デブでオタクのカズキ、イケメンで情報収集担当のサイケ、運転・機動担当のタケオの3人は被害届の出せない悪党だけを狙う窃盗団、通称「バックスカーズ」。
サイケの同窓で振り込め詐欺グループに属していた洋介との内通を皮切りに次々と熟練したテクニックと連携で金を盗み出していく。
親から虐待され、少年院でも酷いイジメを受けながらも強く生きてきたカズキの夢は、犯罪集団の金を横取りしていつか日本を買収し、恵まれない子供たちの将来を守ることにあった。
ヤクザの宮島はカズキが「バックスカーズ」の一員で裏稼業界の頂点に立つ六龍天の関わる詐欺店舗をも襲うと知り、カズキのことを気に入るように。
一攫千金を狙うカズキ達は詐欺グループを追って六龍天の1人である安達に行き着くが、作戦の代償は重く、捕まったサイケとタケオは重傷を負い、洋介は粛清を受けるハメに。
六龍天の怖さを思い知ったカズキだが、高田と組んで安達潰しに向けて動き出す。
カズキは安達系列の店の番頭である加藤が営む詐欺店舗に潜入し、安達につながる情報を探る一方で洋介を助けるために加藤から居場所を探ろうとする。
一方の加藤もカズキが「バックスカーズ」の一員であることを見抜き、腹の探り合いが始まった。
カズキは詐欺の計画を変更して金持ちの家から大金の入った金庫ごと盗み出して持ち逃げし、その金を材料に加藤と交渉を図る。
一方、サイケとヤンの2人は安達を直接狙うべく、安達が出席する格闘技イベントで待ち伏せ。
しかし狙われている情報は安達の耳にも届いているのだった―。
7巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
安達襲撃は失敗
イベント会場で安達を張り、護衛に囲まれながら出てきたところを襲うサイケとヤン。
しかし屈強な男たちに守られていたうえ、その安達も影武者。
〈奇襲は失敗[ギャングース 7巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
奇襲は失敗に終わり、ヤンは辛くも逃走したものの、サイケは捕まってしまった。
安達はサイケを加藤に引き渡すと、加藤はバックスカーズに繋がる対カズキへのカードとして人質にするのだった。
安達のバックには本格ヤクザが
一方、安達潰しの計画を進める宮島と高田。
高田がカズキの内偵で情報を引き抜く一方で、宮島はヤクザの情報網で安達の兄がヤクザ集英会の二次団体(プラチナ)の幹部であることを知る。
〈安達のバックには本格ヤクザ[ギャングース 7巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
安達を潰しにかかることはバックにいるプラチナを敵に回すこと。
慎重に動かねば全員が殺されてもおかしくない危険な計画だった。
加藤と対峙する決意を固めるカズキ
洋介を助けたいカズキは持ち逃げした1億を引き合いに出して加藤と交渉するも失敗。
手詰まりとなりあてもなく彷徨い、街で出会った恵まれない子供や風俗嬢に1億の一部を分け与える。
幼い頃にコンビニの残飯をこっそりくれたシドというパンクなおじさんに影響され、弱者に手を差し伸べるヒーローになると決めていたカズキ。
無い時にはあんなに欲しかった金だが、それを手に分け与えてもカズキの心は晴れない。
意を決したカズキは洋介を救出するために再び加藤に電話し、直接対峙することとなるのだった。
〈加藤と直接交渉へ[ギャングース 7巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
加藤との対決、関係者が雪崩れ込むカオスに
加藤に指定された場所へ向かうカズキ。
小屋の前には蛯名兄弟が見張りに立ち、小屋の中で加藤と対峙する。
しかしそこに洋介の姿は無く、代わりに捕らえられたサイケがいた。
〈追い込まれるカズキ[ギャングース 7巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
2人とも死ぬか、バックスカーズの情報と詐欺店舗に潜入していた背景を洗いざらい話すかを迫る加藤。
追い詰められるカズキ。
と、そこに鰯田が蛯名兄弟を倒して乱入し、加藤とタイマンを張る急展開。
〈鰯田が乱入…[ギャングース 7巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
こっそり総合格闘技を習っていた鰯田は締め技で加藤を拘束する。
さらにその後にカズキから居場所を聞いていたヤンがチャイニーズマフィアを集めて乗り込み、遅れて宮島と高田も合流。
関係者が全員揃うカオスが生まれた。
〈全員集合 [ギャングース 7巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
加藤を仲間に引き入れる
一連の計画の首謀者である高田と宮島が場を仕切る。
鰯田はカズキと同様、高田に雇われた内偵だった。
宮島と高田は加藤を説得し、引き抜きにかかる。
抜けたくても抜けられない裏稼業の番頭という立場に嫌気が差していた加藤だが、「安達を潰した後は抜けていい」という宮島のお墨付きを得る。
〈加藤を引き込む [ギャングース 7巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
稼いだ金で地元の若者たちに食い扶持を与えるのが加藤の夢。
他方、地方のみならず日本全国でそれを実現したいのがカズキの夢。
心動かされた加藤は寝返ることを決めた。
そこに洋介も姿を現し、加藤は洋介の腕を切り落とした代償として自分の片目を潰し、さらにカズキが持ち逃げした1億もそのまま見逃すことに。
〈ケジメをつける加藤 [ギャングース 7巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
安達の息がかかっている蛯名兄弟以外、その場にいる全員が安達潰しに向けて団結。
加藤は安達関連の店の情報をリークし、そこをカズキたちが襲撃することとなるのだった。
〈標的は安達 [ギャングース 7巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
生死の境を彷徨うタケオ
まだ入院中で意識不明が続くタケオ。
父の死で伯父の家に預けられるが、そこで虐待を受けた末に自殺を試みたこともあった。
だが死にきることはできず、悪友に誘われ大型バイクチェーン店での連続バイク窃盗に参加し、仲間に裏切られて主犯にされ少年院に入所。
そこでカズキとサイケと出会い、信頼できる仲間を得た。
そしてその仲間の声に答えるように、ようやくタケオの意識が戻るのだった。
【7巻のまとめ】
ヤンとサイケによる安達襲撃は失敗、サイケが再び捕らわれてしまう。
一方、洋介を救出するために加藤との直接交渉に臨んだカズキ。
そこでサイケを人質に取られピンチに陥るが、高田が内偵として送り込んでいた鰯田をはじめヤン達チャイニーズマフィア、そして宮島も乗り込み、結果として加藤を味方に引き入れ全員で安達を潰しにかかる協力関係が生まれた。
タケオも意識を取り戻し、加藤がリークする情報をもとに安達潰しが始まるのだった。
次巻へ続きます。
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