鬼龍との決闘を経て廃人となってしまった父・静虎が2年間のリハビリを経て奇跡的な回復を遂げた。
地下格闘技「ダーク・ファイト」に身を置きながら治療費を稼いだキー坊は、親友であるリキ丸の計らいで大物フィクサーの柳場道元が主宰する「ハイパー・バトル」へ出場。
決勝では鬼龍の実子ジェットとの死闘を制し、ハイパー・バトルの前回優勝者バトル・キング(尊鷹)への挑戦権を獲得する。
大会では「キー坊と静虎に血のつながりがない」という衝撃の事実が明かされ、さらに大会直後の抗争の中でジェットが命を落としてしまう後味の悪い結果に終わり、帰国したキー坊。
休むのも束の間、大物フィクサーの御子神が主宰する「モンスター・ウォーズ」に参戦することとなったキー坊。
ヤクザ空手家の富岡伴内とプロレスラーの鯱山を倒すが、その一方で御子神の身体の自由を奪った怪物ファントム・ジョーと鬼龍が対峙していた。
ファントム・ジョーは灘神影流と同じ祖をもつ幽玄真影流・朦朧拳を披露し鬼龍に重傷を負わせて去っていく。
去り際に残した名前は「日下部丈一郎」という故人の名。
果たしてファントム・ジョーの正体は―。
30巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
”拳聖”日下部丈一郎
日下部丈一郎は、”拳聖”と呼ばれた幻突の達人。
〈拳聖と称された日下部丈一郎 [TOUGH 30巻](c)集英社/猿渡哲也〉
幽玄真影流の奥義を自在に操った男の名がファントム・ジョーから出てきたことでその関係に近づいていくこととなる。
一足先に今は寂れた幽玄真影流の道場を訪れた尊鷹、そこにファントム・ジョーも姿を見せ、2人の対決が始まるのだった。
〈ファントム・ジョーの正体 [TOUGH 30巻](c)集英社/猿渡哲也〉
尊鷹vsファントム・ジョー
ファントム・ジョーの正体は日下部丈一郎の最後の弟子、金城剣史。
30年前に宮沢一族との縁を絶った尊鷹は日下部丈一郎に弟子入りし、金城と共に修行に励んだ。
〈尊鷹vsファントム・ジョー [TOUGH 30巻](c)集英社/猿渡哲也〉
金城は丈一郎の死後すぐに姿を消した尊鷹を恨んでおり、尊鷹に決闘を仕掛ける。
しかし手の内を知った尊鷹に朦朧拳は通用せず、逆に蹴り一撃で左腕を折られてしまう。
〈尊鷹が圧倒 [TOUGH 30巻](c)集英社/猿渡哲也〉
尊鷹に勝つには丈一郎の得意とした奥義・幻突しかない―。
が、金城にも尊鷹にもできない幻突を出せるのは、今やキー坊ともう一人の男しかいないのであった。
復活した鬼龍と共に幽玄真影流の道場へ
病院で一命をとりとめた鬼龍が復活。
朦朧拳を体得するためにあえて被弾しただけであり、さらに金城との戦いでキー坊の父親の正体のヒントも掴んだようだ。
〈ヒントを掴んだ鬼龍 [TOUGH 30巻](c)集英社/猿渡哲也〉
鬼龍は病み上がりのまま静虎とキー坊を連れて幽玄真影流の道場へと向かう。
そしてそこで尊鷹にやられ倒れているファントム・ジョー(金城)の姿を発見するのだった。
キー坊の父親、日下部覚吾
尊鷹も姿を現し、キー坊の実の父親が丈一郎の息子、覚吾であるという推論に達する。
〈日下部丈一郎の息子がキー坊の父? [TOUGH 30巻](c)集英社/猿渡哲也〉
丈一郎と同じモンスター・フットを持つ覚吾は、アフリカ東部の某国の内戦のなかを難民のために戦っていた。
汚職にまみれる警察から支援物資を奪い難民たちに分け与える正義の男であり、幽玄神影流の技を弱き民を助けるために使う。
〈難民のために戦っていた覚吾 [TOUGH 30巻](c)集英社/猿渡哲也〉
極限状態で自分の腕と命を試すかのような生活を送る覚吾。
いつしか自分がどこを目指しているのかわからなくなっていたが、そんな荒んだ想いを抱えて行き着いたプラハでキー坊の母、熹恵と運命的な出会いを果たすのだった。
〈プラハで熹恵と運命の出会いを果たす [TOUGH 30巻](c)集英社/猿渡哲也〉
【30巻のまとめ】
ファントム・ジョーの正体は”拳聖”日下部丈一郎の最後の弟子・金城剣史だった。
同じく丈一郎に師事していた尊鷹が金城との決闘を制し、一命をとりとめた鬼龍もキー坊と共に幽玄真影流との因縁に近づいていく。
キー坊の父親の正体は丈一郎の息子、日下部覚吾であるとの推論に至った一同。
アフリカの内戦で難民のために戦っていた覚吾は、荒んだ想いを抱えて行き着いたプラハでキー坊の母・熹恵と出会ったのが運命の始まりだった。
次巻へ続きます。
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