いつもどおり朝目覚めた明日香は、周囲から距離を置かれている環境を受け入れながら、静かに卒業の時まで過ごしたいと思っていたが、カラダ探しの呪いに巻き込まれることとなる。
集められたのは明日香のほか、理恵、留美子、高広、翔太、そして明日香・高広とも幼馴染である清宮篤史の5人。
なかでも篤史はもともと明日香・高広とも幼馴染で、中学時代には高広と同様に有名な高校にスカウトされていたが、大ケガが原因で不登校になってしまった様子。
わけもわからないままカラダ探しが始まり、失敗と全滅を繰り返しながらカラダの回収と作戦を練り上げていく明日香たち。
そして4日目には放送室から爆音で音楽を流して「赤い人」を引きつける作戦を実行に移し、高広が囮となって引きつける。
その作戦が奏功し、篤史も復活して回を重ねながらメンバー全員で順調にカラダを回収していく。
残るカラダは頭部の1つとなり、その在り処のヒントを探すために一行は「赤い人」が生まれた現場である小野山邸に足を運んだ。
そこで残るカラダは「赤い人」がいつも持っているエミリー人形の中にある可能性が高いことを突き止めるが、同時に新たな呪いが解放されてしまう。
上手くいけばカラダ探しが終えられると意気込んで臨んだ夜、突如として赤い人とエミリー人形が融合したかのような化け物が明日香たちを襲い、理恵が化け物に食われたうえに為すすべなく全滅してしまった。
そして翌朝にはいつもと違う出来事が起こり始め、世界にも異変が生じているのであった。
最終巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
化け物に食われると存在を消される
確実に今までとは様子が変わった世界に動揺する明日香たち。
学校へ行くと、理恵の存在が無かったことになっており、クラス名簿も携帯の連絡先なども全て消えていた。
学級委員長も別の女子がこなしており、理恵のことを覚えているのはカラダ探しをしている明日香たちだけという状況。
思い当たる節があるとすれば、昨晩のカラダ探しで理恵だけがエミリー人形の怪物に食べられたということ。
残るカラダはエミリー人形の中にある可能性が高いものの、エミリー人形は化け物と化したうえに食べられると存在を抹消される―。
最後の高いハードルを前に、明日香は攻略のヒントを得るべく八代先生を頼るのであった。
クリアしても全てを忘れてしまう結末が待っている
明日香たちがカラダ探しに巻き込まれていることを知った八代先生は、自分が知っていることを明かす。
八代先生いわく、高校3年生の時に自分もカラダ探しをしていたと思われるが、ほぼすべての記憶がないらしい。
ずっと大事なことを忘れているような感覚に苛まれていたが、大人になってこの学校の司書になり、図書室で偶然見つけた本の図書カードにあった「白石 裕子」という女子の名前で一部の記憶が戻ったという。
それ以来欠落した記憶を取り戻すべくカラダ探しについて調べるようになり、「カラダ探しが終わるとカラダ探しをしていた記憶はなくなる」ということを突き止めた。
何らかのきっかけで断片的な記憶が戻ることはあるようだが、今はこれが八代先生の知る全て。
大事な友人たちのことを忘れてしまう結末が待っていることに、明日香は動揺するのであった。
明日香と高広の誓い、最後のカラダ探しへ
まずはカラダ探しを終わらせるため、エミリー人形の化け物を拘束して頭をカチ割る作戦を立てることとなる。
一方の明日香は八代先生から聞いたことに悩み、高広だけに打ち明ける。
「皆のことを忘れたくない」と泣く明日香に対し、高広は忘れても記憶を取り戻すためのきっかけとして自分のネクタイピンを差し出した。
2人は記憶が消えても絶対に思い出すことを誓い合い、キスを交わす。
そして夜を迎え、最後のカラダ探しが始まるのであった。
全員が身体を張って化け物を制圧、全てのカラダが揃う
技術室の用具準備室の器材を使って待ち伏せの準備を急ぐ高広たち。
気持ちを一つに準備を整え、そしてエミリー人形の化け物が姿を現した。
触手に捕らわれた留美子を助けようとした翔太が頭から食われて死亡。
残ったメンバーでかく乱しながら、篤史が化け物の背中に接着剤をぶっかけ、高広が電動ドリルを接着した机ごと化け物を壁へ突き立てる。
あとは鎖でがんじがらめにする作戦だが、化け物も暴れて抵抗。
留美子、篤史も食われてしまうなか、高広がチェーンソーで化け物の頭を切り裂き、ついに最後のカラダを発見した。
カラダを明日香に託し、高広が身を挺して時間を稼ぐ。
高広も食われてしまうが、最後は明日香が必死に化け物を振り払い、天井に仕掛けていた巨大な剣が化け物を上から貫いて動きを封じることに成功。
明日香が最後のカラダを棺桶に納め、そして意識を失うのであった。
エピローグ:消えなかった明日香と高広の絆
朝、明日香が目を覚ますとテレビのニュースで学校の礼拝堂から白骨化した子供の頭部が発見されたと報道されていた。
いつもどおり登校する明日香だが、また誰も自分の事を認識してくれない孤独感を味わうことに。
不登校だった篤史もクラスに顔を出す中、学級委員長の理恵が文化祭実行委員を決めるためにくじ引きを配る。
奇しくもカラダ探しをしていたメンバーがアタリとなって集合。
皆で場所を移動する際に明日香のポケットからふとネクタイピンが落ち、高広がそれを拾ったとき、奇跡的にも高広にカラダ探しの記憶が戻ってきた。
高広と運命で結ばれた奇跡に、明日香の顔にも笑みが戻るのであった。
【3巻(完)のまとめ】
化け物に食われた理恵が世界から存在を消され、化け物に食われると復活すらできないという条件が明らかとなる。
またカラダ探しについて情報を持っている八代先生からは、「カラダ探しをクリアしてもほぼ全ての記憶を消される」という結末が待っていることを知った明日香は、仲間たちとの記憶が消えることに悩みを抱えることに。
明日香は記憶が消えても絶対に思い出すことを高広と誓い合い、最後のカラダ探しへ。
全員が身を挺して化け物を制圧し、その頭部から最後のカラダを回収することに成功した。
そしてカラダ探しをクリアして目覚めた翌朝、カラダ探しに関する記憶は消されて全員が復活。
しかし明日香と高広は互いに固く誓い合ったとおり、奇跡的に記憶を取り戻し、また結ばれるのであった。
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