平凡な毎日が突然終わりを告げた。
明石靖人は親友の青山との喧嘩が原因で学校をサボるが、このときに突如として全国の高校で生死を賭けた理不尽な選別ゲームが始まる。
出席した生徒たちは「神の子」として神小路かみまろが選別する一方、明石をはじめこの日学校に行かなかった不良たちはセイン・カミという少年が選別。
結果として、明石、丑三清志郎、夏川めぐ(ナツメグ)、柴村影丸、蓬莱やえの5人が特殊能力「戯」を手に入れ生き残った。
しかし最終試練を終えた明石が拠点に戻るとセインが姉のアシッド・マナによって殺されており、急展開を迎える。
マナは独断でレッスンを引き継ぎ、明石と柴村を「神の子」に合流させて上空で行われる「ケンケンパ」のゲームを開始する。
明石は「神の子」である天馬 遊や頭脳明晰で冷徹な東浜らと共に「空中ケンパ」に挑む明石たちは落下死の恐怖に耐えながらルールを解き明かし、チームを組んで誰かが必ず犠牲になるが着実にクリア者を出す作戦を立案。
東浜の策略によってチームは分断されかけるが、結果として東浜は死に、明石、柴村、天馬ら合計8人が「空中ケンパ」を生き残った。
その頃「神の子」の試練でも最終局面を迎えており、かみまろに反逆を試みた高畑瞬と天谷武が罰として上空から突き落とされる。
2人は駆けつけた丑三によって助けられるが、一連の試練はマナの作る「地獄変」へと続いていくのだった。
13巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
「地獄変」の始まり
「空中ケンパ」の生存者8人と参加しなかった「神の子」全員を含め、マナがかみまろから無理やり進行を奪って「地獄変」のスタートを宣言。
次々とバケモノが現れ、生存者を襲いだす。
〈地獄変スタート [神さまの言うとおり弐 13巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
またバケモノは地上の世界にも全世界に放たれ、世界は地獄絵図と化した。
世界を救うためには「神の子」と「カミーズJr」を合わせた「選ばれの子」のなかで、地獄から天国へ続く道を最初に登り切った者だけ。
その者が神になれるという、最後の試練が始まった。
記憶を失った青山を追って
地獄変が始まり、混乱のなか現れた階段を駆け上がりだす「選ばれの子」たち。
明石はそこで青山に再会を果たす。
精神を病んでいた青山はまだ記憶を失っており、生存本能だけで試練に立ち向かおうとしていた。
〈青山を追って [神さまの言うとおり弐 13巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
階段の先は2つの道に分かれており、青山を追う明石はナツメグ・やえたちとはぐれて別々の道を進むことになる。
「天邪鬼迷宮」の試練
たどり着いた先は「天邪鬼迷宮」。
「カギをあつめて突破したならおわり」の文字が入口に書かれており、生存者はクリアに向けて迷宮に挑戦する。
〈天邪鬼迷宮 [神さまの言うとおり弐 13巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
迷宮の中で青山を見失い、最初に部屋に入る明石。
部屋の中では青山と同じ箱を生き残った子門、そして前作で瞬と関わりのあったクリス、坂東純子、平井響子らと出会う。
5人で挑んだ部屋は「あっちこっちハッチの部屋」。
〈あっちこっちハッチの部屋 [神さまの言うとおり弐 13巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
「通路口を開いて脱出せよ」の文字と1分のカウントダウンが始まる。
無数にある扉から脱出口を探し出し、明石以外の4人が脱出。
そのままタイムリミットを迎え、万事休すと思われたその時。
明石以外の4人が死に、明石だけが部屋をクリアしてカギを手に入れるのだった。
〈失敗した明石だけがクリア [神さまの言うとおり弐 13巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
すべてが反対になるルール
ルールの全容が把握できない明石は、混乱しながらも迷宮を彷徨う天馬を見つけ、助けるために同じ部屋に入る。
入った先は「ジグソードールの部屋」。
先に入った天馬が囚われて魂を抜かれ、魂の変化したジグソーパズルの1ピースと共に天馬の複製人形が無数に現れた。
〈ジグソードールの部屋 [神さまの言うとおり弐 13巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
ヒントには「パズルを完成させて魂を肉体に戻せ」の文字。
明石と共に挑戦する2人がピースに合いそうな人形を選ぶが、不正解として死んでいく。
そんななか明石はルール自体が「天邪鬼(=反対)」であることに気づき、ピースをハメるところのない人形を選ぶ。
すなわち、「パズルを完成させずに魂を肉体に戻さない」ことが求められている。
明石が選んだ人形には天馬の外見には見合わない男性器がついていたが、これが本当の正解。
天馬はただ女装癖のある男の子だったことが判明し、明石と天馬は無事にこの部屋をクリアした。
〈明石と天馬がクリア [神さまの言うとおり弐 13巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
青山の記憶を呼び覚ます
天馬と共に迷宮を進む明石は、途中で柴村と出会う。
柴村は迷宮で迷わないように自分の血で通った道に目印をつけていたが、血を見過ぎて体調が悪いようだ。
〈目印をつけていた柴村 [神さまの言うとおり弐 13巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
そこにタイミングよく青山の姿を見つけ、明石は柴村の看護を天馬に託して青山を追う。
青山は生存本能だけで次々と部屋をクリアし大量のカギを手に入れていたが、まだ記憶は戻っていない。
その青山を追って明石が入った部屋は、「釈迦蜘蛛の部屋」。
多数のロープが垂れ下がる一方で床が抜け、下には針山が現れる。
「制限時間内に蜘蛛の糸を昇れ」と書かれており、中心には蜘蛛に続く黄金の糸があった。
〈釈迦蜘蛛の部屋 [神さまの言うとおり弐 13巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
文字通りに中心を目指した生存者が死んでいくなか、ルールが反対であることを見抜いた明石は同じ部屋にいた真田ユキオと共に冷静に分析し、糸を昇らずにじっと待つ。
生存者を振り落とすかのようにロープの先端に火が灯るなど妨害が始まるが、青山と共に生き残ることを諦めない明石。
青山は明石の呼びかけによって徐々に反応を見せるようになり、最後には記憶を取り戻した。
〈青山が記憶を取り戻す [神さまの言うとおり弐 13巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
そしてタイムリミットを迎え、明石・青山・ユキオの3人が部屋をクリアするのだった。
瞬と天谷を病院へ運ぶ丑三
そのころ、地上ではバケモノが一般市民を襲うなか、スケボーの「戯」を駆使して飛ぶ丑三。
一般市民を助けつつ重体の瞬と天谷を抱え、病院で治療を受けさせるのだった。
〈丑三が2人を病院へ [神さまの言うとおり弐 13巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
【13巻のまとめ】
マナの合図と共にバケモノが地上世界にも現れ「地獄変」が始まった。
この世界を救えるのは試練を生き残った者のみ。
パニックのなか明石は青山の後を追って「天邪鬼迷宮」に挑み、「すべてのルールが反対」という謎を解き明かす。
青山も明石の呼びかけによって記憶を取り戻し、迷宮のクリアに一歩近づくのだった。
次巻へ続きます。
この漫画をもう一度読みたい方はこちら
全巻まとめに戻る
-
-
参考神の不条理な試練に抗い、新たな神となれ『神さまの言うとおり弐』全21巻【ネタバレ注意】
続きを見る