兵庫県に住むキー坊は古武術・灘神影流の継承者で地元の不良や暴走族も敵わない高校生。
ある日キー坊は父・静虎に鍛えられながら様々な格闘家たちとの戦いを通じて奥義を会得していく。
灘神影流と過去に因縁のあるアイアン木場に惜しくも敗れたキー坊だが、その木場もキー坊と年齢の近い格闘家ガルシアとの2度にわたる試合に敗れ、命を落とした。
キー坊は決闘を経て戦友となったキックボクサーのギャルアッドもガルシアに壊され、キー坊はガルシアに激しい敵意を燃やすようになるなか、木場の遺言で開催された「地上最強のホモ・サピエンス」を決めるトーナメント・TDKに出場することが決まる。
ガルシアを始め有名格闘家が一堂に会する大会となり、惜しくも2回戦で敗北を喫したキー坊だが、アイアン木場の息子・真一との特別試合を制して敗者復活。
一方、”怪物を超えた怪物”と畏怖される実の父親との接見を願い闘うガルシアは、準決勝で朝昇を撃破し決勝へ進出する。
静虎が自分の父ではないかと推理し接触するが、静虎はあくまで「息子は熹一のみ」と否定。
しかし何らかの関係があるのは確かなようだ。
静虎が準決勝に向かうキー坊のセコンドにつき、体力・知力・技術全てにおいて上回る格上のゴードンとの準決勝が始まる。
心理的に優位に立ったゴードンがペースを握るが、戦意の折れないキー坊も灘神影流の奥義を連発して攻める。
寝技の勝負になり、ついにゴードンの膝関節を極めたキー坊。
しかしゴードンにとっても難病を抱える息子の治療をのために負けられない戦い。
一族の誇りに懸けてタップしないゴードン、果たして激戦の行方は―。
34巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
準決勝第2試合 キー坊vsゴードン 決着
限界まで粘ったゴードンだが、最後は一族の誇りを捨ててタップ。
〈ゴードンがタップ [高校鉄拳伝タフ 34巻](c)集英社/猿渡哲也〉
自分が怪我で戦えなくなれば息子の治療が続けられないという判断によるものだった。
キー坊が奇跡的な勝利をあげて決勝に進出。
有頂天でリングからの花道を闊歩するキー坊だが、試練は突然訪れるのだった。
〈勝利を喜ぶキー坊 [高校鉄拳伝タフ 34巻](c)集英社/猿渡哲也〉
キー坊を襲った乱入者
勝利の花道に1人の男が乱入し、突然キー坊を殴りつけ、不意を突かれたキー坊は失神。
〈水を差した乱入者 [高校鉄拳伝タフ 34巻](c)集英社/猿渡哲也〉
男は新横浜プロレスに所属するプロレスラー・祠部矢 治。
突然の乱入で名をあげるプロレス流のやり方にメディアは沸き、祠部矢は売名に成功。
〈新横浜プロレスの祠部矢 [高校鉄拳伝タフ 34巻](c)集英社/猿渡哲也〉
屈辱を味わったキー坊はガルシアとの決勝を控えながら、祠部矢へのリベンジに燃えることとなる。
再建を図る新横浜プロレス
新横浜プロレスは興行がうまくいかず潰れてしまった団体。
拠点としている寂れた倉庫をキー坊が高石と共に訪れると、そこには鎖で吊るされた祠部矢がいた。
新横浜プロレスの代表・杏城が土下座しながら詫び、祠部矢にお仕置きをするが、それはあくまでパフォーマンス。
〈お仕置きのパフォーマンス [高校鉄拳伝タフ 34巻](c)集英社/猿渡哲也〉
ひそかに集められていたメディアや謎の男が見守る中、設置された特設リングでキー坊と祠部矢が直接対決することとなる。
ワールドプロレスの社長の座を継いだ天州も姿を現し、新横浜プロレスはキー坊をつぶして名をあげ、団体を再建するチャンスを狙っているのだった。
〈スポンサーも勝負を見守る [高校鉄拳伝タフ 34巻](c)集英社/猿渡哲也〉
キー坊vs祠部矢 人生を賭けた勝負
身体能力で勝る祠部矢が団体と仲間のために全力で攻める。
得意のフロントチョークスリーパーを仕掛けると、その戦いぶりを気に入った天州が祠部矢の引き抜きを申し出た。
〈勝負はタッグ・マッチに [高校鉄拳伝タフ 34巻](c)集英社/猿渡哲也〉
看板選手の流出危機に焦る杏城はあろうことか試合に乱入し、背後からキー坊にキックをかます。
ここから勝負は杏城と祠部矢の生活をかけたキー坊・高石とのタッグマッチとなる。
まずは高石が杏城を倒すが、目突きを受けてしまい、本命の祠部矢VSキー坊に。
覚悟を決めた祠部矢に対しキー坊も全力で応え、最後は変形鰻絞めで祠部矢を締め落とした。
〈キー坊が勝利 [高校鉄拳伝タフ 34巻](c)集英社/猿渡哲也〉
勝負を見届けた謎の男
試合終了を待たずに「静虎によろしくな」という置き台詞をキー坊に残して姿を消した謎の男。
決闘の場に到着した静虎はその男の残気を感じながら、最も恐れていることが始まろうとしていることに警戒するのだった。
〈勝負を見ていた謎の男の正体は…? [高校鉄拳伝タフ 34巻](c)集英社/猿渡哲也〉
【34巻のまとめ】
格上のゴードンを撃破し、奇跡的な決勝進出を決めたキー坊。
しかし勝利の花道に新横浜プロレスの祠部矢が乱入し、勝利のムードに水を差す。
祠部矢は団体再建を懸けてキー坊に喧嘩を売り、屈辱を晴らすためにリベンジを決意したキー坊。
高石と共に新横浜プロレスとの決闘に勝利を挙げるが、その勝負を静虎と関係のある謎の男が見守っていたのだった。
次巻へ続きます。
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