将来を期待された秀才達の集う名門校・秀知院学園(しゅうちいんがくえん)。
その生徒会のメンバーである副会長・四宮かぐやと生徒会長・白銀御行はお互いに惹かれ合っているものの、高すぎるプライドが邪魔をして告白することが出来ない。
素直になれない二人は、いつしか自分から告白することを「負け」と捉え、「どう相手に告らせるか」ばかりを考えるようになり、熾烈な駆け引きが始まり、書記の藤原や会計の石上ら友人たちはそれに振り回されることとなる。
夏休みの花火大会や白銀の誕生日など、様々なイベントを経ても一向に進展しない2人の仲。
早くも1年が終わり生徒会が人気を終えるが、白銀の勝利を確信しつつも一生懸命頑張っているミコが笑われるのが許せなかった石上は白銀にお願いし、白銀もあえてミコが周囲から認められるように花を持たせながら会長に再選を果たした。
副会長はかぐやとなり、接点の出来たミコをメンバーに加えて新たな生徒会の1年が始まる。
中学時代には片想いの相手を助けようとした結果、デマを流されて孤立したトラウマを持つ石上だが、リア充の巣窟である応援団に入ったことで変わり始める。
副団長のつばめ先輩に恋心を寄せるようになった石上はかぐやのサポートで自信をつけ、文化祭デートに誘うことに成功。
つばめとデートを楽しんだ石上はお礼につばめに大きなハートのクッキーをプレゼントする。
文化祭でハートを渡すのは告白と同義だが石上はその意味を知らず、大胆な公開告白を受けたる形となったつばめは回答を保留にして悩むことになった。
他方、校長推薦による海外留学をすることにした白銀は、文化祭の期間にかぐやから告白されなければ自分から告白することを決める。
文化祭最終日には文化祭のなかの全てのハートが何者かによって盗まれる事件が発生するなか、かぐやを呼び出した白銀は大事な話を切り出した。
いよいよ告白かと思った矢先、白銀の口から出たのは1年飛び級で海外に進学するというお別れの言葉なのであった。
14巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
かぐやが告白を決意
スタンフォードに留学することを明かした白銀。
かぐやは拗ねたい気持ちを抑えて笑顔で送り出そうとする。
白銀が出立するまでの10か月の間にやりたかったことを全部やる。
そのためにも今日、白銀に告白することを決意した。
早坂との相談の結果、キャンプファイヤーに火矢で点火、白銀と二人で屋上から盛り上がる生徒を眺めつつハートのアクセを手渡して告白することに。
文化祭最終日のラストイベントが始まる。
告白の返事を保留するつばめ
石上はつばめに呼び出され、「いつ頃までに(告白への)返事をすればいいか決めてほしい」と言われる。
ところが今日の石上は少しズレていた。
「花見デートの返事をいつまで待てるか」という話に誤解した結果、「あと3ヵ月は余裕で待てる」と返答してしまう。
石上は自分が告白した自覚もないまま返事が引き伸ばされていくのだった。
ラストイベントに合わせた白銀の仕掛け
キャンプファイヤーがスタート。
白銀の姿が見当たらないことに拗ねつつも、かぐやは火矢で見事に点火。
と、その場に怪盗アルセーヌから犯行声明がバラまかれ、屋上に会ったシンボルの龍の玉も消えた。
藤原が嬉々として謎解きに出るが、かぐやにはその犯人と意図がすぐにわかった。
犯人は当然白銀、そしてその意図は藤原をどこかに遠ざけるためだけで謎解きに答えなどない。
あとは白銀の考えを読んで居場所を突き止めるだけである。
かぐやはすぐに全体を見渡せる屋上に白銀がいると読み、早坂の助けも借りずに屋上へ向かう。
が、早坂のフォローなしではかぐやにはできることなど限られており、一人で来たことを早くも悔やみ始める。
一方、白銀は白銀でここ一番に見せる謎のテンションで乗り切ってきたが、我に返りかけていた。
そして2人がノーガードのまま屋上で邂逅するのだった。
ウルトラロマンティックな告白
白銀に告白する勇気がなかなか出ないかぐや。
もし拒まれたら、今の関係がすべて壊れてしまう。
思わず泣きだしてしまうかぐやを見て、白銀が次の行動に出た。
白銀は言葉にできない代わりに、最高に素敵なプレゼントを用意していた。
スマホで何かを起動すると、夜空に大きなバルーンが現れる。
そしてバルーンが割れ、中から大量のハートが。
「わかるか四宮、これが俺の気持ちだ」
秋ごろから入念に準備を仕込んでいた白銀。
奉心伝説になぞらえ、バルーンアート、キャンプファイヤーなど様々な要素を盛り込んだウルトラロマンティック作戦。
生徒会のメンバーらがこの時間帯に邪魔にならないように巧妙に配置するなど、文化祭を完全に私物化した計画。
かぐやへの劣等感から、かぐやから告白されて初めて対等になれると考える白銀にとって、これが最大限の気持ちの表し方だった。
そして告白よりも切実で重大な願いをかぐやに伝える。
「スタンフォード大を受けろ四宮。俺と一緒にアメリカに来い」
一生に一度のお願いを受けて、かぐやは困惑しながらも一緒に行くことを決断した。
この流れでかぐやから告白してこないかなあ、しかしスタンフォード大に一緒に行くなら無理に急ぐ必要もないか…と考えをよぎらせる白銀。
と、ここでかぐやが怪盗を捕まえた景品をねだる。
かぐやが景品にもらったのは白銀の唇。
かぐやからのキスで白銀の告白は無事に成功した。
石上がミコにもハートを…
後夜祭でつばめへ告白するタイミングを見計らう石上。
しかしつばめの周りには常に人だかりがあり、なかなか近づくことができない。
石上はハートのアクセサリーの落とし物を拾い、ミコに届けた。
図らずもこれが石上からミコへの告白という意味にもなってしまい、次の波乱へつながっていく。
初めてからディープキス
かぐやは帰宅後に早坂に白銀との進展を報告。
かぐやがしたのがディープキスだったことが判明し、驚愕する早坂。
性知識が乏しいために初めてで大人のキスを見舞うとんでもないやらかしである。
当然、白銀も強烈すぎる初体験に悶々としてまったく考えがまとまらずにいるのだった。
幼児化したレアなかぐや
日常に戻った生徒会。
そわそわしながら待つ白銀の前に現れたのは、幼児に対抗したかぐや。
藤原によれば絶妙なメンタルバランスに睡眠不足という条件が重なったときだけに現れるレアなかぐやの姿である。
まったく話が通じないがひたすら可愛いかぐやに癒される一同であった。
石上にクリスマスパーティのお誘い
ハートを渡されたことで妙に石上のことを意識してしまうミコ。
石上にはもちろん告白した自覚などなく、いつも通りの平常運転。
と、そんな2人につばめからクリスマスパーティのお誘いが。
つばめとミコ、2人への告白をしてしまっている石上に波乱が近づいていた。
かぐやの脳内会議
白銀達がクリスマスの話題で盛り上がっている頃、脳がパンクしたかぐやは脳内で様々な人格たちによる法廷が開かれていた。
白銀との関係は友達以上恋人未満ということになり、海外留学も何としても一緒に行くことに。
最後はやらかしてしまったディープキスについて。
最初に白銀を好きになったはずの氷かぐやが白銀への想いを無下にされてキレ、かぐやの人格を乗っとってしまうのだった。
【14巻のまとめ】
石上はつばめから告白の返事がもらえないままミコにもハートを渡す(=告白)行為をしてしまい、ミコが石上の事を意識するようになっていく。
そしてつばめから誘われたクリスマスパーティで波乱が近づいていた。
他方、文化祭最終日には白銀が仕掛けたウルトラロマンティックな告白が大成功し、ようやくかぐやと白銀が付き合うこととなった。
しかし白銀との初キスや海外留学などで頭がパンクしたかぐやは脳内会議の結果、昔の氷のような人格が発現してしまうのだった。
次巻へ続きます。
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