S級に昇格してから壁にぶち当たり、思うように成績が伸びない麟太郎。
たまたま観戦に来ていた鍼・灸・指圧の国家資格を持つコンディショニングトレーナー・伊藤一路と出会い、フォーム改善と強化に向けて心強い見方を得た。
同期のライバルたちが集うルーキーチャンピオンレースや競輪とは違う「競技」が数多く開催される「全プロ」のチームスプリントでは惜しくも優勝を逃したものの、会心の走りで最高グレードGⅠ開催の「寛仁親王牌」への出場権を獲得。
そしてトップ選手たちが集う寛仁親王牌ではレースを通じて成長を遂げながらも力及ばず好成績が残せなかったものの、推薦枠でオールスターに出場が決まる。
オールスターでは麟太郎も気合十分で二次予選に臨むが、厳しいマークにあい思うような展開に持ち込めず、さらに不運なことに大落車に巻き込まれて無念のリタイアとなってしまった。
落車によって大事な利き手の指を骨折してしまい、麟太郎は12月のヤングGPを目標に、完全復帰を目指してトレーニングに励む。
他方、オールスターで落車により重傷を負ったハチはGP出場を辞退することとなり、弟のノリぴーの指導を秋谷に依頼。
ヤングGPにはノリぴーのほか、調子を上げている寒川やシーサーらも出場が決定。
フォームのバランス修正に時間をかけ、ぶっつけ本番でヤングGPに出場することとなった麟太郎。
復帰レースとなる予選では シーサー、ノリぴー、寒川らと戦うこととなる。
ここで麟太郎は成長したスピードとスタミナを見せつける一方、 秋谷のもとで限界を超える練習をしてきたノリぴーも不敵な笑みを浮かべ、動くのであった。
16巻のあらすじを振り返ってみましょう。
復活を遂げる優勝
半周もたたないうちに力みのない走りで追い上げ、外から麟太郎を捲りにかかるノリぴー。
麟太郎も負けじとギアを上げ、激しく先頭を争いながらレースは佳境へ。
すると残り1周の最終ホームでいよいよシーサーが発進し、あっという間に先頭争いに加わる。
対する麟太郎もここでリミッターを外してレッドゾーンの走りに突入。
ノリぴーはあえてシーサーの後ろについて少しだけ脚を貯める。
麟太郎は番手につける寒川のため、最終4コーナーでわずかに外に膨らむと、並走するシーサーも外へ振られ、寒川の前に道が生まれた。
寒川はレース前はあくまで麟太郎との勝負に拘り、番手としての仕事は一切しないつもりだったが、麟太郎に報いる決意を固める。
便乗して追い抜こうとするノリぴーに間髪入れずに牽制を入れ、さらにシーサーにも牽制を入れてアシスト。
最後はタイガージャンプで麟太郎を差しにかかるが、一方の麟太郎もフォームを崩さずに最後の二踏みまで走りぬいた。
写真判定の結果、麟太郎が1着に輝き、見事な優勝。
「Odds VS!」16巻©双葉社/石渡治
特別なご褒美として、麟太郎はミホとの愛もさらに深めるのであった。
秋谷との約束
一方、競輪界の頂点を決めるGPでは、秋谷が最後の最後で執念の差で神海に敗れ、2着に終わった。
レース後、秋谷と再会した麟太郎は、次の一年で秋谷と同じステージに立ち、最強の番手を牽く最強の先行になることを誓う。
「Odds VS!」16巻©双葉社/石渡治
互いに強くなって、最強最高の師弟ラインを組むことを約束するのだった。
ミホが麟太郎のもとを去り…
ゴンゾのパートナーであるミホ、そして杏里が妊娠した。
ミホも麟太郎との間に子供を作る心構えをし、どこか期待していたが、残念ながら子供はできない。
家族との幸せな家庭を切望する麟太郎のためを想うと、子供ができない自分を責め、ミホは次第に思い悩んで引きこもるようになってしまう。
麟太郎もヤングGPの優勝後も調子を上げて順調に力をつけていたものの、ミホが自分のもとを去ると突然、落車を少しでも避けるような無難な走りしかしなくなり、調子を落としていく。
ミホが自分の元を去ることを告げたとき、頭が真っ白になってその手を離してしまったことが麟太郎の心に重しとして残り続けているのであった。
「Odds VS!」16巻©双葉社/石渡治
【16巻のまとめ】
ヤングGPでは麟太郎が復活を遂げる優勝を果たした。
このまま翌年のGPで秋谷と対決に向けて気合が入る麟太郎。
しかしミホが不妊に悩んだ末に麟太郎のもとを去ってしまい、麟太郎もそれと同時に調子を落としてしまうのであった。
次巻へ続きます。
この漫画をもう一度読みたい方はこちら
\こちらも併せてチェック!/
全巻まとめに戻る
-
参考S級のカベを乗り越え、ライバルや先輩たちと高め合いながら競輪界最高峰の舞台へ!『Odds VS!』全31巻【ネタバレ注意】
続きを見る