父に虐待され、母は薬物中毒で入院。
幼くして入所した児童保護施設でも性のトラウマを抱えながらも、ヤクザの所沢との出会いをきっかけにプロボクサーとなったリク。
目標は所沢が現役時代に持っていたOPBFのチャンピオンベルト。
幼少期のトラウマをバネにプロデビュー戦を圧勝し、その姿に同世代の天才ボクサー兵動も興味を示す。
高校3年を迎えたリクは同じ施設で育った苗代に告白され同棲生活を切り出されるも、心配をかけたくないと断りボクシングに集中する。
リクはライト級の王者、椿やその後輩である三原との出会いを経て、新人王戦の2回戦で兵動と激突。
兵動のカウンターをもらってしまい肋骨にヒビが入るが、「見えないパンチ」に勝機を見出し、激闘の末大金星を挙げた。
残念ながら新人王戦は怪我のためにここで棄権することとなったが、それでも兵動からの1勝はリクの名を轟かせるには十分だった。
次の相手はハードパンチャーのガーベラ。
対戦に向けてリクは三原に誘われボクサーたちの集う合同合宿に参加することになるのだった。
7巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
合同合宿にて
合同合宿に参加したリクは、周りとはまだ距離があるものの日本王者である椿のペースについていけるほどの実力を見せる。
その姿は椿の目にも止まり、椿からスパーリングに誘われるとリクにも自然と笑みがこぼれた。
〈椿に誘われるリク [リクドウ 7巻](c)集英社/松原利光〉
スパーリングでは椿に手も足も出なかったものの、リクの意識にまだ身体がついていけていないというレベル。
実力不足が身に染みたリクを、椿は自分の所属する菫ジムに誘い、階級を変えろと告げる。
〈椿から告げられた言葉 [リクドウ 7巻](c)集英社/松原利光〉
しかしリクは目標とするOPBFのライト級のベルトに拘り、その誘いを断るのだった。
ガーベラが苗代を押し倒そうとする
その頃、リクのいる施設の催しである夏祭りではガーベラが苗代をナンパしていた。
苗代に一目ぼれしたガーベラは力づくで組み敷こうとし、リクに勝って苗代を手に入れると一方的に宣言する。
〈ガーベラが苗代を押し倒す [リクドウ 7巻](c)集英社/松原利光〉
ガーベラにとってボクシングは普段抑圧している暴力性を如何なく発揮できる場であり、その秘められた暴力性の片鱗を苗代は肌身で感じる。
苗代が強引に押し倒されたことはリクの耳にも入り、自分にとって大事な人を暴力から守るためにリクは闘志を燃やすのだった。
リクとガーベラが激突へ
2人とも無事に計量をパスし、試合が迫る。
スラム育ちで人を殺したこともあるガーベラは、リクに自分と通ずるものを感じているようだ。
しかし自分の力を解放するために暴力を振るうガーベラと、できることなら自分の力を制御したいリクは対照的。
共に人殺しの経験がある2人の激突が始まる。
〈激突が迫る [リクドウ 7巻](c)集英社/松原利光〉
リク vs ガーベラ 左の大砲を持つ者同士の闘い
試合開始早々、熱くなったリクが自ら真っ向勝負を仕掛けるが、ガーベラのパンチ力を前に我に返りアウトボクシングに切り替える。
〈リクがスピードで圧倒 [リクドウ 7巻](c)集英社/松原利光〉
リクがスピードで圧倒する展開となるが、ガーベラも強引に距離を詰めて拳をフルスイング。
当たれば一発で死ぬかもしれない恐怖を目の当たりにしたリクは自然と慎重になり、次第に逃げ切れなくなっていく。
〈ついにリクが捕まる [リクドウ 7巻](c)集英社/松原利光〉
そしてガーベラに捕らえられると、リクは意識を失いながらも本能でダメージを受け流しつつカウンターを放ち、第1Rを持ちこたえた。
インターバルの間に意識を取り戻し、血みどろの殴り合いとなるであろう第2Rに臨むリク。
必殺の左ストレートを放つタイミングは馬場の合図を信じるしかなく、ミスれば致命的な結果が待っている。
真っ向からのぶつかり合いでガーベラはいっそうギアを上げ、秘めていた暴力性をさらけ出していく。
対するリクは台風のようなパンチを耐えつつ、馬場の合図とともに左ストレートをカウンターで繰り出しダウンを奪った。
〈起死回生のカウンター [リクドウ 7巻](c)集英社/松原利光〉
これで勝負の目はまたわからなくなるのだった。
【7巻のまとめ】
リクとガーベラ、当たればダウン必至の左の大砲をもつ者同士が激突。
真っ向からのぶつかり合いはパンチ力で勝るガーベラが優位に立つが、耐えていたリクが馬場の合図と共にカウンターを繰り出しダウンを奪う。
一進一退となった試合の行方は―。
次巻へ続きます。
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