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ヒヤヒヤした初先発で勝利、則川が故障を抱えるなか凡田の2度目の先発へ『グラゼニ 東京ドーム編』7巻【ネタバレ注意】

~前巻までのあらすじ~

小さい頃から憧れてきたスター集団の文京モップスに入団した凡田。

並外れたコントロールを武器に1軍に合流し、いよいよ本拠地の東京ドームでのデビュー戦が来た。

しかしスター球団でプレーすることの重圧に負けた凡田はいい結果が残せず、一時は2軍へと落とされてしまう。

それでも2軍で重圧から解放されて本来の調子を取り戻し、1軍に合流。

シーズンは佳境に差し掛かり、1ゲーム差で首位ワイルドワンズを追うモップスは、好調をキープする凡田頼みの状況が続いていく。

妻ユキの双子の妊娠が発覚し気合が入る凡田だったが、今年こそは絶対に優勝したい鈴木監督によってリリーフの大黒柱として酷使され、シーズン終盤についに凡田の左肘が限界を迎えてしまった。

手術とリハビリで選手生命を伸ばすか、騙し騙し投げ続けて静かに引退するかの判断を迫られ、凡田はトミー・ジョン手術を決断。

しかし新たに就任した辺見監督は、戦力編成の都合から回復に専念する凡田に育成契約を打診し、凡田は昨シーズンの優勝の功労者にも関わらず、年収もどう頑張っても4000万と大幅ダウン、年俸が下がった分は復帰の再契約時に上乗せする予定という非情な仕打ちを受けることに。

仕方なく育成契約を飲んだ凡田は次のシーズンはリハビリに専念して復帰、約束通りの年収に戻るも、キャンプでは球速が戻らず不安が残る内容だった。

完全復活までには場数を踏むしかない状況のまま近づくシーズン開幕。

8回のセットアッパーのポジションは則川が指名され、凡田は第3戦の東京ドームでのスパイダース戦で先発することになるのであった。

 

7巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。

凡田と椎名のヒヤヒヤした投げ合い

久々の先発マウンドとなった凡田は、初回に大飛球を3連発浴びるがいずれもフェンス手前で失速しアウト。

ストレートも130km程度しか出なかったが、結果的には初回をたった3球で抑える。

対するスパイダースの先発・椎名はこの2年間で2勝しかできておらず、復活に向け凡田には負けられないと気合が入っていた。

椎名の体のキレはそこまで落ちてはいないが、落ち目であることは自覚している。

そしてそれは長年一緒に闘ってきた凡田も感じ取っており、凡田は今の自分でも椎名に勝てるチャンスがあると気合を入れる。

そんななか、2回表には凡田は2連打を浴びさっそくピンチに。

続く打者は何とかダブルプレーに打ち取るも、2アウトランナー3塁。

ここでなかなか球速が出ないことに焦った凡田がムキになってしまい、凡田には珍しく大暴投となる。

しかし運よくボールが真っ正面から跳ね返り、突っ込んできた3塁ランナーにタッチアウト。

ラッキーな形でピンチを切り抜けた。

その裏、今度は椎名もヒット性の当たりを連発され、1アウト3塁。

さらにセンターに打球が上がるが、ここはセンターの好返球で3塁ランナーの生還を許さず、椎名も無失点で切り抜けた。

凡田と椎名、互いにいつ失点してもおかしくないような展開で試合が進むのであった。

凡田に勝ち星が転がり込むが、則川が負傷

なんだかんだ両チーム無失点で4回が終わり、凡田にとってはこの試合最後となる5回表。

この回を何とか無事に投げ終えたい凡田だったが、いきなりノーアウト満塁の大ピンチを背負ってしまう。

ここで2番打者をホームゲッツーに仕留め、2アウト2・3塁にまでこぎつけたが、続く大野にはフェンス直撃のヒットを打たれ、2失点。

大野は2塁上でアウトとなり5回を投げ抜いたが、先制を許す形となった。

その裏、先制点を貰って気が楽になった椎名だが、同様にノーアウト満塁のピンチとなる。

不思議なことにここでホームゲッツーに仕留め、2アウト2・3塁となったところも全く同じ展開。

しかし迎えた大ベテラン・高橋の大飛球は大野とは異なりフェンスをギリギリで越えてスタンドイン。

椎名のストレートが落ち目立ったことも幸いし、モップスが逆転して凡田の負けが消えた。

その後モップスは継投、スパイダースは椎名を続投し、モップスが1点を追加して8回へ。

ところがセットアッパーの則川が大乱調。

ソロホームランを浴び、さらに2アウト2・3塁のピンチを作ってしまう。

ここで凡田の勝ちを消したくなかった則川は死ぬ気でピッチャー返しの打球を自分の右足で止め、そのボールに当たってしまった2塁ランナーの守備妨害のおかげでピンチを切り抜けた。

試合は9回までもつれる大接戦となったが、結局モップスが逃げ切り勝利。

ハラハラする展開のなか凡田に大きな勝ち星がつく一方、則川は右足を痛めてしまうのであった。

2度目の先発、相手は引退間近の原武

足の痛みが影響してか則川がセットアッパーとしてピリッとせず、なかなか波に乗れないモップス。

そんななか凡田は2回目の先発マウンドに臨むこととなる。

今度の相手は広島カーナビーツで、中継ぎ投手として尊敬している番長・原武。

最下位のカーナビーツは先発ローテの投手に怪我や不調が相次ぎ、引退間際で2軍生活を送っていた原武を急遽昇格、先発に持ってきたのである。

この試合が1軍で最後の試合になるかもしれない原武は、ここで結果を出して大勢のファンの前で引退を表明し、球団を巻き込んで引退興行をさせることを狙っている様子。

果たして凡田はこの日も勝つことができるのか―。

【7巻のまとめ】

凡田の最初の先発、スパイダースの元エースである椎名とのヒヤヒヤするような投げ合いを制して凡田に勝ち星が転がり込んできた。

しかしこの試合で則川が故障を抱えたことによってチームは波に乗ることができない。

そんななか2回目の先発マウンドに臨むこととなった凡田。

今度の相手は最下位のカーナビーツ、急遽先発することになった引退間近の原武を相手に凡田はこの日も勝つことができるのか―。

次巻へ続きます。

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参考スター球団に入団した凡田、期待と重圧を背負いながら選手としても父としても成長する『グラゼニ 東京ドーム編』全15巻【ネタバレ注意】

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