将来を期待された秀才達の集う名門校・秀知院学園(しゅうちいんがくえん)。
その生徒会のメンバーである副会長・四宮かぐやと生徒会長・白銀御行はお互いに惹かれ合っているものの、高すぎるプライドが邪魔をして告白することが出来ない。
素直になれない二人は、いつしか自分から告白することを「負け」と捉え、「どう相手に告らせるか」ばかりを考えるようになり、熾烈な駆け引きが始まり、書記の藤原や会計の石上ら友人たちはそれに振り回されることとなる。
様々なイベントを経ても一向に進展しないまま早くも1年が終わり生徒会が人気を終えるが、白銀の勝利を確信しつつも一生懸命頑張っているミコが笑われるのが許せなかった石上は白銀にお願いし、白銀もあえてミコが周囲から認められるように花を持たせながら会長に再選を果たした。
副会長はかぐやとなり、接点の出来たミコをメンバーに加えて新たな生徒会の1年が始まる。
リア充の巣窟である応援団に入ったことで変わり始めた石上は副団長のつばめ先輩に恋心を寄せ、かぐやのサポートで自信をつけて文化祭デートに誘うことに成功。
本人の意図せぬうちにつばめに公開告白をしてしまい、つばめが回答を保留する一方で、石上はミコにも同じように告白と同義の行為をしてしまい、ミコが石上の事を意識するように。
校長推薦による海外留学をすることにした白銀は、文化祭の最終日にウルトラロマンティックな告白を仕掛け、冬休みにはかぐやから白銀に改めて告白したことで正式に交際を開始した。
しばらくは周囲に内緒の交際を楽しむ白銀とかぐや、しかしずっとかぐやに隠していたことがあった早坂は、母の言いつけでかぐやの付き人を辞めることを決意。
そして修学旅行を迎え、かぐやと早坂の距離感がおかしいことに気付いた白銀が早坂から事情を聞き出そうとする。
その頃、早坂を裏で操る四宮家の三男、四宮 雲鷹も修学旅行先である京都で何かを狙っているようだ。
また白銀たちが修学旅行から帰ってくる日には石上がつばめとデートすることになり、プランをどうするか石上は悩むのであった。
19巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
早坂が抱えていた事情を白銀が知る
早坂は白銀に全てを明かし、かぐやの情報を本家に流していたことも語る。
かぐやを裏切っていたことに腹を立てる白銀だが、早坂のヘルプサインを見逃さない。
白銀は早坂に協力することを決め、安堵する早坂。
その密会を部屋の窓から見ていたかぐやと、急に早坂が白銀と一緒に行動し始めたことに驚く風祭・豊崎は「白銀・かぐや・早坂の三角関係が誕生した」と怪しむのだった。
白銀が早坂に協力
早坂の目的は3つ。
・かぐやと白銀の交際関係がバレないようにすること
・四宮家から逃げきること
・最後の仕事として、かぐやと2人きりでちゃんと話すこと
白銀は早坂の手を取り、目的遂行を目指す。
2人が手を繋いでどこかへ向かうのを、かぐや達も追跡するのだった。
背景にあったのは四宮家の跡目争い
長男・次男・三男の激しい跡目争いが起きている四宮家。
一族内の地位を築くために情報収集を生命線とする長女かぐや陣営だが、腹心の早坂の解任が浮上したとあり、早坂の持つ情報を目当てに三男の雲鷹が強引な手を使ってでも自分の陣営に引き込もうとしていた。
雲鷹の側近の天野 八雲は早坂の拉致を狙うのだった。
雲鷹の追手が白銀と早坂に迫る
早坂と白銀の姿を見失ったかぐやの前に、早坂の母・奈央が姿を現す。
今日は早坂の代わりにかぐやの護衛を受け持った奈央は、かぐやに早坂からの手紙を渡す。
「私たちの関係が始まった、あの場所で待っていてください」
2人の思い出の場所を指定した早坂だが、かぐやにはどこのことかさっぱりわからない。
思い出の場所の候補を回るが、なかなか正解にたどり着けない。
一方、一足先に約束の場所である四宮家所有の山に到着した白銀と早坂。
しかしいつの間にか早坂には雲鷹の雇った者によりGPSが付けられており、その場に雲鷹も姿を現すのだった。
かぐやと早坂が友人の関係に
幼少期の早坂は、四宮家の長男・黄光からスパイの指示を受け、逆らえぬままにかぐやの付き人となった。
以後、罪悪感に駆られながらかぐやとの親交を深めてきた早坂。
雲鷹はかぐやへの想いを断ち切らせるため、早坂の前でかぐやに電話し、早坂がスパイだったことを告げる。
かぐやに嫌われたと思った早坂だが、そこにかぐやも姿を現し、「好きにすればいい」としたうえで、早坂を許した。
雲鷹の謀略は失敗に終わり、かぐやと早坂は2人きりで胸の内を明かし合う。
涙ながらに仲直りし、早坂はかぐやの付き人を解任、自由の身となった。
早坂は家庭の事情ということで離れ、修学旅行の思い出作りを楽しむ白銀とかぐや。
そして修学旅行を終え、再び登校する日。
かぐやの前には髪を切ってサッパリした早坂が付き人ではなく親友として姿を現すのだった。
石上が付き合うべきはつばめかミコか
修学旅行中につばめとデートしていた石上と、その結果を素直に聞き出せないミコ。
些細な行き違いでまた喧嘩が勃発するが、生徒会メンバーの前でデートが順調にいっていると石上が告げると、ミコの顔は曇った。
大仏が石上の中学の時の事件の真相を記した資料を生徒会から持ち出した犯人であることを特定していたかぐやは、大仏に意図を問い詰める。
すると大仏は「石上とつばめを付き合わせるため、石上の評価をよくするためつばめに渡した」と答える。
「石上には好きな人と結ばれてほしい」という願いに共感するかぐや。
しかし藤原と1年の小野寺はミコが石上に想いを寄せていることから、「石上とミコに付き合ってほしい」と考えていた。
生徒会は石上xつばめ派と石上xミコ派に分かれ、白銀はどちらに味方すべきか悩むのだった。
石上の気持ちと向き合うことができないつばめ
ミコの本心を確かめるべく、本人に直接聞く白銀。
ミコは般若心経を写経して心を平静を保っていながらも、つばめと石上が順調にいっていることに胸が痛くなる気持ちを明かす。
一方、過去の失恋を引きずり「好き」という気持ちがわからず石上の気持ちと向き合うことができないつばめ。
つばめはYoutuberとしてデビューした白銀の父に気づき、占いの時のようにいち視聴者として恋愛相談を持ち掛ける。
「君はその子とどういう関係になりたいんだ?」というマトモな白銀父の言葉に決心を固め、つばめは過去に石上が大失恋をした当事者の大友京子を呼び出すのだった。
【19巻のまとめ】
かぐやの兄3人による四宮家の跡目争いに巻き込まれる形で早坂はずっとかぐやのことをスパイしていたが、白銀らの協力もあって全てをかぐやに打ち明け、付き人を解任、罪悪感から解放されて対等な友人の関係となった。
他方、つばめと石上がデートしたことに対してミコは嫉妬する。
素直になれないミコと、石上の気持ちに正面から向き合うことができずにいるつばめ。
三角関係がこじれはじめているのだった。
次巻へ続きます。
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