前田義明は無実の殺人罪で松嵐学園に収監されるが、同室の仲間たちと絆を築く。
外部で「噛みつき魔事件」が発生し、施設内に化け物が侵入する。
義明たちは正門や屋上からの脱出を試みるが失敗し、屋上で化け物と戦う。
ノイマンの機転で勝利し、生存者を探す中、義明は電話で家族と一瞬つながるが、通話が途切れる。
吉岡の提案で外へ出る決意をし、車で脱出を試みる。義明は家族が化け物になったことを知り、変わり果てた街を進む中、化け物の山の頂点に人影を見る。
2巻のあらすじを振り返ってみましょう。
化け物山の頂点との対峙
少年院を脱出した義明たちは、無数の化け物が積み上がった山と、その頂点に座する謎の男と遭遇する。
異様な光景と男の存在に圧倒される一行。
義明は恐怖と怒りの狭間で半ばヤケになり、持っていた銃を男に向けて引き金を引いた。
銃弾は頂点の男を撃ち抜き、山から落下させることに成功する。
化け物山が崩れ、その崩壊とともに化け物たちが一斉に襲いかかってくる。
化け物の中には、異常な速さで走る個体もおり、その姿に驚きを隠せない義明たち。
なんと彼らは、時速60キロを超える車にも追いついてくる。
その凄まじい追跡からなんとか逃げ切るも、一同は満身創痍だった。
外の世界があまりにも危険と判断した彼らは、再び施設に戻ることを決断する。
一方、市営駐車場の奥深くでは、倒したと思われていた謎の男が化け物に囲まれながらも生き延びていた。
男は義明のセリフを舌足らずに模倣し、覚えたての言葉を繰り返していた。
その異様な光景は闇に紛れ、義明たちが知ることはなかった。
施設への一時帰還
施設内では6号室室長の一ツ兜清春が主導権を握り、外の状況を説明する義明たちを役立たずと一蹴し、車を接収したうえで施設の外に追放しようとする。
納得できない吉岡が激昂し殴りかかるが、清春は松葉杖で巧みに牽制し圧倒する。
その動きには異様な切れ味があり、どうやら「2秒先の未来」が見えるらしい。
さらに、清春の取り巻きたちが岩倉を攻撃し、激昂した義明が助けに入るも返り討ちにされてしまう。
殺伐とした雰囲気が漂う中、ノイマンが北にある自衛隊駐屯地へ向かい、銃器類を確保してくることで役立たずの汚名返上を提案。
清春は車を使用しないことを条件に提案を了承し、一同は駐屯地へ向かうこととなる。
駐屯地への旅路
施設の監視塔から電柱に移り、ワイヤー伝いで外出する作戦を立てる。
体重が軽いことから、1番手を買って出る義明。
順調に進む中、1体の化け物に追いかけられることになる。
命からがら逃げ出し、身を潜めてやり過ごそうとするも、化け物に発見されてしまう。
決死の思いで反撃に出ようとする義明だが、吉岡をはじめとした仲間たちが助けに入り、事なきを得た。
義明を助けるために駆けつけた仲間たちの存在に安堵する義明。
冗談で茶化す仲間たちのやり取りからは、いつしか築かれた信頼関係が見て取れた。
周辺の化け物が異様にもたついていると感じた吉岡の疑問に対し、ノイマンは推測を述べる。
オオスズメバチの警報フェロモンのように、化け物山の頂上の男が攻撃を受けた際に発した何かが影響を及ぼし、他の化け物が活発化したのではないかというのだ。
一行は都心から離れているため、ここまで化け物が追ってこないことを願いつつ、先に進むことを決断する。
ホームセンターでの葛藤と焦燥
ホームセンターに立ち寄った一行は、移動手段と物資の確保を目的に探索を開始する。
吉岡とノイマンは足となる乗り物を探す中、岩倉と義明は死体のそばに落ちていた銃器を手に入れる。
その際、義明は子供用の靴を発見し、この死体が子供の父親であった可能性を察する岩倉の言葉に複雑な思いを抱く。
突然、男の死体が化け物と化し襲いかけてくるが、拾った銃でこれを撃退し、なんとか危機を脱した。
一方の吉岡たちは、移動手段としてバイクを手に入れることに成功する。
足を確保し、一行は順調に進んでいるように見えたが、義明の頭には先ほどの出来事が焼き付いて離れなかった。
岩倉に話しかけようとするも、言葉が見つからない。
義明は、仲間と共にこの厳しい旅路を歩む覚悟を決めた。
その胸には、不安だけでなく、かすかな希望と仲間への信頼が芽生えつつあった。
ゲームセンターでの攻防
ホームセンターで物資を手に入れた一行は、襲いかかる化け物を退けながら旅を続ける。
その途中、吉岡が寄りたい場所があると提案した。
到着したのはゲームセンターで、そこは吉岡の母親が経営していた店だった。
家出して以来、距離を置いていた母親の存在に思いを馳せる吉岡。
感慨に浸る中、吉岡はゲームを始める。
その矢先、化け物たちが突如襲いかかってくる。
ゲームをやめようとする吉岡を、仲間たちは制止し、自分たちで応戦するから続けるよう促す。
仲間たちの奮闘により、吉岡がゲームを終える頃には、化け物は全て倒されていた。
その後、岩倉がトラックを運転して現れ、銃器も運べる新たな移動手段を手に入れる。
義明は吉岡に母親の捜索について尋ねるが、吉岡は少し悲しい表情を浮かべつつ断った。
そして全員がトラックに乗り込み、けたたましい爆音とともに走り出す。
その轟音に紛れて、吉岡は隠すように小さな感謝の言葉を義明に述べた。
義明が聞き返そうとするも、吉岡は何でも無いと言葉を濁す。
トラックは駐屯地に向け、旅路を急ぐのだった。
駐屯地での新たな脅威
目的地である駐屯地に到着した義明たちは、化け物の巣窟と化した光景を目の当たりにし、絶望的な気持ちに襲われる。
それでも武器庫を目指し、化け物を倒しながら進むことを決意。
手分けして探索を行っていた岩倉と義明は、生存者を発見し、胸に一瞬の希望を灯す。
生存者に案内されながら武器庫を目指す義明たちは、その男から化け物について奇妙な情報を聞く。
彼は、驚くほど俊敏な化け物が存在することを話し、その姿が犬に似ていると説明。
この言葉に義明は違和感を覚え、岩倉に疑問を投げかけたその時、窓ガラスを割り侵入してきた化け物が生存者に襲いかかる。
現れたのは、生存者が語っていた犬型の新たな化け物だった。
機敏で凶暴なその姿に圧倒されつつも、窓の外に数体の化け物が徘徊しているのを確認した義明は、岩倉を促し、反対側の窓から飛び降りるという大胆な逃亡作戦を実行するのだった。
【2巻のまとめ】
矯正施設を脱出した義明たちは、化け物との戦いを通じて仲間との絆を深めながら、過酷な外の世界で生き抜こうとする。
駐屯地では未知の犬型化け物に遭遇し、新たな試練に直面する中、それぞれが生存のための決断を迫られる。
【2巻の見どころ】
少年院を脱出した義明たちが直面するのは、無数の化け物が積み上がった異様な“山”と、その頂に鎮座する謎の男です。
圧倒される一行でしたが、義明が放った銃弾により男は転落し、化け物たちが一斉に襲いかかってきます。
さらに、時速60キロで追ってくる異形の存在が彼らを極限状態へと追い詰めます。
命からがら逃げ延び、再び施設へ戻ることを決意するも、そこでは6号室の室長が待ち構えていました。
未来を見通す異能を持つ彼との衝突や、仲間のために戦う義明の姿が緊張感を高めます。
その後の駐屯地探索では、新たな驚異「犬型化け物」が登場。
圧倒的なスピードと攻撃力を誇る敵に対し、義明たちはどう立ち向かうのか――。

次巻へ続きます。
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