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前巻はこちら『愛の悲しみ』を通じて亡き母と向き合う公生、コンサートにかをりの姿はなく、異例のピアノソロでの演奏に『四月は君の噓』6巻【ネタバレ注意】
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7巻のあらすじを振り返ってみましょう。
演奏を通じて母への別れを告げる
藤和ホール・ガラコンサートで公生は亡くなった母のことを想いながらピアノを演奏していた。
母はどんなふうにピアノを弾いていたのか、思い出を1つ1つ辿るように。
公生の師である紘子は、公生の母とのやり取りを思い出していた。
公生が小さかった頃、素敵な演奏をしたのに叩いて叱っていたときのことだ。
公生の母は決して怒りで手を上げていたわけではなかった。
自分の命が残りわずかだったから、なんとかピアノを上達させなければいけないという義務感から厳しくしていたのだ。
そんな亡くなった友人を思い出しながら、公生のピアノの音色を聴いていると胸が熱くなってくる。
公生は自分は母親に恨まれているのではないかと不安に感じていた。
しかし紘子はわかっていた。
子供を憎む母親なんていないということを。
公生は心から母親から愛されていた。
そして公生もピアノの演奏を通じて気づいていた。
母の恐ろしい亡霊は自分が作り出した幻影でしかないということ、本当は愛されていたということ、そして母親の優しさや温もりは自分の体の中にたしかに残っていることに。
公生の目の前から母の幻影はもう消えていた。
「さよなら」
公生は母への別れを告げ、演奏を終えた。
亡くなった母と重なるかをり
翌日、ガラコンサートでヴァイオリンを弾く予定だったかをりは病院のベッドの上にいた。
いらっしゃいと病室のベッドで出迎えるかをりの姿は、亡き母が入院していた頃を思い出させる。
かをりは明るく元気に話しながら、元々疲れやすい体質で最近は練習が多かったから体調を崩してしまったから心配しなくていいのだと言う。
だが、かをりは無理をしていた。
額には汗をかいて疲れた表情、公生たちが帰ってすぐに点滴に繋がれる。
ある日、公生は再びかをりの病院にお見舞いに来ていた。
公生はかをりに聞きたいことがたくさんあった。
本当に大丈夫なのか、検査は嘘じゃないのか、もう学校に来ないなんて言わないか。
しかしその言葉を口にすることはできなかった。
かをりはガラコンサートで公生が1人で演奏した理由を聞いた。
最初はかをりを馬鹿にされたことへの怒りだったが、途中からは母親との思い出を思い出しながら演奏していたと答える。
そして公生は、かをりがクライスラーの『愛の悲しみ』を選曲したのは自分のためだったんだと気付く。
椿が自分の気持ちに気付く
椿は自分の心にモヤモヤを抱えていた。
弟のような存在だと思っていた公生が、ガラコンサートの演奏後に急に違った人に見えていたからだ。
友人の奈緒は、椿には一人っ子で弟なんていない、弟という言葉を暗示のように唱えて今の仲良しの関係を壊さないようにしているだけだと言う。
だが椿はそんな奈緒の言葉に反発する。
付き合っている先輩は夏祭りのデートで椿の浴衣を見てかわいいと言ってくれた。
公生はそんなことを言わないからだ。
その後も椿の頭の中から公生の存在が消えることはなかった。
先輩とデートをしていても、つい公生のことを話してしまう。
先輩のことは嫌いじゃない。
だが「好き?」と聞かれると頭に疑問符が浮かぶ。
椿が家に帰る途中、公生が焦ったように走ってきた。
椿が大変だと聞かされて走ってきたらしい。
だが椿には何も問題はない。
公生はすっかり騙されたと落胆と安堵の様子。
近くの浜辺を2人で歩く。
椿は公生のことを以前のように見ることができない。
目が合うと心臓の鼓動が高まるのを感じていた。
すると公生は音楽科のある遠方の高校に進むことを椿に告白した。
今の家から通えないから家を出ていくのだと言う。
それを聞いた椿の目からは涙が溢れた。
今まで隣にいるのが当たり前だった公生がいなくなってしまうからだ。
椿はようやく自分の気持ちに気づいた。
椿は公生のことが好きだったということに。
【7巻のまとめ】
ガラコンサートの演奏を通じて公生が母との決別を果たすこととなった。
しかし、かをりが再び入院することになり、公生は亡くなった母の姿を重なて不安に感じていた。
一方で椿は公生に対する気持ちはずっと弟に向けるものだと思っていたが、公生が家を出ることを告げたことで、恋愛感情だったことに気付く。
次巻へ続きます。
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