地上最強の生物と謳われる父、勇次郎との決闘へ向けてトレーニングに励む刃牙。
自らアリゾナ州立刑務所に収監され、見事オリバを上回った。
その頃、古代から野生人ピクルが蘇る。
単純なパワーでは勇次郎をも上回るその存在に惹かれるように地下格闘士たちはこぞって対戦を望むようになる。
烈と克己が敗れて身体の一部を失い、ジャックもまた「日に2度の敗北」を再び味わう。
そして烈と克己からバトンを託された刃牙がピクルと再戦へ。
武術をもって翻弄しペースを握る刃牙だが、最後は武術を捨てて真っ向からの勝負をあえて望み、刃牙が敗北した。
一方その頃勇次郎は単純な力比べでオリバを下す。
地上最強の親子の激突が近づいていた。
23巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
刃牙の脳に刻まれる鬼の貌
ピクルとの激闘を終え、精密検査を受けることとなった刃牙。
その脳には鬼の顔のようなシワが刻まれており、紅葉や脳科学者の藻木を驚愕させるのだった。
〈刃牙の脳 [範馬刃牙 23巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
姿を消すピクル
ピクルを元の岩塩層に戻すべきか、人間社会で共に生きるべきか、世界の世論を真っ二つに割ったこの議論は、10億人による投票の結果、僅差で元の岩塩層に戻すことが決定される。
しかし当のピクルはその決定を嘲笑うかのように起き上がり、夜の街に姿をくらますのだった。
ストライダムと勇次郎の約束
弟子たちと共に鍛錬を怠らないストライダム。
その実力はまだまだ健在だが、年老いてなおトレーニングするのには親友である勇次郎との約束があった。
年に一度、全身全霊で命を狙うこと。
〈完全武装のストライダム [範馬刃牙 23巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
それが勇次郎が課した約束であり、今日その日を迎えていた。
ストライダムは完全武装で勇次郎の前に姿を現すが、勇次郎からしてみれば子供の遊戯レベルのもの。
約束通り殺す気で臨んでいたストライダムだが、すぐに勝てるはずもない事を悟り、その場で勝負を捨てるのだった。
勇次郎との戦いに向けた刃牙の心境
刃牙の母、江珠の使用人をしていた栗谷川が久方ぶりに刃牙の前に現れる。
母を殺した敵討ちに人生を捧げてきた刃牙に、自分の人生を生きてほしいと願う栗谷川。
しかし刃牙は、母は勇次郎の愛を一身に受けるという悲願を成就させて死に、愛ゆえに身を挺して自分のことを守ったその事実だけで充分だと言う。
もはや刃牙にとって勇次郎を超えること母の敵討ちではなく、悲願であり母から受けた優しさに応えることを意味していた。
〈母を思い出し涙する刃牙 [範馬刃牙 23巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
総理も親子の激突を黙認へ
総理大臣を公邸に呼びつけたご老公は、30億円もの資金を援助する見返りとしてあることを依頼する。
それは地上最強の親子喧嘩を国家として黙認すること。
たかが親子喧嘩、とたかを括る総理だが、その父勇次郎が腕力だけで首相官邸の襲撃を成功させたことや治安維持のためにアメリカと友好条約を結んでいることを知ると絶句するのだった。
【23巻のまとめ】
ご老公が総理に指示して地上最強の親子の激突を黙認する。
刃牙と勇次郎、激突の時が近づいていた。
次巻へ続きます。
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