兵庫県に住むキー坊は古武術・灘神影流の継承者で地元の不良や暴走族も敵わない高校生。
ある日キー坊は父・静虎と一緒に居る時にワールドプロレスのプロレスラーに絡まれ、その総帥・アイアン木場も姿を現した。
過去に異種格闘技戦で静虎と死闘を繰り広げ、左目を失った因縁のある木場は、それ以来灘神影流を目の敵にしている。
木場が送り込んでくる刺客たちをキー坊が倒し、いよいよアイアン木場との因縁に終止符を打つべく静虎が決闘へと向かう。
しかし不幸にも静虎は酔っ払いを助けた際に交通事故に遭い、意識不明の重体に。
静虎を襲った不幸を笑うアイアン木場にキー坊が宣戦布告し、決闘に臨む。
キー坊とアイアン木場の5時間にわたる死闘は、最後に油断したキー坊が敗北する壮絶な結果となった。
全てを出し切り、木場との遺恨にも決着がつく。
しかしその木場がバーリ・トゥードの大会で秒殺され、重傷を負った。
圧倒的な強さで大会を勝ち抜いたのはエドガード・C・ガルシアというキー坊と年齢の近い青年。
キー坊との決闘を経て戦友となったキックボクサーのギャルアッドもガルシアに壊され、ガルシアに激しい敵意を燃やすキー坊。
そして木場に紹介され、高石と共に武術家の巣窟・黒竜寺で修行へ。
黒竜寺の奥義・真言波の伝授を巡って関節技の達人・朝昇とキー坊が激突する。
目まぐるしい寝技の応酬となり関節技での勝利に拘るキー坊が次々と技を繰り出すが、死んでもギブアップしない朝昇も執念を見せ、互いに極め合う我慢比べに。
先に音を上げるのはどちらか―。
20巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
キー坊vs朝昇 決着
死をも恐れない朝昇と絶対に負けたくないキー坊。
互いのアバラを極めた我慢勝負から朝昇が先に毒蛭を解き、激しいポジションの奪い合いから関節技の掛け合いに。
〈寝技の掛け合い [高校鉄拳伝タフ 20巻](c)集英社/猿渡哲也〉
キー坊は右腕を折られながらも脚で朝昇の首を締め上げる。
黒竜寺での特訓で積んだ朝昇は2分以上も耐え凌ぎ、顎関節を自ら外して脱出。
ジリジリと距離を詰められるキー坊が最後に放ったのは、折れた右腕での留波拳。
〈キー坊が放った留波拳 [高校鉄拳伝タフ 20巻](c)集英社/猿渡哲也〉
まるで腕が伸びたかのように朝昇の頭にヒットし、波動を叩き込まれた朝昇は失神。
キー坊が逆転勝利を飾るのだった。
〈力尽きる朝昇 [高校鉄拳伝タフ 20巻](c)集英社/猿渡哲也〉
究極奥義・真言波の正体
マグレだとしても朝昇に勝った事実を認め、雲光は褒美としてキー坊の頭から波動を取り除いた。
そして奥義・真言波の伝授を迫るキー坊を山奥に連れていく。
飢えた野犬の群れに囲まれる窮地に立たされるが、そこで雲光は念仏を唱え始める。
するといきり立っていた野犬たちが大人しく伏せ始めた。
〈真言波の正体 [高校鉄拳伝タフ 20巻](c)集英社/猿渡哲也〉
闘わずして闘いを治める、これこそ究極の技・真言波だった。
習得するには仏門に入り10年以上の修行を要すると聞き、諦めたキー坊は戦友となった朝昇とガッチリ握手を交わし、下山するのだった。
静虎の強力でアイアン木場が完全復活
静虎の協力により、木場は驚異的な回復を遂げた。
〈奇跡の回復を遂げた木場 [高校鉄拳伝タフ 20巻](c)集英社/猿渡哲也〉
下山し、ガルシアとの対戦を実現させるために木場の家を訪れたキー坊。
しかしそこで見たのは荒らされた家で血まみれの静虎と木場の姿。
木場は素手で獰猛な虎と闘っており、静虎はその立ち会いをしていた。
木場は自ら再びガルシアと戦う決意を口にし、静虎のセコンドを得ながら虎を素手で倒してみせる。
〈アイアン木場が完全復活 [高校鉄拳伝タフ 20巻](c)集英社/猿渡哲也〉
一時は絶望的ともいわれた木場が完全復活を遂げた瞬間だった。
ガルシアvs南米の凶悪犯・ウーゴ
南米の某国、麻薬カルテルのリーダーであるパブロ・スバーンはガルシアを招聘し、「南米の悪魔」とも称される凶悪犯ウーゴ・ロドリゲスとのバーリ・トゥードのスペシャルマッチを開く。
〈ガルシアvsウーゴ [高校鉄拳伝タフ 20巻](c)集英社/猿渡哲也〉
全身が筋肉で覆われさらにあらゆる格闘技に精通するウーゴがマウントポジションを取り、ガルシアをいたぶるように顔面をビンタし始める。
10秒おきに規則的に、苦痛を与えることで精神的に破壊する算段である。
しかしガルシアもあらゆる拷問や苦しみ・痛みに耐えうるように訓練されてきた存在。
不利な体勢から一気に脱出し、必殺のボーン・トルネードでウーゴの頸椎と膝を破壊し勝利を収めた。
〈ボーン・トルネードでウーゴを破壊 [高校鉄拳伝タフ 20巻](c)集英社/猿渡哲也〉
パブロはガルシアを称賛する一方、取り巻きの兵士たちに銃でガルシアを狙わせ、脅迫しようとする。
そしてガルシアの本当の恐ろしさを知ることとなるのだった―。
〈不敵な笑みを浮かべるガルシア [高校鉄拳伝タフ 20巻](c)集英社/猿渡哲也〉
【20巻のまとめ】
朝昇との激闘を制したキー坊。
究極奥義・真言波の習得は叶わなかったが、それでも朝昇と戦友となり強くなって下山する。
その頃、アイアン木場も静虎の懸命な治療のおかげで完全復活を遂げ、ガルシアとの再戦に向けて動き出す。
対するガルシアは南米の某国で麻薬カルテルのリーダーのもとに潜入し、凶悪犯や手下たちを相手に大暴れするのだった。
次巻へ続きます。
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参考これぞリアル系長寿格闘漫画の原点!『高校鉄拳伝タフ』全42巻【ネタバレ注意】
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