鬼龍との決闘を経て廃人となってしまった父・静虎を懸命に看護しながら、治療の金を稼ぐために親友であるリキ丸と組んで地下格闘技「ダーク・ファイト」に身を置くキー坊。
リキ丸は巨額の賭けが行われるこの闇格闘技でクリーンな闘いを貫くキー坊をダーク・ファイトから解放することを決め、大物フィクサーの柳場道元に接触し「ハイパー・バトル」への出場を推薦する。
しかしその頃、灘神影流と関係のある流派・覇生流の師範たちはキー坊を灘神影流の当主として認めない意向を決め、「風のミノル」こと鈴木ミノルをキー坊への刺客に命じる。
キー坊を倒す指示を受けながらも静虎を尊敬し、また師匠の仇敵である鬼龍を倒す目標を持つミノル。
その助力の甲斐もあり静虎が奇跡的な回復を遂げた。
そしてキー坊とミノルは揃ってハイパー・バトル予選に出場。
各参加者に配られたリングを奪い合う過酷なバトルロイヤルが始まり、猛者が各所で戦いを始める。
ジョーカーとして参戦した円月流剣術の薔薇丸が暗躍するなか、キー坊は鬼龍の放った刺客のゲンと瓢を倒し、新堂流体術の新堂万次、武器商人の有働との激闘も制した。
開始から15時間以上戦い続け、参加者は20名弱まで減っていた。
次に立ちはだかったのは盲目の棒術使い・帯刀右近。
並外れた視覚以外の感覚で暗闇を物ともせずに仕掛けてくる右近に苦戦するキー坊。
さらに右近は鬼龍に目を潰された因縁があり、灘神影流を知る相手のようだった。
7巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
右近と鬼龍の過去
過去に鬼龍と立ちあっていた右近は、鬼龍に一蹴された過去があった。
〈鬼龍と右近の過去 [TOUGH 7巻](c)集英社/猿渡哲也〉
その実力を買って下僕になるよう鬼龍に誘われるが、潔く死を選ぶ覚悟を口にしたために鬼龍の追い打ちによって両目を失明していた。
それから右近は再び鬼龍と戦うため死に物狂いで修行し、失った視覚を補って余りある聴覚と嗅覚を手に入れたのだった。
キー坊vs右近
月も隠れ、暗闇の中でキー坊に仕掛ける右近。
〈鬼龍と同じ匂いがする [TOUGH 7巻](c)集英社/猿渡哲也〉
キー坊から鬼龍と同じ匂いを感じ取り、攻撃に熱が入る。
対するキー坊も次第に右近の攻撃を感じ取れるようになり、反撃へ。
〈順応したキー坊 [TOUGH 7巻](c)集英社/猿渡哲也〉
その殺気に鬼龍の姿を垣間見た右近はトラウマが蘇る。
しかしキー坊の攻撃は寸止め。
〈キー坊が勝負を制した [TOUGH 7巻](c)集英社/猿渡哲也〉
戦意を失った右近はキー坊に静虎の姿をダブらせ、潔く敗北を認めるのだった。
次の刺客は獣人・王獅冥
予選終了まであと3時間。
しかしキー坊とゲンの前には道元が放った次の刺客が姿を現した。
獣のような形相で現れたのは”かまいたち”の異名をとる王獅冥。
〈次の刺客は王 [TOUGH 7巻](c)集英社/猿渡哲也〉
人間離れした変則的な動きで襲い掛かり、疲労がピークに達したキー坊も必死に対抗する。
その戦いの場に鬼龍とミノルも姿を現し、キー坊の戦いぶりを注視するのだった。
〈苦戦するキー坊 [TOUGH 7巻](c)集英社/猿渡哲也〉
王が獣となった過去
今や獣のようになった王だが、2年前までは台湾のエリート医師だった。
妊娠中だった愛妻が金目当ての強盗に殺され絶望を味わった王は、犯人に復讐するために陳老師から聞いていた”獣人”となる秘穴を求め、その秘伝書を盗み出す。
〈復讐に駆られる王 [TOUGH 7巻](c)集英社/猿渡哲也〉
時を同じくしてその奥義に興味を抱いた鬼龍が王の復讐に手を貸すために秘伝書にならって王に施術を行い、獣人が完成した。
人間を捨てて手に入れた強さで犯人に復讐を果たしたが、それでも愛する妻を殺された忌まわしき記憶が頭から離れず、目の前の敵に復讐心をぶつける獣と化していた。
獣と化した王を止めるには殺すしかないのか―。
死力を振り絞って王に対抗し締め落とそうとするキー坊、その腕に王が噛みつき、2人の決闘は根性比べとなるのだった。
〈勝負は根性比べに [TOUGH 7巻](c)集英社/猿渡哲也〉
【7巻のまとめ】
盲目の棒術使い・帯刀右近を破ったキー坊。
予選終了まであと3時間、疲労がピークに達したところで次なる刺客・王が立ちはだかる。
家族を失った復讐のため、秘穴の力で人間を捨て獣のような強さを手に入れた王をキー坊は殺さずに制することができるのか―。
次巻へ続きます。
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参考灘神影流を背負うキー坊の闘いと成長『TOUGH』全39巻【ネタバレ注意】
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