学校にも家庭にも居場所がない高校生の神代ユウは、あるきっかけでボクシングのワンツーを独学で覚え、いつしか不良たちを撃退する実力をつけ始めた。
その噂は「不良狩りのボクサー」として広がっていき、さらに強い者たちに狙われるユウ。
柔道使いの岩戸や街のカリスマ 伊沢マサキに導かれながら、自分の存在を賭けて更なる戦いに身を投じていく。
代沢高の空手使い 緑山ショウゴとの決闘を経て親友となるが、度重なる戦いを通じて急成長していくユウと次第に2人は道を違えるようになっていく。
ショウゴが自分の強さを追求するあまり道を踏み外していく一方、ユウは不良だけでなく表の格闘技者たちからも注目を浴びるように。
そしてキックボクサーの小原ヨシトとのタイマンを経てユウは街の代表格として認知されるようになる。
マサキの妹でクラスメイトのマイとの距離も縮まっていき、街に平和が訪れたかのように見えた。
しかしその裏ではドラッグキング率いるドラッグ密売グループが徐々に勢力を伸ばし、若者たちの間で危険ドラッグが流行していく。
その用心棒にはショウゴの姿も。
密売グループに反発する若者たちの期待がユウとマサキに集まっていくが、密売グループも2人が街の砦であることを認識し、弱みであるマイが狙われた。
マイを人質に取られるユウだが、その窮地をショウゴが救う。
シンイチから助けを乞われ自分の進むべき道を取り戻したショウゴは容赦なく竜を叩きのめし、ケジメとして警察に連行されていった。
他方、マサキも劣勢を跳ね返して鉄を破る。
残るはドラッグキングのみ。
決着の時は近づいていた。
最終巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
ドラッグキングとの直接対決へ
自分の進むべき道を決めたユウは、自主退学を決意した。
リンチされた傷も癒え、いよいよドラッグキングとの直接対決へ向かう。
〈直接対決 [ホーリーランド 18巻](c)白泉社/森恒二〉
街の期待を一身に背負い、夜の公園で対峙する2人。
自分の居場所となった街を守る為、ユウが立ち向かう。
ユウvsドラッグキング
ドラッグキングの実力は想像以上。
初めて見る拳法を相手にペースを握られてしまうユウだが、冷静に動きを見て次第に食らいついていく。
〈ドラッグキングが格上 [ホーリーランド 18巻](c)白泉社/森恒二〉
これまで戦ってきた人たちの教えを糧にしながら攻め、圧力を増していくユウ。
ドラッグキングも覚悟を決め、一瞬の攻防に出た。
ドラッグキングがユウの手首を極めにかかるが、ユウはカウンターで強烈な膝をアバラに入れ、たまらずドラッグキングが後退。
〈カウンターの膝 [ホーリーランド 18巻](c)白泉社/森恒二〉
逃げ口上を口にするドラッグキングだが、ユウは逃さずに鉄槌を下すのだった。
マサキがユウを対戦相手に指名
ドラッグキングはギャラリーたちの前で敗北を認め、街から手を引くことを宣言。
〈敗北宣言 [ホーリーランド 18巻](c)白泉社/森恒二〉
歓喜に沸くなか、ユウを讃えるマサキ。
そしてユウを最高の相手を認めたうえで、自分が街を卒業するためにユウにタイマンを申し込んだ。
〈マサキがタイマンを申し込む [ホーリーランド 18巻](c)白泉社/森恒二〉
ユウはショウゴに再会を待つ手紙を送って更生を信じながら、マサキとの立ち会いに向かう。
かつて自分を導いてくれた憧れの存在であるマサキ、その指名と期待に応えたい。
これが終わったらユウも街を卒業し、ヨシトに紹介してもらったジムに行くことを決めているのだった。
ユウvsマサキ
導かれるように2人はガード下で出会い、タイマンが始まる。
かつてはほとんど手も足も出なかったが、今はマサキと互角に渡り合うユウ。
〈2人のタイマン [ホーリーランド 18巻](c)白泉社/森恒二〉
徐々に集まったギャラリーが見守るなか、綱渡りの攻防が続く。
そしてユウが意表を突く飛び膝蹴りで優勢に立ち、最後はパンチの差し合いを制した。
〈ユウが制した [ホーリーランド 18巻](c)白泉社/森恒二〉
ユウに感謝の言葉を口にしながら崩れ落ちるマサキ。
マサキは潔く敗北を認め、街を卒業すること、そして次は表舞台でユウと再戦することを約束するのだった。
エピローグ
決闘が終わったユウだが、街でイジメられ武功を焦る少年に刺されてしまう。
居場所がなくて街に出てきた頃の自分と重ね合わせながら、その少年も自分と同類だと感じながら倒れこむユウ。
それから何年か経っても、ユウの伝説は街の不良たちの間で語り継がれている。
〈不良狩り伝説 [ホーリーランド 18巻](c)白泉社/森恒二〉
マサキはキックボクシングの表舞台に復帰し、タイトルの座を賭けてヨシトと対戦の時を迎えた。
更生を図るショウゴも施設の出所を間近に控えている。
そしてユウは、街に再び姿を現し不良に絡まれている少年を助けるのだった。
〈再び街に姿を現すユウ [ホーリーランド 18巻](c)白泉社/森恒二〉
【18巻(完)のまとめ】
街を代表して臨み、ドラッグキングとのタイマンを制したユウ。
マサキもまたユウとのタイマンを自らが街を卒業する儀式として行い、表の舞台に返り咲いていった。
それぞれが新たな道を歩むなか、不良狩りの伝説は街の若者たちの間で語り継がれていくのだった。
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