸明 大切なものを失え」
川原で一夜を過ごした伸明だが、目を覚ますと奈美の姿はなかった。
慌てて奈美を探す伸明。
連絡がついたとき、奈美は「伸明の大切なもの」として自分の命を差し出そうとしていた。
奈美を死なせたくない伸明は、自宅にある大切なものを片っ端から壊し始めるが、服従確認は届かない。
伸明は奈美の電話越しの音から海岸にいるであろうことを推理し、泣きながら智恵美に一方的に別れを告げた。
〈一方的に別れを告げる伸明 [王様ゲーム 3巻](c)双葉社/金沢伸明・連打一人〉
わけもわからず戸惑う智恵美。
この別れを以て服従が確認された。
しかし、伸明が海岸に着いたときには砂花に「ノブアキ ダイスキ」と書かれ、奈美は既に海に入水してしまっていたのだった。
〈奈美の自殺に間に合わず [王様ゲーム 3巻](c)双葉社/金沢伸明・連打一人〉
直接誰かを殺させる命令に
王様の次の命令。
「命令10 安達信吾 木下明美 それぞれがクラスメイト2名に『死ね』と書いたメールを送信する。
※送信しなかった場合の罰は自然死。メールが届いた者も自然死」
直接的に誰かが死ぬこととなり、恐怖と同様が広まる。
信吾は誰かにメールを送る前に、親友とのもみあいの中で階段から落ちて死亡。
明美は已む無くクラスメイト2人に「死ね」というメールを送った。
カミハテの正体は莉愛
海岸で1人残された伸明は、奈美の携帯から未送信メールを見つける。
そこには「れ」という一文字だけが残されていた。
伸明は王様に一歩でも近づくため、これまでに死んだクラスメイト達の家を訪れ、携帯から手掛かりを探す。
〈手がかりは未送信メール [王様ゲーム 3巻](c)双葉社/金沢伸明・連打一人〉
そこで未送信メールが残っているものもあれば、何者かに消されてしまっているものもあることを突きとめた。
誰が消しているのか探る伸明。
と、その前に莉愛が姿を現し、「未送信メールに気付く仲間を探すために自分があえてやった」と告げる。
さらに莉愛は自分が「カミハテ」であることも明かし、王様に勝つためなら何でもするという覚悟を口にする。
〈カミハテの正体は莉愛 [王様ゲーム 3巻](c)双葉社/金沢伸明・連打一人〉
伸明はクラスメイト達を助ける決意を固めていたが、莉愛にとっては勝つためには斬り捨てることも厭わないようだ。
涙を流したら死
クラスメイト達の仲は王様によって順調に引き裂かれつつあった。
そして伸明も直也やクラス一の秀才である陽介とともに未送信メールの謎を追うが、まだ隠された謎を解くことができない。
そうこうしているうちに、王様から次の命令が来た。
「命令11 クラス全員、この王様ゲームで不要なことを犯すな。なお、ルール違反により罰をうけてもらう者がいる。…」
その後にはクラスメイト達の名前と死に方が次々と記され、書かれた者がどんどん死んでいく。
〈次々と死者が [王様ゲーム 3巻](c)双葉社/金沢伸明・連打一人〉
彼らは着信拒否や受信拒否、携帯の解約などで逃れようとした者たちだった。
伸明は生きているクラスメイト達に片っ端から電話して何もしないよう指示するが、それでも死の連鎖は止まらない。
王様の「不要なことを犯すな」という命令が「涙を流すな」という意味だと気づいたときには、既に多くの命が失われていた。
〈涙を流してはいけない [王様ゲーム 3巻](c)双葉社/金沢伸明・連打一人〉
陽介が掴んだ重要な手がかり
愛する智恵美にもずっと連絡がつかず、生死すらわからない。
絶望に暮れ、心が折れかける伸明。
しかしそこに陽介から「重要な手掛かりを掴んだ」という知らせが入り、希望の糸が見える。
王様ゲームは、過去にも行われていたのだった。
〈陽介が掴んだ手がかり [王様ゲーム 3巻](c)双葉社/金沢伸明・連打一人〉
【3巻のまとめ】
命令を実行できなかった罰として両目を失明し、自殺を考える奈美。
智恵美と別れてまで奈美を助けたかった伸明だが、奈美はそのまま入水自殺してしまった。
王様へ近づくための手がかりを犠牲者たちの携帯から探す伸明の前に莉愛が現れ、自分がカミハテであることを明かす。
王様ゲームを抜けるためには王様を殺すしかないと言い切る冷徹な莉愛に対し、伸明はクラスメイト達を助けることを諦めない。
しかし次の「不要なことを犯すな」という命令が「涙を流すな」という意味であることに気づくまでに多くの命が失われてしまった。
心が折れかける伸明だが、ここで陽介が「王様ゲームが過去にも行われていた」という重要な手がかりを掴むのだった。
次巻へ続きます。
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参考24時間以内に命令に従わなければ死、恐怖のゲームの始まり『王様ゲーム』全5巻【ネタバレ注意】
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