裏稼業専門の組織、通称「ファブル」がしばらく休業を決め、プロの殺し屋であるアキラとヨウコは一般人として世間に溶け込むことに。
組織のボスと付き合いのある大阪の地元ヤクザ・真黒組に面倒を見てもらうこととなり、真黒組の若頭・海老原や構成員のクロ、高橋らが佐藤兄妹と接点を持つように。
近所の女性・ミサキと出会い、その伝手でイラスト制作会社オクトパスでアルバイトをすることとなったアキラ。
海老原の弟分・小島や悪徳ビジネスを企む興信所・宇津帆らのトラブルに巻き込まれながらもプロとして対決を制し、いつしかミサキとアキラの距離が近づいていく。
しかし平穏も束の間。
ファブルと接点を持ちたい真黒組の幹部・砂川は浜田組長か若頭の海老原のどちらか1人をターゲットとし、裏稼業人のマツを通じて暗殺を依頼する。
組織のNo.2の山岡は真黒組の乗っ取りを企む砂川のクーデターに期待を寄せ、「二郎」というプロの殺し屋を紹介。
恐怖を感じない山岡の目的は砂川のクーデターを利用してドラマチックな展開を楽しむことにあり、唯一正体の掴めない「佐藤アキラ」をラスボスに認定し、シナリオを考え始める。
そして準備を整えた二郎は特製の毒で浜田組長を暗殺し、この案件を最後に裏稼業からの引退を決意して姿を消す。
依頼の完遂を聞いた砂川はマツのもとを訪れ、クーデターに期待を寄せる山岡と対面を果たし、山岡の後ろ盾を取り付けた。
計画が順調にいっていることを喜ぶ砂川、しかしアキラとヨウコは組長が死んだにもかかわらず砂川が笑みを浮かべているのを見逃さないのだった。
16巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
中国から部下を呼び寄せる山岡
脅され続けたことで精神的に参りはじめ、裏稼業からの引退を山岡に申し出るマツ。
山岡はマツにゴールを与える代わりに、中国から組織の部下を呼び寄せることを告げ、アジトとなる倉庫を用意するよう指示する。
〈引退を願い出たマツへの指示 [ザ・ファブル 16巻](c)講談社/南勝久〉
組長暗殺の真相を探る海老原
組長の死の真相を探る海老原はアキラと話し、裏で砂川が糸を引いている可能性に行き着いた。
〈アキラの推理 [ザ・ファブル 16巻](c)講談社/南勝久〉
組織の者がこの街に姿を現した時期とも重なり、点と点を結んだうえでの推理である。
砂川が若頭に昇格するとなると、同じ幹部の水野が反発がするはずと予想し、海老原とアキラは水野の動きを注視することを決めた。
〈砂川のライバル・水野を注視 [ザ・ファブル 16巻](c)講談社/南勝久〉
そして海老原は組長が死んだ日、一緒に食事した店にいた酔っ払いの男が毒を盛った犯人であることに気付き、アキラに情報収集を頼むのだった。
女好きの水野に目をつける
砂川と仲の悪い水野は、定期的に乱交パーティを開くほどの女好き。
砂川は水野が乱交パーティに使っている倉庫を山岡たちのアジトとして提案し、ついでに水野が自分に逆らわないようにしてほしいと依頼。
〈水野の脅迫を依頼する砂川 [ザ・ファブル 16巻](c)講談社/南勝久〉
山岡は面白がりながら乱交パーティの日に乗り込むことを決めるのだった。
山岡の弟子・ユーカリと共に水野を脅迫
山岡の弟子のドレッドヘアの男・ユーカリが中国から戻ってきた。
〈中国から帰ってきたユーカリ [ザ・ファブル 16巻](c)講談社/南勝久〉
山岡は二郎から入手した「死のキャップD1」のレシピをユーカリに記憶させる。
そしてユーカリとマツを連れ、水野のお楽しみの日を狙って乗り込む。
乱交パーティでさんざん楽しんだ後、地獄に落とすというシナリオである。
パーティが終わり、後片付けをしているところにユーカリが単身で乗り込み、見張りを一蹴。
突入から2分足らずでユーカリが場を制圧し、山岡も倉庫に足を踏み入れた。
山岡は、砂川の下につくこと、倉庫をアジトとして差し出すことの2つの条件を水野に飲ませ、一派に引き入れるのだった。
〈水野を脅迫 [ザ・ファブル 16巻](c)講談社/南勝久〉
再び酔いつぶれる河合
じきにバレンタインを迎え、田高田はアキラとミサキの飲み会を企画する。
場所はミサキが不定期でバイトに入るバー・バッファロー。
ヨウコが高橋や河合を弄んだ店である。
ミサキがそのままバーテンダーとしてカウンターに入り、客としてアキラが入店。
たまたま店にいた河合が2人に気付く。
〈アキラに近づきたい河合 [ザ・ファブル 16巻](c)講談社/南勝久〉
ヨウコに潰されたときの記憶はまったく無い河合は、アキラがヨウコの兄だと察し、今度こそヨウコを落とすためにアキラに近づく。
するとアキラはその場でヨウコにテレビ電話をかけ、画面越しにヨウコも交えて飲むことに。
こうなればあとはドランククイーン・ヨウコの独壇場。
〈リモートでヨウコも参戦 [ザ・ファブル 16巻](c)講談社/南勝久〉
遠隔操作で河合にテキーラを飲ませまくり、またも河合は酩酊していく。
河合はトイレからまともに歩いて席に戻れないほどフラフラになり、二度目の脱糞KO。
今回も大醜態を晒すのだった。
〈河合、二度目の醜態 [ザ・ファブル 16巻](c)講談社/南勝久〉
中国から帰ってきたもう一人の弟子
ユーカリの肩慣らしの相手として、山岡は練習相手をマツに用意させる。
高額報酬のバイトとして連れてこられたのは、地下格闘技の選手2人。
〈遊び相手で連れてこられた2人 [ザ・ファブル 16巻](c)講談社/南勝久〉
山岡とユーカリにとっては暇つぶしの遊びだが、ユーカリの本当の実力を知らない2人の若者は「割のいいバイト」としてノッた。
そしてその翌日、山岡が中国から呼び寄せたもう1人の弟子が到着するのだった。
【16巻のまとめ】
山岡は中国から弟子のユーカリを呼び寄せ、砂川のクーデターの障害となりそうな真黒組の幹部・水野を襲う。
山岡は女好きで有名な水野が乱交パーティで楽しんだ後に乗り込み、砂川の下につくように脅迫し、パーティに使用していた倉庫もアジトとして接収する。
砂川が幹部会で若頭に昇格するまでの間、暇つぶしに山岡は地下総合格闘技の選手2人をユーカリの遊び相手に雇った。
そして時を同じくして、山岡のもう一人の弟子が中国から舞い戻るのだった。
次巻へ続きます。
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