おバカが集まる龍山高校が倒産の危機。債権整理にやってきた桜木は急に気を変えて学校を再建することに。
その時桜木は1年以内に東大生を1人出して、学校を超進学校として有名にする方法を選んだ。
桜木自らが特別進学クラスの担任となったものの、集まった生徒は水野と矢島の2人。
伝説の教師・柳の力のもと10日間のスパルタ合宿で計算力を鍛える。
一方、桜木は現行の教師に対してテストメインで行う授業スタイルの革命についてくる者だけを再雇用すると宣言し、1・2年にも特別進学クラスを創設するなど学校改革に本格的に乗り出した。
そして英語教師の川口、国語教師の芥山、理科の助っ人・阿院が合流し、社会は桜木自らが担当しながら実力をつけ始める。
新学期に入り矢島に現役東大生の家庭教師が付くことになるなか、同じ家庭教師に教わりながら東大を目指す京都のエリカも勉強仲間に加わり、相乗効果で合格へ突き進んでいく。
センター試験本番まで残り40日を切り、受験突破に向けた勉強法はすべてやり尽くした。
最後のセンター模試でついに2人は700点越えを達成し、桜木の予言通り成績の急上昇が実現。
センター試験まで残り1か月を切り、本田からセンター過去問の勉強法を、桜木から本番に強くなるための自己改革術を伝授。
そしていよいよセンター試験の前日。
桜木は前日に取るべき食事や当日の服装などの秘訣をアドバイスし、当日の朝を迎えるのであった。
20巻のあらすじを振り返ってみましょう。
目次
桜木神社に不思議な縁を感じながら本番を迎える
いよいよセンター試験本番、矢島と水野は試験会場である東大の本郷キャンパスへと向かう。
その途中で急に緊張してきてしまった水野。
と、桜木からの手紙にあった「本郷三丁目の交差点を渡ったら左へ」というアドバイスを思い出し、その通りに行ってみることに。
するとその先には桜木神社という神社があった。
東大のすぐ近くにある桜木と同じ名前の神社、水野と矢島は不思議な縁を感じて緊張がほぐれた。
そして自信を持ってセンター試験本番に臨むのであった。
センター試験1日目、矢島がまさかの失敗?
センター試験初日、最初の科目は現代社会。
専門知識が無くとも一般常識で解ける問題が多く、仮に失敗したとしても社会科目の本命は2科目目の世界史。
これまで教わったものを武器に水野が集中して解く一方、矢島はイマイチ集中しきることができない様子。
国語、英語とこなしてセンター試験1日目を終え、矢島は消えてなくなりたいような気持ちになってしまっていた。
それでも大事なのは過去を振り返らず2日目に向けて切り替え、早く帰って体力を回復させること。
家にまっすぐ帰らず公園に佇む矢島は、ふと桜木に教わった本番に強くなるテクニックを思い出す。
1つは「全部できなくて当然」と構える守りの思考、もう1つは「10割全部取れている」と思い込む攻めのコントロール術。
こうした思考法は大事な場面で開き直れる力を生む。
矢島は開き直って2つ目に臨むことを決意、しかし矢島の帰りが思ったより遅かったと聞いた桜木は「矢島がセンター試験初日に失敗したかもしれない」と嫌な予感がよぎるのであった。
センター試験終了、目標点をクリアするが…
センター試験2日目は数学1・Aから。
自分を見失いかけながらもこれまでの勉強を冷静に思い返して落ち着きを取り戻し、数学2・B、物理1、地学1と全ての科目をこなし2日目を終えた。
とにかくやるだけのことはやった、あとは採点を待つだけ―。
水野はその夜のうちに大沢と自己採点し、自分が目標の700点を超えたことを確信する。
翌日に講師陣が採点した結果、水野は731点、矢島は727点。
思った以上の点数に喜ぶ2人、龍山高校の教師たちもお祝いムードに包まれる一方、桜木や特別講師たちは「2人ともこれじゃ危ない」と危機感を募らせるのであった。
足切りかもしれない2人を叩き直すため、最後の勉強合宿へ
この年のセンター試験は出題傾向が多少変わったうえに問題は易化したため、平均点が上がる分東大の足切り点も高くなることが予想される。
つまり水野と矢島の点数は足切りギリギリ、下手をすれば勝負の二次試験に進むことができない可能性を孕んでいたのである。
もし足切りになってしまえば桜木の計画はここで全てが終わってしまう―。
そうとは知らず休憩で羽を伸ばす水野と矢島。
桜木はそんな2人にすぐに喝を入れ、「センター直後腑抜け症候群」になる前にすぐに2次の勉強をスタートさせるように指示する。
しかし一度切れかけた気持ちに再び火をつけるのは容易ではなく、桜木自身も足切りの可能性が気になって対策が手に付かない。
そこで桜木は「とことんやるしかない」と腹をくくり、今すぐに3日間の勉強合宿で何もかも忘れるくらいに勉強漬けにすることを決めるのであった。
志望校は変えず、信じて結果を待つのみ
高校最後の合宿は何もかも忘れてがむしゃらに勉強する―。
学校に缶詰めで勉強し続けることとなった水野と矢島。
しかしその夜、矢島の母親が桜木のもとを訪ね、「志望校を東大から変えさせたい」と言い出した。
桜木は東大受験に特化した対策しかしてこなかった今の状態で早稲田や慶応を受けても100%落ちると断言し、さらに滑り止めとは言えそちらの対策に時間を割くことは東大受験の勉強の邪魔になるとも続ける。
あくまで東大一本を狙うと決意して親を説得する桜木。
ところが特別講師たちの間でも意見が割れてしまうこととなる。
2人が足切りで脱落する可能性が高いことから、柳と芥山は方針を変えて私大を受けさせてみてもいいのではと提案。
これに対し桜木はあくまで「2人と築き上げてきた信頼関係を覆すことになる」として東大一本で行く以外の道はないことを宣言する。
もし足切りを突破できなかったときは桜木が全責任を取る―。
2人が2次試験対策で過去問を解きまくるなか、桜木は覚悟を決めて1次の合格発表を待つのであった。
【20巻のまとめ】
いよいよセンター試験本番、水野も矢島も目標である700点越えを果たす。
しかし緊張から解放され「センター直後腑抜け症候群」にかかってしまい、桜木はすぐさま3日間徹夜での勉強合宿で荒療治に出る。
他方、今年のセンター試験の平均点が予想より高く、実は2人とも足切りラインをクリアできていない可能性があることが判明。
それでも東大一本という方針は変えず、桜木は覚悟を決めて1次の合格発表を待つのであった。
次巻へ続きます。
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