学校にも家庭にも居場所がない高校生の神代ユウは、あるきっかけでボクシングのワンツーを独学で覚え、いつしか不良たちを撃退する実力をつけ始めた。
その噂は「不良狩りのボクサー」として広がっていき、さらに強い者たちに狙われるユウ。
柔道使いの岩戸や街のカリスマ 伊沢マサキに導かれながら、自分の存在を賭けて更なる戦いに身を投じていく。
代沢高の空手使い 緑山ショウゴとの決闘を経て友人関係となり、親友のシンイチと3人での楽しい時間を手に入れたユウ。
しかしそれも束の間、シンイチがヤンキーたちに襲われ、ユウは主犯格の加藤・八木を相手に復讐と暴走を始めた。
復讐を始め連戦のなかで技を磨き上げていくユウは、ショウゴから教わった必殺技を武器についに加藤とのタイマンを制するが、怒りは収まらない。
マサキがユウをタイマンで破りようやく事態を収拾、冷静さを取り戻したユウはスランプを経ながら自分の居場所や仲間を守れるほどの強さを強く求めるようになる。
ユウは世田商のヤンキーたちに目をつけられ戦争状態へ突入したマサキを助け、さらに名を上げた。
この戦い以降ユウには羨望の眼差しが向けられるようになり、周囲の接し方の変化を感じるユウ。
その強さに嫉妬しはじめたショウゴとの再戦は後味の悪い結果となり、2人は道を外れていくこととなる。
さらにショウゴが所属する白泉会空手道場が一門の看板をかけ、ユウに空手の洗礼を浴びせる。
実力者の長田を苦杯を味わうユウは、ショウゴの空手への侮辱に怒り長田へのリベンジを誓うのだった。
10巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
ユウ vs 長田 路上でのリベンジ
ショウゴは巻き込むまいと、独力で長田へのリベンジを誓うユウ。
今度は自分のホームグラウンドである路地裏に長田を誘い込み、マサキや土屋が見守るなかリベンジが始まる。
〈路上でのリベンジ [ホーリーランド 10巻](c)白泉社/森恒二〉
ユウは路地裏の狭さや電信柱やタックルにいく素振りなど、長田の蹴りを徹底して封じる。
まともなパンチの差し合いとなれば、ユウに分があった。
ユウは体重を乗せた左ジャブだけで長田を完封。
〈左だけで完封 [ホーリーランド 10巻](c)白泉社/森恒二〉
プライドをズタズタにされた長田は負けを認め、白泉会とユウの抗争は幕引きとなる。
しかしユウが格闘技者を倒した噂はすぐに広がり、今度は他の闘技者たちの興味もユウに向いていくこととなる。
〈ユウの噂が広まる [ホーリーランド 10巻](c)白泉社/森恒二〉
道を踏み外すショウゴ
その頃、自分の強さだけを追い求めるショウゴは道を踏み外していた。
ドラッグを扱う集団の用心棒として、街の強者を相手との戦いに身を置く日々となっていく。
ボクシングの体験
ユウの噂を聞きつけ、早速高校のボクシング部の山崎 一馬がユウに目をつける。
〈ボクシング部の山崎 [ホーリーランド 10巻](c)白泉社/森恒二〉
マサキも身を置いたボクシングの道。
ユウは喧嘩ではないボクシングを経験するため、山崎の誘いに乗って部室を訪れる。
初めて体験する競技者の本物のジャブは、ユウにとってとても目で追えるものではなかった。
〈本物のジャブ [ホーリーランド 10巻](c)白泉社/森恒二〉
それでも喧嘩のテクニックを使って山崎をダウンさせるユウ。
ボクシングでは明らかな反則だが、これで山崎にも火が付いた。
〈ルール無用の戦いに発展 [ホーリーランド 10巻](c)白泉社/森恒二〉
ボクシング特有の試合運びで徐々にダメージが蓄積していくユウ。
追い詰められ意識が朦朧としていくなか、ユウの感覚が研ぎ澄まされていった。
脳のリミッターが外れ、後ろ回し蹴りなど喧嘩技を繰り出すユウ。
〈山崎を追い詰めていく[ホーリーランド 10巻](c)白泉社/森恒二〉
その威力に山崎の足はすくみ、最後はユウのキックが山崎の頭部にクリーンヒットするのだった。
【10巻のまとめ】
自分の土俵であるストリートファイトで長田へのリベンジを果たし、ユウは表の格闘技者たちからも注目を浴びるように。
早速、ボクシング部の山崎がユウに挑む。
ユウはボクシング特有の試合運びとジャブの速さに苦戦しながらも喧嘩の技で応え、山崎に渾身のキックを浴びせるのだった。
次巻へ続きます。
この漫画をもう一度読みたい方はこちら