帝愛の兵藤会長の息子・和也と、負ければ命を落とすリスクのある大勝負に臨むこととなったカイジ。
まず会員制のレストランに連れていかれ、そこで行われる残酷なゲームショーを見せられることとなる。
和也は金で人の命を弄ぶことに快楽を覚えながらも、絶大な富と権力を誇る父の影響力に幼いころからまとわりつかれ、小説家として自分の才能で挑戦することに生きがいを見出していた。
その小説「愛よりも剣」では稚拙な文章ではあるものの、残酷なゲームに臨むこととなったカップルの愛が壊れ人間の本性が暴かれるリアルで迫力のある展開が描かれているのだった。
2巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
小説はバッドエンド
死の間際に達也が亜里沙の胴を指定し、泣き叫ぶ亜里沙。
ここに鉄板が入っている確率は5/6、普通なら助かるところだったが、無情にも剣が亜里沙の胴を貫いた。
〈亜理沙にも天罰が下る [賭博堕天録カイジ和也編 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
天罰が下ったかのように、亜里沙と達也は揃って命を落とす、無慈悲な結果で物語は終わる。
これから和也の新たなゲームが始まる
和也によれば、これはほぼ実際にあったゲームから着想を得たという。
ノンフィクションだからこそ生まれる異様な迫力。
〈人間の本質は裏切り? [賭博堕天録カイジ和也編 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
追い詰められた状況で人間の本質が現れると信じる和也に対し、カイジは最後まで人間性を失わなかった石田や意地を通した利根川を例に反論。
人間の本質を明らかにするため、和也はこれから行うゲームをカイジにも見せることを決めるのだった。
〈ゲームで確かめよう [賭博堕天録カイジ和也編 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
参加するのは債務者の光山・チャン・マリオ
ボタンを押すと壁が開き、防音マジックミラーの向こうには階段状に設置された座席が現れた。
友情を試す実験に臨むこととなったのは、和也が面白半分に債務を肩代わりした男たち。
〈借金した光山を慕うチャンとマリオ [賭博堕天録カイジ和也編 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
帝愛グループに金を借りたものの、運悪くB型肝炎のために担保にしていた腎臓が使えないと判断され、債権回収が困難になった中小企業の社長、光山。
そこそこ高齢のために地下での強制労働もさせられずどうするか困っていたところに、光山を慕うアジア人労働者のチャンとマリオが割って入り、自分たちの腎臓を差し出そうとする男気と友情を見せる。
一連のやりとりを傍らで見ていた和也は、3人の友情が本当のものか実証するため、光山の借金を肩代わりして3人の自由を買い取った。
〈和也に買われた3人 [賭博堕天録カイジ和也編 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
そして3人は和也の悪趣味なゲームに臨むこととなったのだった。
友情確認ゲーム「救出」
和也が考案した友情確認ゲーム「救出」は、3人が力を合わせれば最終的には1億円が手にはいるもの。
くじで座席に座り、ベルトを締めたらゲーム開始。
〈救出者の抽選 [賭博堕天録カイジ和也編 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
抽選で誰かのヘルメットのランプが光り、その救出者が制限時間内にベルトを解除して前方にある救出ボタンを押せばクリアというもの。
ただし、ヘルメットには大音量の音楽が流れているため互いに話はできず、また制限時間1分をオーバーするとヘルメットが圧縮して残り2人の頭蓋骨が粉砕、命を落とすリスクもある。
そして制限時間も、最初の30秒以内に解放ボタンを押したら失格という条件つき。
〈仲間を救出せよ [賭博堕天録カイジ和也編 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
コミュニケーションが取りづらいなか、自分が救出者なのかを推理し、決められた時間内に冷静に行動できるかを試されているのだった。
手探り状態でゲーム開始
最初に救出者に選ばれたのは一番上に座った光山。
光山は前の2人のランプが光っていないことから自分が救出者であることを確信し、危なげなくクリア。
回を重ねるごとに褒賞金は倍増し、全部で16回クリアすれば1億円獲得。
2回目の救出者は2段目のチャン。
〈2段目でも推理は可能 [賭博堕天録カイジ和也編 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
チャンは前にいる光山のランプが光っていないこと、そして後ろのマリオが一向に動きを見せないことから自分が救出者と推理。
しびれを切らしはじめた光山よりも早くベルトを解除し、間一髪でクリアした。
〈何とかクリア [賭博堕天録カイジ和也編 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
打ち合わせができないなか、こうした思考の連鎖をつなげられるかが肝心。
そして3回、今度の救出者は2段目の光山。
しかし1段目のチャンがなぜか早々に手を挙げ、ボタンを押す構えを見せる。
〈救出者でないのに手を挙げるチャン [賭博堕天録カイジ和也編 2巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
果たしてあと14回、この綱渡りを凌ぐことはできるのか…。
【2巻のまとめ】
人間の本質を暴くために和也が考案した友情確認ゲーム「救出」に挑むこととなったのは、債務者の光山・チャン・マリオの3人。
くじで階段状に設置された座席に座り、ベルトを締めたらゲーム開始。
抽選で誰かのヘルメットのランプが光り、その救出者が制限時間内にベルトを解除して前方にある救出ボタンを押せばクリアというもの。
ただし、ヘルメットには大音量の音楽が流れているため互いに話はできず、また制限時間1分をオーバーするとヘルメットが圧縮して残り2人の頭蓋骨が粉砕、命を落とすリスクもある。
クリアを重ねるたびに賞金は倍増するが、制限時間のうち最初の30秒以内に解放ボタンを押したら失格・賞金没収という条件つき。
コミュニケーションが取りづらいなか、自分が救出者なのかを推理し、決められた時間内に冷静に行動できるかを試されるゲームだった。
手探り状態で始まるなか、全16回のうち2回をクリアした3人。
しかし3回目のゲーム、なぜか1段目に座ったチャンが早々に手を挙げ、ボタンを押す構えを見せるのだった。
次巻へ続きます。
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