薄幸サラリーマン更科二郎が、ひょんなことからロードレースを始めることになりました。
妻が失踪し、娘のふくのも手がかかる存在ですが、自転車に乗っているときだけは何もかも忘れられます。
日本人だけでツール・ド・フランスを目指すヨーコのチームに誘われ、監督にMAX比嘉、選手は桜島をキャプテンとし、更科、小菅、勇二郎、弾吉によるチーム「BLUE SEAGULL」が発足。スポンサーは半田グループです。
初レースとなった全日本実業団東日本ロードで見事優勝を果たしたBSですが、チームとしての実績がないほか、比嘉監督も黒い過去を抱えており、さらにあと1人選手が足りないなど、ツール・ド・フランスへの道は険しいものとなっています。
チーム強化のため勇二郎がフランスへの武者修行に旅立ち、次なるステージであるツール・ド・北海道ではチームの存亡を賭けたBSとFEH(梶プロ)のチームバトルロワイヤルが繰り広げられることとなりました。
エミールの失踪をうけてスランプに陥った更科を除き、BSのそれぞれが闘志を燃やす一方、梶プロはまさかの持病を抱えながらの出場。
16巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
ツール・ド・北海道に向けて
綿谷先生は更科との距離を縮めるべく、仕事を休んでツール・ド・北海道にスタッフとして同行することを決めます。
ライバルは
西の横綱「YAMATODA」…前島が引退してコーチに。エース吉沢の脇を藤原、柳、御倉が固める。
東の横綱「GUNLAP」…ベテランの松本真、元学連チャンプ東野康介、田中純。
海外レース中心に各国の選手をそろえる「MITUWA」…マリオ・ジロッティ、スプリントに定評のあるチャン・ガンホ、直情型だがパワーなら外国人にも負けない佐川遼太
「ギヤマン」…浦霞大吾、南部裕幸。ともに過去にツール・ド・北海道優勝経験をもち、イタリアのプロチームで活躍していた。
「GUNMA」…赤城兄弟の引っ張る群馬のプロチーム。
どこも強豪ぞろいです。
北海道での練習中に浦霞・南部と出会った更科。
〈海外で活躍するプロの浦霞・南部と出会う [かもめ☆チャンス16巻](c)小学館/玉井雪雄〉
二人はイタリアのプロチームに加入するはずでしあが、エミールがドタンバで加入したため、ギャラの都合で話が流れ、日本に戻ってきていたようです。
エミールに対して快くない印象をもっている浦霞と、エミールの無事を知った更科の間で険悪なムードが流れ、本番へ向けてそれぞれに意気込みます。
前日の夜。利己的な走りに専念するため桜島はチームのリーダーを固辞し、BSのリーダーは更科が務めることになります。
また、小菅は晶との関係がうまくいっていないのか、レースに集中できていないようです。
チームにまとまりがないなか、桜島・更科・小菅・弾吉の4人は翌日の第1ステージであるタイムトライアル(T・T)に向けてコースの下見をします。
梶プロはT・Tを軽視しているかのように見せかけながら、自分の側近たちだけで映像をもとに入念に準備をしていました。
梶プロは鋭い洞察力でコースに罠がしかけられていることを見抜きますが、更科達は結局コースの罠がわからないまま夜を明かしてしまいます。
〈コースに仕掛けられた罠とは…? [かもめ☆チャンス16巻](c)小学館/玉井雪雄〉
第1ステージ 個人T・T スタート
個人T・Tが開幕。
YAMATODAのエース吉沢が驚異の集中力を見せ、好タイムを出します。
それに触発されたように、GUNLAPの東野が吉沢を上回るタイムを記録。
ここで小雨が降り出します。
そしてFEH・BSの出走順が回ってきました。
初めは捨て駒の弾吉。周囲の予想を上回る走りを見せますが、コースの罠を目の当たりにします。
地図上では90度のはずが、コーンの置き方によって180度の急カーブになっている、というのがこのコースの罠でした。
〈コースの罠を体感する弾吉 [かもめ☆チャンス16巻](c)小学館/玉井雪雄〉
弾吉はこの罠にかかって落車した前の走者、MITUWAの佐川に巻き込まれて転倒。記録は伸びませんが、罠を暴き出します。
この罠の情報は東野が勝手にライバル視している浦霞に教え、対等な条件で戦おうとしますが、浦霞はさらにそれをアナウンスで全選手に流します。
続いて走っていた更科はそのアナウンスを聞いておらず、知らないままカーブを難なくクリアします。が、思うように調子が出ず平凡なタイムに終わります。
梶プロは入念な準備が功を奏し、暫定トップのタイムでゴール。
〈梶プロが暫定トップでゴール[かもめ☆チャンス16巻](c)小学館/玉井雪雄〉
桜島も健闘し、梶・東野には及ばないものの全体5位の好タイムをマーク。
小菅は集中力を欠き、平凡なタイムとなりました。
梶プロと浦霞の因縁
暫定トップをマークした梶プロは、個人的に因縁のある浦霞に接触します。
3年前、オリンピックの選考を兼ねた全日本選手権で協力関係にあったものの、そのレースでトラブルがあったようです。
〈梶プロと浦霞は因縁の仲[かもめ☆チャンス16巻](c)小学館/玉井雪雄〉
そして浦霞のT・Tがスタート。
本気を出した浦霞は攻めに攻め、梶プロを大幅に上回るタイムでゴール。
第1ステージ優勝を果たしました。
〈第1ステージ優勝は浦霞[かもめ☆チャンス16巻](c)小学館/玉井雪雄〉
ただ、「罠の180度コーナーだけは更科の方が早かった」。
観衆がつぶやいた情報を浦霞と同じイタリア帰りの南部は見逃しませんでした。
【16巻のまとめ】
ツール・ド・北海道が開幕。
第1ステージのT・Tでは梶プロが好タイムをたたき出すも、イタリア帰りの浦霞が圧巻の走りを見せ、全体トップでフィニッシュ。
第2~4の通常ステージへと続きます。
次巻へ続きます。
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参考人生をやり直すためにツール・ド・フランスを目指す『かもめ☆チャンス』全20巻
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