兵庫県に住むキー坊は古武術・灘神影流の継承者で地元の不良や暴走族も敵わない高校生。
ある日キー坊は父・静虎に鍛えられながら様々な格闘家たちとの戦いを通じて奥義を会得していく。
灘神影流と過去に因縁のあるアイアン木場に惜しくも敗れたキー坊だが、その木場もキー坊と年齢の近い格闘家ガルシアとの2度にわたる試合に敗れ、命を落とした。
キー坊は決闘を経て戦友となったキックボクサーのギャルアッドもガルシアに壊され、キー坊はガルシアに激しい敵意を燃やすようになるなか、木場の遺言で開催された「地上最強のホモ・サピエンス」を決めるトーナメント・TDKに出場することが決まる。
優勝賞金に200億がかけられ、ガルシアを始め有名格闘家が一堂に会する大会。
息子の命を案じる静虎は心を鬼にして制止するが、耳を貸さず出場したキー坊に「灘神影流の奥義を公の場で使えば殺す」という縛りを与える。
そして著名な格闘家が集う大会が開幕し、初日は"霊長類最強の雄"栗須、朝昇、キー坊、”最強に最も近い男”マーク、ガルシア、高石、エンゾウ、ゴードンが勝利を挙げた。
敗北した約半数が負傷などで棄権し、残る者たちによる事実上の決勝トーナメントとなる。
ところが2回戦を目前に乱闘騒ぎに巻き込まれたキー坊が頸椎の椎間板を損傷し、絶対安静の重傷を負うアクシデントが。
しかもキー坊の2回戦の相手は”狂犬”エンゾウ。
下手に試合をすれば死んでもおかしくない状況に戦友の高石が立ち上がり先にエンゾウに決闘を挑むも、折れた肋骨が肺に突き刺さる重傷を負ってしまった。
キー坊に治療を施しながら命と武道家としての信念、どちらを大事にする悩む静虎。
2回戦は3日後に迫っているのだった。
28巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
強行出場、タイムリミットは3分
キー坊が大会を棄権しないことが決まった。
静虎の施術によって一時的に回復を果たしたキー坊だが、施術の効果が期待できるのは3分だけ。
〈戦える時間は3分だけ [高校鉄拳伝タフ 28巻](c)集英社/猿渡哲也〉
それを過ぎれば静虎にもどうなるかわからない、最悪命を落としてもおかしくない状況のなか、キー坊はエンゾウとの戦いに挑むこととなる。
Aブロック最終戦 栗須vsガルシア
Aブロック最終戦は栗須VSガルシア。
ガルシアには持久力のデータを取るためにあえて時間をかけてゆっくりと戦うように指令が下っているようだ。
しかしガルシアはこれを無視。
開始と同時に距離を詰め、パンチ一発で栗須の鎖骨を折る。
〈ガルシアのパンチ一閃 [高校鉄拳伝タフ 28巻](c)集英社/猿渡哲也〉
折れた鎖骨が皮膚を突き破り、すかさずレフェリーストップで試合終了。
ガルシアはまたも秒殺KOを飾った。
試合後、研究チームの責任者はガルシアを問い詰めるが、ガルシアは「私はあなたの奴隷じゃない」と言い放つ。
〈自我が芽生えたガルシア [高校鉄拳伝タフ 28巻](c)集英社/猿渡哲也〉
忠実なマシーンとして作られたガルシアに自我が芽生え始めているのだった。
Bブロック最終戦 高石vs朝昇
Bブロック最終戦は高石VS朝昇。
エンゾウとの決闘で重傷を負いながらも強行出場する高石は、友人でもある朝昇によって倒されることを望んでいた。
〈満身創痍の高石 [高校鉄拳伝タフ 28巻](c)集英社/猿渡哲也〉
ボロボロの状態でリングに立ち、試合が始まる。
高石は試合開始直後に吐血して倒れ、力尽きた。
〈試合開始と同時に力尽きる [高校鉄拳伝タフ 28巻](c)集英社/猿渡哲也〉
朝昇が不戦勝を飾り、次はいよいよキー坊の出番が来るのだった。
Cブロック最終戦 キー坊vsエンゾウ
Cブロック最終戦はキー坊VSエンゾウ。
静虎はキー坊に最後の施術を行い、断腸の思いで息子を死地に送り出す。
〈断腸の思いで死地に送り出す [高校鉄拳伝タフ 28巻](c)集英社/猿渡哲也〉
闘えるのは3分だけ。
制限時間付きとあり、開始からキー坊が全力で仕掛ける。
しかししっかりとした寝技の技術を持つエンゾウに関節技を極めきることができず、時間だけが過ぎていく。
〈刻々と時間が過ぎていく [高校鉄拳伝タフ 28巻](c)集英社/猿渡哲也〉
そしてエンゾウにマウントポジションを取られピンチに陥るキー坊。
灘神影流の奥義も使ってはいけないなか、キー坊はオリジナル技のアーム・ロックでエンゾウの左腕の靭帯にダメージを与える。
闘える時間は残り僅か。
寝技ではなく打撃技で猛攻を仕掛けるキー坊に対し、エンゾウも執念で対抗する。
〈執念で耐えるエンゾウ [高校鉄拳伝タフ 28巻](c)集英社/猿渡哲也〉
痛覚のないエンゾウは腕が折れても闘いをやめようとはせず、闘うことで痛みを知ろうとしていた。
キー坊に残された時間はあと10秒。
バックチョークの態勢に入り、エンゾウを抱きかかえるように締め上げるキー坊。
〈残り10秒― [高校鉄拳伝タフ 28巻](c)集英社/猿渡哲也〉
果たしてキー坊は勝ち切ることができるのかー。
【28巻のまとめ】
静虎の施術によって一時的に回復し、3分間だけなら戦える状態になったキー坊は出場を強行。
ガルシアが圧勝し、朝昇も重傷を負っていた高石に不戦勝を挙げるなか、キー坊とエンゾウの試合が始まる。
制限時間付きの戦いとあり開始から全力で仕掛けるキー坊。
時間が刻々と過ぎる中、残された時間はあと10秒。
背後を取りバックチョークで締め上げるキー坊、果たして勝ち切ることができるか―。
次巻へ続きます。
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