鬼龍との決闘を経て廃人となってしまった父・静虎が2年間のリハビリを経て奇跡的な回復を遂げた。
地下格闘技「ダーク・ファイト」に身を置きながら治療費を稼いだキー坊は、親友であるリキ丸の計らいで大物フィクサーの柳場道元が主宰する「ハイパー・バトル」への出場を勝ち取る。
静虎も鬼龍を倒す共通目的のもと、その実力を道元に買われて格闘技のスペシャリスト集団「チームD」の一員としてハイパー・バトルに参戦する。
ハイパー・バトルの前回優勝者バトル・キングの正体が尊鷹であることがわかり、鬼龍も乱入するなかバトル・キングへの挑戦権が賭かったハイパー・バトル本戦が開幕した。
影の支配者ガンビーノが巨額の賭けや八百長で大会を支配しようとするなか、危険な筋肉増強剤に手を出したチームDのリーダー菊多、鬼龍を命の恩人であり悪魔として崇拝する聾唖の天才格闘家ジェット、静虎、キー坊が2回戦を突破した。
2回戦終了後、鬼龍がガンビーノに制裁を加えて命を狙われるなか、キー坊は鬼龍との修行を経ていよいよハイパー・バトルの準決勝が始まる。
第1試合ではキー坊と静虎の親子対決が実現。
共に全力で戦うことを誓い、静虎は幼いころから男手ひとつで育ててきた愛息の頭部をタイガー・シュートで蹴り込むのだった。
19巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
キー坊vs静虎
静虎のタイガー・シュートを根性で耐えたキー坊。
静虎はさらに非情に追い打ちをかけていくが、キー坊も弾丸すべりでいなしながら反撃を試みる。
〈奥義・夜叉燕 [TOUGH 19巻](c)集英社/猿渡哲也〉
本気で試合に臨む静虎は奥義・夜叉燕の構えを見せ、地獄の二段蹴りでキー坊を威圧。
対するキー坊は鬼龍のアドバイスどおりに臆せず距離を詰め、二段蹴りを躱しながら強烈な右フックで静虎からダウンを奪った。
〈キー坊が静虎からダウンを奪う [TOUGH 19巻](c)集英社/猿渡哲也〉
生まれて初めて静虎から奪ったクリーンヒット、鬼龍とのトレーニングの効果が確実に出ていた。
まだまだ戦意の折れない静虎と、ここから激しい打撃戦となる。
キー坊が塊貫拳でダメージを与えれば、静虎も波涛返しで発勁のエネルギーをキー坊に返す。
〈塊貫拳の衝撃を返す静虎 [TOUGH 19巻](c)集英社/猿渡哲也〉
全盛期を過ぎながらも、まだまだキー坊の知らない技をもち上回る静虎。
寝技の勝負でも静虎がマウントポジションをとり、正確無比なパウンドでキー坊を追い詰める。
血を分けた親子の勝負が残酷な結果に終わるかというとき、鬼龍が静虎とキー坊の間に血のつながりがないことを告げるのだった。
〈鬼龍が告げる衝撃の真実 [TOUGH 19巻](c)集英社/猿渡哲也〉
実の親子ではなかった2人
シングルマザーとして身籠った子供を育てていく覚悟を固めていた熹恵を支える形で家族となった静虎。
〈シングルマザーになるところだった熹恵 [TOUGH 19巻](c)集英社/猿渡哲也〉
熹恵は未熟児の状態でキー坊を生み、幸せな生活が長く続かないうちに交通事故で命を落とした。
静虎がキー坊の実の父ではないことを鬼龍から聞かされ、2人に動揺が走る。
すぐには信じず静虎の隙を見逃さなかったキー坊がマウントポジションから脱し、寝技の勝負に持ち込む。
三角締めから腕ひしぎ十字固めでキー坊を締め上げる静虎だが、鬼龍の言葉を否定する素振りは無い。
〈キー坊の問いかけに答えない静虎 [TOUGH 19巻](c)集英社/猿渡哲也〉
静虎を父と信じてやまないキー坊は答えようとしない静虎の様子から真実を悟り、脱骨術で脱出。
右肘の靭帯にダメージを負った状態で、父ではない男と再び対峙するのだった。
〈真実を受け入れたキー坊 [TOUGH 19巻](c)集英社/猿渡哲也〉
若かりし頃の回想
幼いころから父子家庭で育ち、人前では弱みを見せなかったキー坊と、愛情をもって育てた静虎。
〈ワールドプロレスが静虎に他流試合を申し入れる [TOUGH 19巻](c)集英社/猿渡哲也〉
若かりし頃、静虎に目をつけたワールドプロレスのスーパースター、アイアン木場が他流試合の話を持ってきた。
丁重に断ろうとする静虎だが、自分の思うように事を運びたい木場はどんな手を使ってでも静虎と戦うことを画策する。
〈静虎に目をつけた木場 [TOUGH 19巻](c)集英社/猿渡哲也〉
本物の武道家との出会いを前に、木場は興奮が収まらないのであった。
【19巻のまとめ】
全力でぶつかり合うキー坊と静虎。
静虎が優勢に進めるが、「キー坊と静虎に血のつながりがない」という衝撃の事実が明かされる。
母・熹恵を幼い頃に亡くしたキー坊を男手ひとつで育ててきた静虎。
物語は過去の回想となり、若かりし頃にプロレス界のスーパースターだったアイアン木場が静虎に他流試合を申し入れたときのこと。
当時静虎は丁重に断りを入れようとするが、本物の武道家との対戦を熱望する木場はどんな手を使ってでも静虎との対決を実現させようとするのだった。
次巻へ続きます。
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