将来を期待された秀才達の集う名門校・秀知院学園(しゅうちいんがくえん)。
その生徒会のメンバーである副会長・四宮かぐやと生徒会長・白銀御行はお互いに惹かれ合っているものの、高すぎるプライドが邪魔をして告白することが出来ない。
素直になれない二人は、いつしか自分から告白することを「負け」と捉え、「どう相手に告らせるか」ばかりを考えるようになり、熾烈な駆け引きが始まり、書記の藤原や会計の石上ら友人たちはそれに振り回されることとなる。
夏休みの花火大会や白銀の誕生日など、様々なイベントを経ても一向に進展しない2人の仲。
早くも1年が終わり生徒会が人気を終えるが、白銀の勝利を確信しつつも一生懸命頑張っているミコが笑われるのが許せなかった石上は白銀にお願いし、白銀もあえてミコが周囲から認められるように花を持たせながら会長に再選を果たした。
副会長はかぐやとなり、接点の出来たミコをメンバーに加えて新たな生徒会の1年が始まる。
中学時代には片想いの相手を助けようとした結果、デマを流されて孤立したトラウマを持つ石上だが、リア充の巣窟である応援団に入ったことで変わり始める。
一大イベントである副団長のつばめ先輩や、生徒会のメンバーらのサポートもあって過去と決別することに成功するのだった。
11巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
ラインの「既読」に翻弄される2人
スマホデビューを果たしたものの、ラインに慣れないかぐや。
「既読」の存在を知らず、白銀から届いたメッセージを開きつつも何と返信するか迷って2時間以上スルーしてしまう。
心配した白銀がさらにメッセージを重ね、即既読がついてしまった。
「返信が遅れても今見たことにすればいい」と暢気に3連続で即既読をつけ、スルーしたかぐや。
白銀は混乱し、その様子を見ていた早坂はかぐやの言い逃れられない凶行に青ざめる。
かぐやは藤原や石上からのメッセージもスルー。
早坂はやむなく深い説明を避け、返信を促した。
ようやく「今見た」という返信を受け取った白銀は、かぐやが既読の存在を知らずずっと画面とにらめっこしていたことを悟る。
この事実をかぐやに認めさせるため、生徒会グループラインを駆使して外堀を埋める白銀。
かぐやが「既読」を知らないことを確信し、かぐやもここでようやく「既読」の存在に気付く。
すかさず白銀はかぐやに電話し、ずっとトーク画面を開いていたことを問い詰める。
追い詰められたかぐやは早坂に電話をバトンタッチ。
無茶ぶりをうけた早坂は「家の者がPCで検閲してるからすぐに既読がついた」と切り抜けた。
かぐやは窮地を脱し、白銀はかぐやへのメッセージが家の人に見られていたと頭を抱えるのだった。
石上とミコは犬猿の仲
石上はミコのことを陰ながらフォローしているのにうるさいことが不満。
ミコはミコで、石上のために根回しをするなどフォローしているのに上から目線で毒を吐かれるのが許せない。
そんな犬猿の仲である2人の距離を少しでも縮めるため、白銀と大仏が援護することに。
お互いに褒め合う → ミコが石上のいいところを1つも思い浮かばず断念
お互いにみみかき → 極力触れ合わない謎の体制に落ち着いて距離は縮まらず
あ~んする → お互いに殺意のこもったフォークの持ち方に
その他、お姫様だっこやポッキーゲームなどを試すも全くうまくいかず、万策尽きた白銀。
と、ここで大仏が妙案を思いつき、「二人ってお似合いだよね。好きな子についつい意地悪言っちゃうってかんじ?」とつぶやく。
2人は絶望した目をしながらお互いのことをディスるのをやめたのだった。
かぐやが石上に自信をつけさせる
相変わらずカップルに殺意を向ける石上。
しかし思いを寄せるつばめ先輩が文化祭の出展書類を生徒会に持ってきたことで石上の態度が変わる。
そこを見逃さず、石上がつばめに想いを寄せていることを察したかぐやは、石上に自信をつけさせるため、「どんな手段を使ってもつばめを手に入れろ」と命令する。
女に好かれるにはまず知力から。
というわけで次の期末試験で50位以内に入ることが石上の命題となり、かぐやがつきっきりで猛勉強が始まった。
猛勉強で変わり始めた石上
そして迎える2学期の期末テスト。
石上は残念ながら50位以内に入ることはできなかった。
着実に順位を上げたことをかぐやは誉めるが、石上はひとり本気で悔しさをかみしめる。
かぐやはそんな石上を見て今後もよりいっそう石上を猛勉強させることにする。
そんなかぐやの結果は変わらず2位。
白銀とミコがそれぞれ学年1位をキープして喜ぶ一方、かぐやは石上の勉強に付き合っていたことのせいにするのだった。
かぐやの家でのお泊り会
お泊り会を企画するかぐやと藤原。
急遽かぐやの家で開催することになった。
早坂は藤原に会うときには正体を隠すため男装し、イケメン執事ハーサカ(対F仕様)を演じている。
飛び級の天才で道楽で執事をやっている、泣き虫僕っ子という設定に加え、藤原とのやりとりの中で設定が加わっていく。
男の人にしか恋愛感情を抱かない、という早坂本来の情報が加わり、藤原にとってこの執事はホモと認識された。
そしてお泊り会はかぐやと藤原のパジャマパーティに突入。
眠気で頭が回らないかぐやをよそに、話の泊まらない藤原は白銀にビデオ通話をかけ始める。
白銀家では白銀と圭が出た。
と、藤原が突然白銀に「今好きな人いるんですよね!?」と食い気味に質問。
誤魔化そうとする白銀をよそに、圭が「最近ラインでやり取りするようになったハーサカという人物に恋している」と追い打ちをかける。
まさかのBLに藤原は興奮していったん退席。
その話を傍で聞いていたかぐやが寝落ちしたところで早坂がハーサカ(女子)の姿で画面に登場し、初めて見た圭は兄が超美人を狙っていると勘違い。
唯一、藤原だけが大きな誤解をしているのだった。
白銀と藤原のラップ特訓
先日の合コンの日、ハーサカに途中で逃げられた白銀はラップを練習することを決意していた。
ラップという文化に熱い情熱を抱く白銀だが、その下手さは殺人的なレベル。
それでも「(ハーサカに)伝えなきゃいけないのに伝えられない思いがある」という白銀の決意をBLの告白と勘違いした藤原が後押しすることに。
藤原が教えられるレベルになるために、白銀の解説のもとまず藤原のラップの練習が始まった。
藤原は修業を重ね、自分の思いを素直にラップで表現できるレベルに到達。
達成感に包まれる藤原だったが、次にこれを白銀に教えなければならないことを想いだし、絶望するのだった。
ラップバトル当日
合コンの日、実はハーサカは白銀に自分の正体を明かしたうえで白銀と普通の友達としてラインを交換していた。
当然、早坂にとって白銀はただの友達である。
その一方、白銀は藤原の教えのもとラップをある程度まで身につけた。
意を決した白銀は早坂に電話をかけ「ハーサカに大事な話がある」と急に呼び出す。
早坂が白銀にデートに誘われたと勘違いしたかぐやが闇堕ちして後をつけることを決意。
当の早坂は電話越しに藤原もいることを考慮し、対F仕様の格好で行くことに。
そして白銀・藤原・ハーサカ(対F仕様)・かぐやの4人が集う。
急に白銀のラップを聞くハメになったハーサカ(対F仕様)は動揺するが、お構いなしに白銀はラップを開始。
人並みにリズムに乗れたことに感動したハーサカ(対F仕様)は涙を流す。
一方、まったく流れについていけないかぐやも見様見真似でラップを披露。
残ったハーサカも日ごろのかぐやへの不満をラップでぶちまけ、よくわからないが全員スッキリするのだった。
怖くて告白できない者たち
生徒会室でマキが地べたに這いつくばりながら泣いているところに白銀と石上が遭遇する。
聞けば、親友の渚に誘われて同じボランティア部に入ったものの渚と彼氏の翼がスリルを楽しむようにイチャついているとのこと。
翼に想いを寄せているマキは友情と恋愛の両立について2人に相談する。
とはいえ、白銀はかぐやに、石上はつばめに好意を寄せながら告白できていない現状。
2人はそれぞれ自分のことを棚に上げて体のいいアドバイスを送るが、結局3人とも「怖くて告白できない」という結論に落ち着いた。
アニメ化記念のオタトーク
石上と白銀は好きな人気漫画がアニメ化するのを喜んでいた。
そこの話に入ってこようとするかぐやと藤原。
白銀は素直にアニメ化について話すが、石上が突然シラを切り、裏切る。
石上は周囲に極力オタクだと知られたくない隠れオタだった。(オタクは悪くもなんともない)
裏切られた白銀は隠れオタでいくかオープンオタでいくか、スタンスに迷った挙句、ガチガチに隠れることを選択。
オタクを貶すその言葉に心を抉られた石上が我慢しきれずオタクであることをオープンにし、白銀は勢いに任せてオタクの定義など論点を広げていく。
白銀の勢いに飲まれて場は収まるのだった。
それぞれの進路志望
三者面談の日。
石上は実家を継いで社長になるかニート希望、ミコは法律関係の仕事希望、藤原は外部進学希望。
早坂はふだん忙しい母が珍しく来てくれたことを喜ぶが、母はかぐやの母親代わりとして来ただけ。
そこに白銀の父も加わり、なぜかかぐやの父親代わりとして面談に参加することに。
ちなみに早坂の母は「面白そう」との理由でそれを受け入れた。
マキは経済学部系の外部進学、柏木は内部進学、翼は外部進学で医師になるのが夢、早坂は転職希望を語る。
かぐやは内部進学を語り、白銀は校長の推薦を使ってスタンフォードに留学することを決めた。
かぐやとの別れが近づいており、白銀は文化祭の期間にかぐやから告白されなければ自分から告白する決意を固めるのだった。
【11巻のまとめ】
つばめに想いを寄せる石上に自信を付けさせようとかぐやが指導を開始。
他方、カオスなラップバトルを挟みつつ三者面談でそれぞれの進路希望が明らかに。
かぐやは内部進学を考えていたが、白銀は校長推薦による海外留学を考えており、文化祭の期間にかぐやから告白されなければ自分から告白することを決意するのだった。
次巻へ続きます。
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