高校2年生、半田清。
書道の大家、半田清明を父に持ち書道の世界では知られた存在で、男子・女子からも一目置かれている。
半田くん本人は、みんなから嫌われている、イジメられていると思い込んでいたが、委員長キャラの相田、元モデルのレオ、そして元引きこもりの不良である筒井らが半田くんに心酔していく。
一般人キャラの近藤、口元以外は半田くんにそっくりな物真似キャラ・花田、半田くんへの愛が深すぎるヤンデレ・みよこ、半田くんと中学自体の短距離走で因縁(一方的)のあるダッシュ東野が登場。
またまた半田くんの周りにはキャラの濃い取り巻きが増えていき、男性を目の敵にする生徒会長の天王寺佐和子からも目を付けられた半田くんだが、アクシデントにより佐和子からも惚れられてしまう。
廃部寸前の美画部に再建のきっかけを作り、さらに図書委員をも虜にした半田くん。
取り巻きは「半田軍」となり、みよこは半田くんに近づく女子を人知れず消す「イレイサー」にまで成長。
半田くんを守るべく、みんなでストーカーと化していた。
そんななか、半田くんにとって学生生活最難関となる修学旅行が近づく。
半田軍と同じ班になるなか、川藤の提案がきっかけとなり、半田くんはこれを機に修学旅行で友達を作ろうと決意。
修学旅行で半田くんたち「灰校」とライバル校で隣町にある「白服」が一緒に旅することになる。
白服を率いる一宮は半田くんのことを意識し、灰校と白服の取り巻き同士で争いが勃発。
だがそんなことは全く意識にない半田くんが王様気取りの一宮をも改心させ、一宮は今まで民衆だと思ってきた同級生たちを友達として見るように変えた。
半田くんのおかげで両校ともに仲良く和解し、無事に修学旅行を終えることができたのだった。
6巻のあらすじを振り返ってみましょう。
目次
文化祭の季節
修学旅行も終わり、文化祭のシーズンとなった。
会長は半田くんが修学旅行のお土産として渡したかんざしを無事気に入り、江戸時代の町娘的な髪型になっていた。
そして、文化祭の名称も「半田祭」になりかけたが、さすがに先生からのお達しで人名はやめようということになり、半田くんの雅号である「清舟(せいしゅう)」にちなんで「清秋祭」と名付けられた。
「はんだくん」6巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
相沢は半田くんの名前が入った文化祭で最優秀賞を狙う気マンマン。
出し物を決める際にはなかなか意見がまとまらなかった結果半田くんの意見に注目が集まる。
近藤が助け舟を出そうとして「半田くんってミュージカル好きなんだよね」と話を振るが、半田くんにとっては自分を一番嫌っている奴からの無茶ぶりにしか映らず、パニックになって逃げだしてしまった。
そして半田くんは廊下で出くわした会長から看板やパンフレット等を任されることとなり、得意の習字で自信を持ってやりたいことを主張しようと決意を固める。
だが教室へ戻ると半田くんのクラスの出し物はみんなの意見を混ぜ込んだ「ロミジュリ(ロミオとジュリエット)カフェ」に決定されていた。
「はんだくん」6巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
唯一、半田くんがやりたかった書道教室には大きなバツがついており、「みんなができるものじゃない」とバッサリ却下。
一方の川藤のクラスでは川藤が自分で案を出してそのまま決まったらしい。 川藤を羨ましく思う半田くんなのであった。
半田くん、カツアゲに遭遇する
登校途中、灰校の生徒が不良にカツアゲされているところに遭遇した半田くん。
助けたいが、バタフライナイフを持っている不良には敵いそうもない。
と、そこに筒井が通りがかり、半田くんは筒井に無言で「助けてやれ」と合図を送る。
半田くんが自分で助けに行くのだとばかり思っていた筒井に意図を伝えるのに一苦労したが、無事筒井が不良たちを蹴散らした。
だが最後に筒井は「オレらのボスはあの半田さんだ。文句があるならいつでもかかってこい!」と言い放ち、不良たちの復讐の矛先は半田くんへ。
責任転嫁された半田くんは絶望するのであった。
半田くん、前向きになる
レオや筒井はロミオとジュリエットのストーリーを知らないなか、それでも準備は進む。
半田くんは女子にされるがままに衣装つくりのために採寸され、自分も何か手伝おうとするが、「座って見守っててくれてればいい」と何もさせてもらえない。
「はんだくん」6巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
厄介払いされていると感じ暇を持て余していると、イレイサーがパンと飲み物を差し入れてくれた。
まるで神へのお供えもののようだ。
そしてその日の帰り道、不良たちが半田くんを待ち伏せしていたが、そこへ半田軍が現れ、不良たちは撃退するのだった。
半田清の清秋祭
半田くんは「清秋祭」の文字を色々な書体で試し、最終的には分かりやすくシンプルなものに決めた。
こうして決まった「清秋祭」の文字は生徒みんなの力によって形になり、ついに文化祭の準備が整った。
ロミジュリカフェの配役は、相沢の独断と偏見により筒井がジュリエット、レオがロミオ、相沢がリア王役に決定。
半田くんの役は明かされず、「母親の様に座って見守っていてくれればいい」とだけ告げられる。
「はんだくん」6巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
花田のクラスは、半田くんになりきるメイク教室をやるそうで、半田軍の面々はみな半田くんのような鋭い目つきに。
文化祭の準備を終えた帰り道、半田くんの書いた字が看板になっているのに気付いた半田軍は、作者名を表示すべきと考える。
そして半田くんの帰り道、看板には「半田清の清秋祭」と書き換えられており、まるで自分の文化祭であることをアピールしているかのような状況に半田くんの表情は曇るのであった。
「はんだくん」6巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
半田くん、エリザベスⅠ世になる
文化祭当日、どのクラスも気合が入っていて大学の学園祭のような雰囲気になっている。
川藤のクラスの書道教室も盛況となるなか、ロミジュリカフェも20分待ちの大盛況、教室の中からは叫び声も聞こえる。
ロミオ役のレオ、ジュリエット役の筒井に盛り上がるなか、半田くんは争いを仲裁するエリザベスⅠ世役で登場。
セリフもなくただ座っているだけで威厳を出し、みんなから拝まれる配役だったが、半田くんは冷静に「何やってんだろ、オレは…」という考えが頭をよぎり、観客として来ていた川藤からの哀れむような視線に耐えきれなくなった。
「はんだくん」6巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
舞台をダメにしないよう、せめてエリザベスⅠ世らしくこの場を去ろうと意を決し、「無敵艦隊を撃破してくる」と残してステージを降りると、半田軍もそれに続き、ショーは中断。
そしてそこに半田くんをつけ狙う不良高校の生徒たちも現れ、「半田に挨拶しておくか」と不敵な笑みを浮かべるのだった。
三つ巴の戦いにも終止符
半田くんを狙う不良たちは、花田のメイク教室で大量発生した半田くんのクローンたちに戸惑いつつも、本物の半田くんの居場所を突き止める。
また一宮たち白服も灰校の文化祭を訪れ、ロミジュリカフェへ。
その頃、教室の奥でエリザベスⅠ世役としての気持ちの整理をしていた半田くんは、不良たちが教室に入ってきたのを観客と勘違いし、ビビりながらも自分が登場するタイミングを必死には図っていた。
「はんだくん」6巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
半田くんと今日ケリをつけようと意気込む不良たち、そこに白服も登場し、さっそく条本が不良を殴るなど争いが勃発。
半田軍も参戦して三つ巴の戦いとなり、筒井が壁を破ると、エリザベスⅠ世として何かセリフを言おうとずっと考えていた半田くんが意を決し、大声で「争いはっやめなっさぁぁぁい」と叫んだ。
完全に出るタイミング間違えた半田くんが頭を抱えるが、白服も不良も戦いを止めた。
不良たちは自分たちの学校も半田くんの傘下に加わる考えを示し、図らずも半田くんが三つ巴の戦いを終結に導くのであった。
半田くん、川藤と公認の友達になる
三つ巴の学校同士のいざこざはあったが、無事に清秋祭の終わりを迎えることができた。
今年もフィナーレには立派なキャンプファイヤーが建てられている。
生徒会長がスピーチで「違うクラスの者たちとも友好を深め合って欲しい」と話す。
出店優秀賞の発表で最優秀賞になったクラス委員には、ステージで王冠を授与されるという。
だが実際には王冠ではなく、生徒会長が自分のかんざしに合うようにと独断で選んだ立派な兜。
「はんだくん」6巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
半田くんに被せる気マンマンである。
部活動部門の表彰は、同人誌で一日5000部の売り上げをたたき出した美画部。
クラス部門の最優秀賞は会長の狙い通り、ロミジュリカフェが選出され、代表として半田くんがステージに上がることに。
嫌われ者として晒し上げにされると思い込んでいる半田くんの顔は真っ青。
ところがそこに川藤が「待った」をかけ、助け舟を出す。
兜を半田くんに被せつつ、「友達なら自分に(兜を)くれ」と切り出し、みんなからのブーイングを一手に引き受けて半田くんを逃がそうとする。
「はんだくん」6巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
川藤を心配する半田くんだが、川藤の言葉によって半田くんはみんなから嫌われているという先入観が解け、みんなから慕われていたのだとようやく気付くことができた。
「はんだくん」6巻©スクウェア・エニックス/ヨシノサツキ
半田くんはステージで「文化祭の栄光はここにいるみんなのもの」と宣言し、兜を脱ぐ。
すると相沢は「これはみんなのもの、半田くんもみんなの半田くんなんだ!」と叫び、ひそかに用意していた半田くんをかたどった大きな神輿が登場。
わけがわからないまま、半田くんが要望に応えてその神輿に乗り込もうとした矢先、キャンプファイヤーの火が燃え移って神輿は炎上。
乗っていたら死ぬところではあったが、結果的に文化祭を通じて半田くんは周囲との間に作っていた壁をなくすことができたのであった。
【6巻のまとめ】
文化祭の出し物では迷走して「ロミジュリ(ロミオとジュリエット)カフェ」というミュージカル喫茶をすることに。
半田くんはエリザベスⅠ世役を配役され戸惑いながらも、結果的には文化祭に乱入してきた不良たち、一宮たち白服、半田軍の三つ巴の戦いを終結に導く。
ロミジュリカフェも大盛況で最優秀賞を獲得し、ステージ上で表彰された半田くんはようやく、みんなから慕われていることに気付いたのだった。
次巻へ続きます。
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参考『ばらかもん』の主人公・半田清のカオスな高校時代を描くスピンオフ漫画『はんだくん』全7巻【ネタバレ注意】
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