頼れる妻と、ちょっと反抗期気味だけど可愛い高校生の娘。鳥栖哲雄の人生はそれなりに幸せだった。娘の顔に殴打の傷を見つけるまでは。「100万の命の上に俺は立っている」の山川直輝、「サイコメトラー」「でぶせん」の朝基まさしの異色コンビが描く、罪と罰、愛と戦いの物語、開幕!
(U-NEXT作品紹介より引用)
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(※2024/08/21現在の情報です。最新の配信状況等は各公式HPをご覧ください)
登場人物紹介
<主人公と家族>
鳥栖 哲雄(とす てつお)
本作の主人公。おもちゃメーカーの営業職を務めるサラリーマン。
趣味は推理小説の執筆で、ネット上投稿して、同好の士たちと交流するのを楽しみにしている。
温厚な性格だが、娘の零花に暴力をふるった半グレ組織の麻取延人のさらなる暴力を恐れ撲殺してしまう。
鳥栖 歌仙(とす かせん)
専業主婦。眼鏡をかけた平凡な専業主婦だが、演技力に優れ、多少の物事に動じない度胸がある。
哲雄との結婚後は実家と絶縁状態にある。
哲雄が麻取延人を殺害した直後、殺害現場となった零花の部屋を訪れてしまい、事件の第一発見者となる。
死体を見つけても動揺したりせず、哲雄に死体の隠蔽を提案する。
鳥栖 零花(とす れいか)
哲雄・歌仙夫妻の長女。大学進学を機に一人暮らしを始めており、初めての彼氏となった延人からDVを受けていた。
反抗期のため父親の哲雄に冷たく当たるが、哲雄の誕生日には、毎年凝ったプレゼントを贈っている。
鳥栖 明(とす あきら)
哲雄・歌仙夫妻の長男。保育園に通う5歳児。
<半グレ組織と暴力団「間野会」>
間島 恭一(まじま きょういち)
半グレ組織に所属する20歳の青年。
盗聴やピッキングなど犯罪知識を豊富に有し、状況判断と行動力にも優れるため、若年ながら実働部隊のリーダーとして組織内で重要な位置にいる。延人失踪後にいち早く哲雄を疑い、拉致して尋問するなどの実力行使に出るが、独断行動と組織に判断され、指揮権を剥奪された。立場が危うくなったところで、哲雄からの提案で彼と一時的な協力関係を築き、延人捜索を共同で進めることになった。
窪を尊敬しているが、盲信することはなく自分の判断を信じて行動するなど決断力も持っている。
実家は創業50年の大衆食堂を経営していたが、12年前に父親がヤクザと揉め自殺したことで廃業。
この体験から「世の中は力こそ正義」「力がなければ正義を貫くことさえ出来ない」と考えるようになり、自身の行動規範になっている。母親とは離れて暮らすが、身の回りの面倒を見ており、組織で稼いだ金で母と一緒に食堂を再開する夢を持つ。
志野(しの) / 小堀 太成(こぼり たいせい)
半グレ組織のトップ。暴力団「間野会」に所属し、スカウトした窪をリーダーに据え半グレ組織を作り上げた男。
詐欺師の才能を見抜き、麻取義辰を組織に引き抜いた。
警視庁組織犯罪対策部の一人を買収しており、警察内部の情報を得ている。
鳥栖家の財産を奪う目的で「和服の鳥栖」にあらかじめ女性部下を新入社員として送り込んでいる。
窪からの依頼で鳥栖哲雄殺害のための武器を手配する傍ら、部下たちに呉服店や鳥栖胡蝶の自宅に侵入を指示し、信者の預金通帳や鳥栖家による脱税などの犯罪的証拠を手に入れている。
小堀太成は本名。子供のころに父親に虐待を受けたことから「正しい人間のフリ」を演じることに気付いた経験を持ち、小学生のころから義理人情を駆使し「人たらし」の術を身に付ける。
窪(くぼ) / 佐武 辰巳(さたけ たつみ)
半グレ組織のリーダー。暴力団「間野会」に出入りするフリーの殺し屋で、本職のヤクザのような雰囲気を持つ強面の中年男。
恭一ら若手構成員を指揮統率する立場であると共に、相手を組み伏せる柔術や、銃器類の扱いに長けていることから、躊躇なく殺しを行う。
志野によれば中東での傭兵経験があるという。
組織の稼ぎ頭である麻取義辰には頭が上がらず、“コネ”で組織に加入してきた麻取延人を特別扱いしている。
麻取 延人(まとり のぶと) / 山内 延人(やまうち のぶと)
零花の彼氏で20歳。少年院出所後に父親から誘われ、“コネ”で半グレ組織に加入した。
歌仙の実家の財産を狙う組織の指示で零花に近づき、付き合いを始める。
粗暴で感情の起伏が激しく、一度怒ると手が付けられないほど暴れる自己中心的な性格で、以前にも酔った勢いで2人の女性を衝動的に殴り殺して組織にもみ消してもらったことがある。
麻取 義辰(まとり よしたつ) / 山内 義辰(やまうち よしたつ)
延人の父親で47歳。凄腕の電話詐欺師であり、電話口で何人もの人間を演じ分け言葉巧みに相手を騙し、半グレ組織の収入の多くを一人で稼ぎ出す様は窪からも一目置かれ畏れられている。
立場を利用し、金に糸目をつけず行方不明になった息子・延人の捜索を窪に命じる。
竹田(たけだ)
半グレ組織のメンバー。組織の最古参の一人であり、失脚した恭一に代わり延人捜索の現場指揮を任された。
年の離れた恭一とは事あるごとに対立し反目しあっているが、内心では恭一のことを認めている。
石井 信(いしい しん) / 小泉(こいずみ)
半グレ組織の見習いメンバー。芸能人を目指していたが、竹田の招へいによって組織に加入する。
少女マンガに出てくるようなイケメンであるが、初対面の哲雄に対しタメ口を利くなど生意気な性格。
石井は偽名であり、本名は小泉。
本物の石井信が組織に売った学生証の写真を差し替えるなど偽装し、大学生に成りすましている。
菊地(きくち)
間野会の構成員で、志野の部下。イラク逃亡の際、志野に同行している。
20年以上の付き合いで、志野に忠誠を誓っている。
高梨(たかなし)
間野会の構成員で、志野の部下。イラク逃亡の際、先述の菊地と共に志野に同行している。
<警察関係者>
安元 浩司(やすもと こうじ)
警視庁組織犯罪対策部の警部補。かつて哲雄の父親の部下だった男。
哲雄の両親の葬儀を取り仕切ったことから旧知の間柄。市民の敵である犯罪者には人権はないとし、窪たちの組織を壊滅させる野望を持つ。
そのためには手段を選ばず、監察にバレれば一発で懲戒免職になるような違法捜査さえ平然と行う。
薬師寺 太一(やくしじ たいち)
安元の部下。犯罪者の人権を無視する言動や、違法捜査も厭わない安元の姿勢を日頃から憂いている。
山内義辰の背後を調べるため、キャバクラ嬢「響」のいたキャバクラのガサ入れに安元と共に立ち会い、違法捜査を目の当たりにする。
のちに志野に買収されていたことが判明。
戸島 栄(としま さかえ)
刑事になった零花の同僚、捜査一課の先輩。職階は警部補。
零花の犯人取り調べ能力の無さをセクハラ含みで茶化している。
渡辺(わたなべ)
所属課は不明ながら、戸島の上司とみられる先輩刑事。
榎木(えのき)
暴力団対策課の刑事。
<小沢謙信とその関係者>
小沢 謙信(おざわ けんしん)
零花のバイト先の小柄な男子高校生。ネット上の推理小説を読むのが趣味で、HNは「田字草(でんじそう)」。
一連の体験をベースに小説を投稿した哲雄に対し「これは実際に体験したことではないか?」と関心を寄せる。
反社会的勢力から足を洗いフリーライターになった父親を窪に殺された過去があり、半グレ組織に対する敵対意識を哲雄に伝える。本物の石井信を突き止めたり、偽の石井信に拉致された零花の捜索に協力するなど、哲雄の右腕となる。
甲斐(かい)
小沢謙信の父親の徒弟だった男。暴力団「間野会」の構成員となり、間野会の情報を謙信に伝えている。
謙信と共に窪に殺害された謙信の父親の仇を討とうとしている。
<村の関係者>
鳥栖 胡蝶(とす こちょう)
歌仙の異母姉。父親から引き継いだ呉服屋「和服の鳥栖」を実質取り仕切っている。
零花を鳥栖家の遺産相続人と決めたうちの一人。
鳥栖 洋二(とす ようじ)
歌仙の従兄弟で郷一郎の甥。鳥栖家暗部のカギを握るヤクザで、村の用心棒役も兼ねながら、村に入った哲雄を監視する。
かつては零花にとって危険な存在であった石井信を見つけて排除している。
教団の経典や教義は信じておらず、教団による薬物を使った人格改造も醒めた目で見ている。
拳銃を隠し持ち、村を訪れた窪に「再び訪れたら殺す」と脅迫するなど、武闘派の一面を見せている。
鳥栖 郷一郎(とす ごういちろう)
歌仙の父。妻の詐術を背景に神道系カルト教団の教祖として君臨。
自らの放つ言葉は力強く、あらゆる人を寄せ集める才能がある。
元々は五代続く呉服屋の当主であり、見合いした聡子という女性との間に胡蝶を儲けたが、天照の霊能者的な能力に心酔し、胡蝶を引き取って聡子と別れ、天照と共に新しい宗教団体を作る。
鳥栖 天照(とす てんしょう)
歌仙の母。カルト教団のシンボルである「オガミメ」として、霊に憑依されるなどの詐術を用い祭祀を行っている。
ガンに罹患しているが教団の経典に従い、病院で治療を受けておらず、先は長くないとされている。
鳥栖 次郎(とす じろう)
郷一郎の弟で、鳥栖洋二の父親。
鳥栖家および教団が外部との間でトラブルを抱えた場合、暴力で解決するためのヤクザ組織を教団の裏側で率いている。
また、社会と断絶した村の特性を活かして、違法動植物の生産を行い、それを外界との人脈を生かして売りさばいたり、マネーロンダリングを行うなど非合法な商売で教団の資産を爆発的に増やしている。
そのため、教団が拡大した理由は、非合法で得た資金による成果と考えており、教義によって拡大したと考える兄の郷一郎とは密かに教団内部で対立している。
鳥栖 キエ(とす きえ)
鳥栖次郎の未亡人。第三部ではカルト教団の中心人物となって7年かけて村を再興させている。
村ではかつて学校を取り仕切っていた。
事件で両親を亡くした後述の教え子である遺児を引き取って育て上げている。
鳥栖 与丞(とす よすけ)
胡蝶の配偶者。坊主頭和服姿の風貌で、呉服屋「和服の鳥栖」の副店長。
カルト村を支援する有力者の息子で、胡蝶によれば、由緒正しい家柄の出自とされる。
鳥栖家の希望で婿入りする。
志楽久 杉山(しらく すぎやま)→ 紫楽来 杉山(しらく すぎやま)
自称占い師。たびたび零花の前に現れ、男難の相があるなどと助言した。本名は松田月夜見(まつだ つくよみ)。
その正体は歌仙が育った村の出身者で、祖父母や両親と共にカルト教団の信者であり、零花を監視するために上京し一人暮らしをしていた。
零花が「オガミメ」の後見を受入れたことで帰村。以降「オガミメ」修行の指導役として零花に関わっている。
中津 富子(なかつ とみこ)
回想シーンに登場するカルト教団の古参信者。24年前に夫と死別している。
面倒見もよく鳥栖家からも村の信者からも信望が厚い。
皆川 ヲハ(みながわ おは)
カルト教団の村で生まれ育った17歳の少年。
10歳の時に大量殺戮事件で両親を失い、現在は外の世界で収入を得るため村から出て都会暮らしをしている。
下記の東明砂と若夫婦を演じ、不可解な事件に哲雄を巻き込んでいる。
東 明砂(あずま あさ)
カルト教団の村で生まれ育った17歳の少女。事件で両親を失い、皆川ヲハと共に鳥栖キエによって育てられた。
二人とも出来のよい子供で、村人にも知られている。皆川ヲハと共に村を出ている。
幼い頃から皆川ヲハとは家族同様の付き合いをしており、双方の両親から許嫁として認められていた。
<その他>
響(ひびき)
延人の交際相手の一人でキャバクラ嬢。元は千葉県で働いていたが延人のスカウトで東京で働いている。
殺された他の交際相手たちに比べると優しく扱われていたため、延人には好意的な感情を持っており、失踪した延人を本気で心配した数少ない人物。
田端 敏(たばた びん)
哲雄と歌仙の大学時代の演劇サークル仲間。
金井 憲広(かない のりひろ)
恭一の古くからの友人で20歳の青年。
組織から逃れてきた恭一を匿い、事件の内容を知らされると「独自の正義感」から哲雄を憎むようになる。