プロ野球のスパイダースに所属する凡田夏之介は、プロ8年目で年俸1800万円の中継ぎ投手で、プロ野球選手としては決して一流とは言えない選手。
そんな凡田が「グラウンドには銭が埋まっている」略して「グラゼニ」を胸に、プロ野球選手としての生活に励む―。
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登場人物紹介
<凡田家>
凡田 夏之介(ぼんだ なつのすけ)
本作の主人公。投手、左投左打。
山梨鶴見川高校から高校ドラフト最下位でプロ入りした8年目の選手。
主に中継ぎのワンポイントで起用されるが、ロングリリーフや谷間の先発を任されるなど重宝されている。
球界でも限られた左のサイドスローという希少性を活かし、どうにか1軍に在籍し続けている。
狙ったコーナーにボールを投げ分ける技巧派。短所としては、球威がやや欠けている面が挙げられる。
プロはカネが全てと考えており、他球団の選手の年俸がかなり気になる性分。
それ故に常に選手名鑑を持ち歩いており、12球団の1軍選手の年俸をソラで言えるほどの「年俸マニア」。
ユキ
恵比寿の食堂で働く看板娘。24歳。なかなかの美人でスタイルや気立ても良い。男擦れしておらずとてもウブ。
夏之介が惚れて目を付けているが、他の客も大半がユキちゃん目当てでやってくる。
<文京モップス>
辻本 真次(つじもと しんじ)
投手。右投。27歳、年俸8700万円。
文京モップスのセットアッパー。ポルシェとジャガーのクーペを所有している。
高橋 ノブヨシ(たかはし ノブヨシ)
外野手。モップスのプリンスと呼ばれるベテラン。
過去に34歳で腰を痛めて手術をしたため1年間棒に振ったことがあり、自宅に怪我について助言を与えに来たことがある。
東京4年目のシーズンから球団の要請でモップス監督就任のため引退した。
<神宮スパイダース>
大野 雪雄(おおの ゆきお)
外野手(左翼手)。山梨県出身。
大卒3年目の若手。守備にやや難があるもそれを上回る打棒が持ち味。
スパイダーズ山梨県人会の三男。
山梨県人会の中では随一の素質を持ち、夏之介にも認められている。
椎名 敬士(しいな けいし)
エース投手。
瀬川(せがわ)
投手。クローザー。社会人を経て6年目のシーズン途中にクローザーに定着。20セーブを挙げて年俸も倍増した。
トーマス・ホットポッパー
投手。年俸2000万円。登録名は「トーマス」。
カリフォルニア出身のアメリカ人。2mの長身から投げ込むクセ球と馬力が武器のサイドスロー左腕。普段は温厚だがマウンドに上がるとすぐに頭に血が上る短気な性格。
外国人枠の関係からほとんど二軍暮らしをしており、たまに谷間や奇襲先発として一軍登板する。
川崎 丸雄(かわさき まるお)
投手。通算150勝の大ベテランであり、 最高で年俸2億3千万円にも到達したことのあるチームの功労者。
荒れ球だが球威で抑えるタイプで、年齢を感じさせない肉体の持ち主。200勝を志し現役にこだわる。現在は引退して1軍ピッチングコーチ。
東光 淳次(とうこう じゅんじ)
捕手。ワセダ大学では主将も務めたスター選手で、ドラフト2位で入団。
バッティングとインサイドワークは悪くないが、比較的弱肩のため一軍に定着できず、年に数回一軍登録される程度の4番手捕手に甘んじている。
ドーヨスポーツの北村記者は大学時代の同期で二軍捕手だった。しかしエース記者として活躍する彼に現在は2倍の収入差をつけられている。
樹 六破(いつき ろっぱ)
外野手(右翼手)。大卒4年目で夏之介と同い年だが、「草野球のおっさん」と評されるほどの肥満体型。
引退後は妻の実家の和菓子店を継ぐことがほぼ決定しており、悲壮感はあまりない。
夏之介から見ると一球にこだわるハングリー精神に欠け、プロ向きではない性格の選手。体型だけでなく中身も草野球のおっさんと称される。
井上(いのうえ)
内野手。プロ入り9年目。スパイダースのファーストのレギュラー。
口髭が特徴。年俸が1億円を突破した年にファッション誌のモデルとの結婚を発表する。
是川(これかわ)
投手。大卒5年目。
プロ入り1年目で10勝を挙げたものの、2年目7勝、3年目5勝と振るわず、4年目はケガの影響で一軍登録なし、5年目は2先発するも2KOと、直近で結果を出せていなかった。
兵庫県神戸市出身で、子どものころは大阪テンプターズファンだった。しかし入団後は神宮スパイダースを心から愛している。
丸金 千太郎(まるがね せんたろう)
捕手。高卒6年目。ドラフト5位で入団。
中学生の時両親が離婚し母子家庭に育ち、現在は妹の学費の面倒を見ながらプロ生活を送るハングリー精神の塊のような選手。
「野球はお金を稼ぐ手段」と断言するなど、夏之介をもってしても自分以上と認めるグラゼニ体質。
スコット
投手。作品内1年目のオフで獲得した新外国人。
綾野(あやの)
投手。左の先発が極端に不足しているチーム事情から、渋谷とのトレードで入団した投手。名古屋では左腕エース格だった。
松浪 東次(まつなみ とうじ)
投手。作品内2年目のオフに、田辺監督の独断により戦力外から拾われる形で入団。
一度戦力外になり年俸が大幅に下がったことから、妻の実家である八王子市の町工場から1時間近くかけて電車通勤している。家族思いのため子持ちの樹とも気が合い、息子も父に憧れて野球を始めている。しかしその町工場は経営が逼迫しており、社員が義父である社長含め3人しかいない上、皆高齢者。社員に工場の跡継ぎになってほしいと泣きつかれたこともある。
曽我部(そがべ)
外野手(左翼手、中堅手)。
九州シャープホークスで主力選手として活躍し、オックス監督時代の田辺にトラウマを残した。
田辺(たなべ)
神戸オックス監督〜スパイダース監督。背番号90。65歳。
打者の左右を重視した采配をするため、夏之介を重用している。
本人曰く「気が弱い」らしく、打者の左右などの理由から急なリリーフや続投を行うことがあり、過去に手痛い目にあった選手を取りたがる。
迫田(さこた)
スパイダースブルペンコーチ。中継ぎ投手陣の責任者であり、夏之介にとって最も直接的な上司。
打者の年俸によって打たれたり抑えたりする夏之介の特徴を見抜く。
ブルペンコーチとして夏之介不在の中継ぎや回しにくさを最も感じており、夏之介の先発転向後も中継ぎに戻すよう進言している。
<スパイダース関係者>
箕川 ノボル(みのかわ ノボル)
夏之介の1年後輩の元投手。
夏の甲子園の優勝投手となりドラフト1位でスパイダースに入団したが、故障に泣かされ6年間で一度も一軍登板がないまま引退した。プロでは活躍出来なかったが、本来持っている運動能力はきわめて高い。
引退後は球場内のグッズショップに勤務している。
栗城 里志(くりき さとし)
打撃投手兼スコアラー。
夏之介の4期上の先輩。コントロールは抜群だが球威に欠けるという夏之介と似たタイプの投手。
現役時代は左の中継ぎとして起用され、11年間で通算1勝7敗2セーブ。26歳の時は年間50試合に登板し最高年俸1500万円に達したが、そのわずか3年後に戦力外通告を受け、打撃投手兼スコアラーに転身。
天城 大器 (あまぎ たいき)
ブルペン捕手。雪雄と同期ではあるが、けがなどもあり現役は引退している。雪雄に動く球に対する助言をし、復調へ導く。
ブルペン捕手からのコーチが現在の夢。15年後には夢叶い、2軍のブルペン担当コーチとなる。
安田 良樹(やすだ よしき)
スパイダーズのスカウト。プロ入り時の夏之介を担当し、シビアなアドバイスでプロの心得を教えた。カネにこだわる夏之介の性格に大きく影響を与えた人物である。
カタギには見えない出で立ちをしている。周囲の人間や他球団のスカウトが西浦に注目する中、ただ一人早くから夏之介に注目していた。
凡田と同じ山梨県出身。
<大阪テンプターズ>
萩原(はぎはら)
テンプターズ監督。
土井(どい)
野手。ノンプロから妻子を抱えて26歳で入団した4年目の選手。
即戦力として結果を残せておらず、夏之介いわく今年ダメなら恐らくクビという崖っぷちの立場。
雄一と亮という2人の息子の名前を手袋に刺繍するなど、プロの厳しさと生活感を演出している。
竹川 満(たけかわ みつる)
外野手。大卒5年目。二軍では好成績を残すも一軍ではからっきしの代打要員。
多田(ただ)
投手。セ・リーグを代表する絶対的エース3人のうちの1人。
源田 恭介(げんだ きょうすけ)
投手。セ・リーグを代表するセットアッパー。
石元 敦男(いしもと あつお)
内野手。高卒5年目。奇想高校出身。高卒で開幕一軍入りを果たすが、年々出場試合数が減少している。
江連 誠(えづれ まこと)
内野手。大卒1年目。天外高校出身。関西大学リーグのキンキ大学を経てテンプターズに入団する。
石元同様、活躍が出来ず、石元と2軍に落とされる。
ターノ
野手。左打。外国人選手でホームランバッター。かなり短気な性格。
<瀬戸内カーナビーツ>
土手来 丈(どてらい じょう)
野手。41歳、年俸4億円。現役生活23年目。通算500本塁打、本塁打王3回のキャリアを持つミスター・カーナビーツと称される大打者。
オーナーの寵愛を受けているためチームの不文律の例外的存在。前年は29本塁打を放つも打率2割6分、55打点と年俸に見合った活躍はできなくなってきているうえに、その高年俸が補強や若手選手の昇給の妨げになっている。
原武 裕美(はらたけ ひろみ)
投手。プロ入り14年目。入団時から中継ぎ一筋のベテラン。元ツッパリの一本気な性格で愛称は「瀬戸内番長」。同期は全員引退している。
広島のローカル番組でグルメレポーターを務めたり、ウェブサイトで人生相談の回答を担当したりするなど、ユニークなキャラクターでファンからの人気は高い。
他球団所属ながら夏之介にも非常に慕われており、本人も同じ境遇である夏之介を可愛がっている。
豪胆なイメージとは裏腹に実は慎重で小心な性格。身体能力は低く(入団後の体力測定で「遠投」も含め同期で全種目最下位)自身でも強く自覚している。
米良(めら)
投手。年俸2億円。セ・リーグを代表する絶対的エース3人のうちの1人。
臼井(うすい)
カーナビーツ監督。
<川崎ブルーコメッツ>
吉川(よしかわ)
ブルーコメッツ監督。
年の割にスマートフォンを使いこなし、Twitterのアカウントを持っている。
深津(ふかつ)
野手。高卒3年目。打撃がやや非力ながら、俊足・好守のセンスのいい選手。
監督からの期待も大きく、半ば強引にレギュラー起用されている。
<名古屋ワイルドワンズ>
北王子 敏文(きたおうじ としふみ)
名古屋ワイルドワンズ〜野球解説者〜ワイルドワンズ監督。
大学、社会人を経て地元球団(ただし、出身は群馬県)である名古屋ワイルドワンズに入団し、長年正捕手としてプレー。
2000安打も達成し、「ミスター・ワイルドワンズ」と称された大選手。
渋谷 章(しぶや あきら)
投手。神宮スパイダース→名古屋ワイルドワンズ。ドラフト1位入団。夏之介とドラフト同期の同級生。
他の同期がすでに残っていないこともあり、仲がいい。先発ローテーション入りしており、プロ7年で通算21勝を挙げている。
栄養管理などにも気を使っているが、細かいことを気にしすぎるところがあり、夏之介からも「ちょっと気難しい奴」と思われている。
関谷 雅光(せきや まさみつ)
一塁手。年俸1億8000万円。3番打者。ランナーが溜まるほど力を発揮するクラッチヒッター。
ちょうど10倍の年俸を稼いでいるため、夏之介に強く意識されている。
飲み明かした後に二日酔いのまま試合に出場するような豪放な性格。
だが一度グラウンドに入ると、凡田曰く「肉食系」の強烈な集中力を発揮する。
冬木 守(ふゆき まもる)
右翼手。年俸1億1000万円。俊足巧打で現在12球団の外野手では一番の名手と呼ばれている。
出村と1・2番コンビを組む。プロとしての求道者の一面を強く持っており、プロがアマチュア的なプレーをすることを嫌う。
出村 四郎(でむら しろう)
二塁手。年俸9800万円。現在12球団の二塁手では一番の名手と呼ばれている。冬木と1・2番コンビを組む。
冬木のプロとしての美学に心酔しており、同じようにスタイリッシュにプレーしたいと考えている。
殿山(とのやま)
投手。セ・リーグを代表する絶対的エース3人のうちの1人。
椿屋 広哉(つばきや ひろや)
途中で就任した新社長。55歳。
官僚的な考え方で親会社からの出向という意識が強く、サラリーマンとしての処世術に長けている。そのためよく顔を出すが、現場そのものは好きではない。
石塚 弘揮(いしづか ひろき)
球団職員兼北王子監督の専任広報。元投手。所沢ジャガーズ〜名古屋ワイルドワンズ
北王子とは大学の同期で親友。ジャガーズに入団するが、プロ未勝利のまま引退。打撃投手となるも肩を壊し、一度は球界から身を引いて家業の手伝いをしていた。
秋村
オモテのヘッドコーチ。老齢で石塚の意見を重用する北王子と内心対立しながらも結果を出していることに理解を示し影で励ます。
<仙台ゴールデンカップス>
徳永(とくなが)
元投手。山梨県出身。愛称はトク。
3年前に引退した元スパイダーズの選手。現役時代は右の先発として10年間活躍し、通算49勝。
一時期は年俸3000万円くらい稼いでいたが現役時代に散財したため、貯蓄はない模様。引退初年度の年収は300万円に満たなかった。
人当たりのいい宴会系キャラでファンからもそこそこ人気があった。オトワラジオのディレクターと仲がよかったこともあり引退後運良くラジオ解説者になるも、感覚に頼った擬音の多い解説をするため、聴取者の評判はいまいち良くない。
夏之介とは同じ山梨出身ということもあり現役時代から人一倍かわいがっており、夏之介、雪雄の3人でスパイダーズ山梨県人会を結成し、長男を務める。
五利 今栄(ごり いまえい)
内野手。年俸1億5千万円。幕張サベージ→仙台ゴールデンカップス。日本シリーズMVP獲得経験2回のサベージの看板選手。
向井(むかい)
ゴールデンカップス監督。山梨県出身。
監督に就任すると徳永、夏之介と同県出身者をチームに入れ「山梨ライン」とチーム内から陰口を叩かれる。
<神戸オックス>
寺杉 洋三(てらすぎ ようぞう)
捕手。年俸1億4千万円。神宮スパイダース〜神戸オックス。メガネの正捕手。
ホーセー大学からドラフト1位で入団後ほどなくレギュラーを獲得し、プロ生活約10年で通算1000本安打、150本塁打を記録している。
少年時代からレギュラーを外れたことがないと自負するほどの筋金入りの野球エリート。
捕手としても打者としてもいずれもバランスよくこなすことができると評価される。夏之介にとっても、初めての一軍昇格を後押ししてくれた恩人である。
<九州シャープホークス>
藤村(ふじむら)
投手。サベージの手島に近い感じの、ボールの出所のわかりづらい投球フォームが特徴。
<ボストン・ブルーソックス>
コージ・ウエハラ
投手。文京モップス→テキサス・チャレンジャーズ→ボストン・ブルーソックス。
凡田の交渉権を獲得した「ボストン・ブルーソックス」のクローザー。
荷物を取りにフェンウェイ・パークに寄った際、凡田に会い年俸目当てでポスティングしたことを見抜き諦めるよう無言の圧力をかけたはずが返って本人にメジャーリーグ挑戦を本気にさせてしまう。
ボビー・リード(Bobby Lead)
打者。年俸五億の現役メジャーリーガー。ボーイズラブとは無関係だが、オカマっぽい濃い顔立ちと引き締まった尻、オネエ言葉で話し同性愛者と言う疑問が拭いきれない。
レジー・クレイボー
投手。ブルーソックスのライバルで先発主力投手として活躍。
一昨年に引退したが、地元のボストンからのオファーと悪友のボビーと再びチームメイトになりたくて球界に復帰。
<その他>
牧場 春彦(まきば はるひこ)
漫画家。かつて週刊少年マガジンにて「バトルオブ九郎」なる漫画を5年連載し、そこそこの人気を博す漫画家。
野球ファンで、マガジンで野球漫画の連載を書くのが夢。中継ぎ投手を題材をした漫画を描くための取材として夏之介にインタビューして知り合いとなる。
北村(きたむら)
スポーツ記者。年収1000万円(推定)。
ドーヨスポーツのエース記者。人当たりのいい性格で、先発予想など情報収集能力の高さに定評がある。
東光とはワセダ大学時代のチームメイトで、東光とは対照的にずっと2軍の捕手だったが卒業後は立場が逆転。瀬戸際の位置にいる東光に、引退して自らの実家の輸入会社の商社に就職するように勧めている。自分の気遣いにも関わらずプロにしがみ付く東光と度々衝突しているが、一方で彼の気持ちを友人として深く理解しており、なおもプロとして野球を続けることを陰ながら応援してもいる。
松本 ひでお(まつもと ひでお)
オトワラジオのアナウンサー。作中ではプロ野球中継の実況のほか、シーズンオフにナイター枠で放送される生番組『ココだけ』のパーソナリティも務める。
徳永と仲が良い。
西浦 菜津樹(にしうら なつき)
夏之介の山梨鶴見川高校時代の1年先輩。恵まれた体格を持つ速球派の左腕投手。
プロのスカウトからも注目されていたが結局ドラフトでは指名されず、現在はサベージ戦を中継する千葉県のケーブルテレビに就職し中継の他、選手の居酒屋トーク番組を企画している。
高校時代はお山の大将的な性格のエースで、自分の立場を脅かす夏之介に敵愾心を抱き使いっぱしりにするなどしていたが、夏之助からは「スピードはあるけど頭の悪いピッチングをしている」と内心見下されていた。
しかし正義感が強いところもあり、高校球児という立場で喫煙をしていた雪雄に対して、他校の選手にも関わらず厳しく糾弾した。
南蛮 昭二(なんばん しょうじ)
西浦、凡田が通っていた山梨鶴見川高校の野球部監督。公立校の指導者経験しかないが、選手に恵まれたため1回甲子園に出場したことがある。
典型的な古いタイプの野球人であり、現役時代は賭け麻雀に興じたりギャンブルを試合に持ち込んだりもするようなやんちゃな高校球児だった。
現在は一気に老けこんで白髪頭となり、涙もろくなっている。
セキネ
飛ばし記事で有名なスポーツ紙東東スポーツ(略して東スポ)の野球担当記者。
彼女が文京モップスの取材をしてからチームは快進撃で日本一を達成し「勝利の女神」と呼ばれている。
ダーティ桜塚
スポーツ交渉代理人。助っ人並びに日本人メジャーリーガーの身辺調査を受け持ち、選手のスカウトから年俸の仲介、球団の売り込みなど、移籍に関わる業務であれば幅広く扱っている。
元モップス所属のプロ野球選手(投手)だが、3年で現役を引退した。目的のためなら手段を問わない手法への評判を逆手に取り、「ダーティー桜塚」と名乗っている。
持田郁
ダーティー桜塚事務所社員。ダーティー桜塚の部下。夏之介の山梨鶴見川高校時代の1年後輩。