鬼龍との決闘を経て廃人となってしまった父・静虎が2年間のリハビリを経て奇跡的な回復を遂げた。
地下格闘技「ダーク・ファイト」に身を置きながら治療費を稼いだキー坊は、親友であるリキ丸の計らいで大物フィクサーの柳場道元が主宰する「ハイパー・バトル」へ出場。
決勝では鬼龍の実子ジェットとの死闘を制し、ハイパー・バトルの前回優勝者バトル・キング(尊鷹)への挑戦権を獲得する。
大会では「キー坊と静虎に血のつながりがない」という衝撃の事実が明かされ、さらに大会直後の抗争の中でジェットが命を落としてしまう後味の悪い結果に終わり、帰国したキー坊。
休むのも束の間、強権を振るう代理交渉人ブッカー・ゼロの罠にハメられた総合格闘家ブル・マツダを助けることとなる。
プロレスラーの鯱山相手にリベンジさせることを宣言し、「ブルが鯱山に再度負ければブッカー・ゼロの試合興行に協力する」という賭けに出る。
闘いまで1か月、キー坊はブルを徹底的に鍛えることにするのだった。
27巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
ブルとの修行
山奥でキー坊と共に修行に励むブル。
弱い心をも鍛え直し、キー坊は灘神影流・巨岩返しをブルに伝授した。
ロケットのような相手のタックルの勢いを利用して回転しながら担ぎ上げ、そのまま地面へと叩きつける奥義。
〈ブルとの修行[TOUGH 27巻](c)集英社/猿渡哲也〉
フィジカルも見違えるほどに鍛えぬき、鯱山とのリベンジへ臨む。
ブッカー・ゼロの背後にいた大物フィクサー御子神
プロレスラーであるグレート・オルカの息子である鯱山はあくまでもプロレス愛を貫き、プロレスを盛り上げるために総合格闘技で暴れる覚悟である。
〈プロレスを愛する鯱山 [TOUGH 27巻](c)集英社/猿渡哲也〉
ブッカー・ゼロはそのために利用した相手だが、ブッカー・ゼロはさらにそのバックにいる御子神 銀次という大物フィクサーの犬だった。
鯱山とブルの対決は御子神が主宰する大会「モンスター・ウォーズ」のプレ興行初戦に決まる。
御子神は鯱山がブルを再起不能にし、そのままキー坊をモンスター・ウォーズに引きずり込むことを画策しているのだった。
〈大物フィクサー御子神の狙い [TOUGH 27巻](c)集英社/猿渡哲也〉
ブルvs鯱山 モンスター・ウォーズのプレ興行
ブルと鯱山がリングに入場し、試合開始。
修行で自信を深めたブルだったが、早々に鯱山の強烈なミドルキックを食らってしまい、ボコボコにされたトラウマが蘇る。
〈トラウマが蘇るブル [TOUGH 27巻](c)集英社/猿渡哲也〉
セコンドについたキー坊のアドバイスで何とか奮い立つブルだが、そのタックルはいとも簡単につぶされ圧倒的な実力差が浮き彫りとなってしまう。
しかしブルにも負けられない理由があった。
自身の酒癖の悪さとDVが原因で離婚し、18歳になった娘の静香が出産。
今は反省し、せめて娘と孫に父親としての勇姿を見せたいという願いからブルは決して勝負を捨てずに鯱山に立ち向かっていく。
〈立ち直ったブル [TOUGH 27巻](c)集英社/猿渡哲也〉
そして鯱山が仕掛けてきたタックルに巨岩返しを合わせ、渾身のパンチを鯱山の顔面に浴びせた。
そのままパウンドで猛ラッシュを仕掛けるブル。
試合前には引退後の仕事や静香と孫の世話などを餌にブッカー・ゼロから八百長で負けるよう提案されていたブルだが、プライドに賭けて全身全霊で戦う。
〈激しい殴り合い [TOUGH 27巻](c)集英社/猿渡哲也〉
鯱山はブルの強さを認めたうえで脱出し、試合はお互いノーガードの殴り合いに。
熱戦を制したのは鯱山。
本気のパンチでブルは失神し、モンスター・ウォーズの興行に成功をもたらす派手なKO勝利を飾った。
〈レフェリーストップでKO負け [TOUGH 27巻](c)集英社/猿渡哲也〉
試合後、1人の父親として立ち直ったブルは静香と和解。
しかし約束通り、キー坊はモンスター・ウォーズに引きずりこまれることとなるのだった。
〈賭けに負けたキー坊 [TOUGH 27巻](c)集英社/猿渡哲也〉
【27巻のまとめ】
ブッカー・ゼロの背後にいたのは大物フィクサーの御子神。
御子神は自身の主宰する大会「モンスター・ウォーズ」のプレ興行でブルと鯱山を再戦させることを決め、1か月間の修行を経て鯱山とのリベンジに臨むブル。
ブルは惜しくも敗れてしまい、約束通りキー坊がブッカー・ゼロと御子神の興行に協力、すなわちモンスター・ウォーズに参戦することになるのだった。
次巻へ続きます。
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参考灘神影流を背負うキー坊の闘いと成長『TOUGH』全39巻【ネタバレ注意】
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