東京ドームの地下に存在する禁じ手なしの裏闘技場。
若干17歳の刃牙が最大トーナメントを制し、誰もいなくなった大会後の後楽園にアントニオ猪狩とマウント斗羽の2人の姿があった。
プロレス界のレジェンド同士の夢の対決が人知れず行われようとしていた。
外伝のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
プロレス界のレジェンド対決に押し寄せる観客たち
観客のいない昼間の東京ドーム。
アントニオ猪狩とマウント斗羽の2人が闘技場へ向かうところに清掃員の青年が出くわす。
〈2人に出くわした清掃員 [グラップラー刃牙 外伝](c)秋田書店/板垣恵介〉
世代をはずれているとはいえ、若者でも今から起きようとしていることの重大さは十分に認識できた。
プロレス界のレジェンド同士の激突。
清掃員の若者はすぐさま週刊誌の編集部に電話をかけ、すぐさま記者が東京ドームへ向かう。
若者は2人の試合開始をできるだけ遅らせるため、ドームに設置されたリングの上でわざとバケツを倒した。
週刊誌が嗅ぎつけた対戦の情報は瞬く間に拡散し、観客たちが仕事を放り出して東京ドームへ押し寄せる。
〈情報が瞬く間に拡散する [グラップラー刃牙 外伝](c)秋田書店/板垣恵介〉
大観衆の熱狂に包まれながら、猪狩と斗羽の試合が始まる。
アントニオ猪狩 vs マウント斗羽
猪狩が握手を誘っておいて不意打ちを仕掛けるが、それを読んでいた斗羽の16文キックがヒット。
しかし猪狩も自慢の拳で斗羽を殴り、斗羽も脳天にチョップを食らわせる。
お互いにプロレスラーとして相手の攻撃はすべて受け切らねばならない。
斗羽の32文ドロップキックで猪狩がリングの外まで吹っ飛んでいく。
〈斗羽の32文ドロップキック [グラップラー刃牙 外伝](c)秋田書店/板垣恵介〉
斗羽は猪狩をリングの上へ引きずり上げ、逆水平チョップ。
さらにチョップを重ねようとしたところで今度は猪狩が空振りを誘い、背後から延髄斬り。
さらにジャーマンスープレックスを仕掛け、見せ場を作っていく。
しかし斗羽も猪狩に見せ場を与えつつ主導権を渡さない。
その恵まれた体格からプロレス以外に道はなく、ただ必死に磨き上げてきた意地があった。
対する猪狩も斗羽の闘志にこたえて両者ヒートアップし、猪狩が卍固めで試合を決めにかかる。
〈猪狩の卍固め [グラップラー刃牙 外伝](c)秋田書店/板垣恵介〉
斗羽の身体から力が抜け、猪狩が勝利を確信して技を解く。
が、斗羽が不意を突いて渾身の前蹴り。
たまらずダウンする猪狩だったが、追い打ちが来ない。
顔を上げると、斗羽はリングに伏したままだった。
〈倒れたままの斗羽 [グラップラー刃牙 外伝](c)秋田書店/板垣恵介〉
マウント斗羽 死す
勝敗は決し、担架が呼ばれる。
倒れたままの斗羽に大観衆が斗羽コールを送り、そのまま病院へ搬送された。
医師の処置も虚しく、斗羽はそのまま息を引き取った。
斗羽の残した遺言には、生涯のライバルであり親友だった猪狩へ、40年にも渡るプロレス人生に幕を引くことが書かれていた。
猪狩は遺言通りに葬儀の指揮を執り、弔文を読んでマウント斗羽の死を悼む。
〈斗羽の死を悼む [グラップラー刃牙 外伝](c)秋田書店/板垣恵介〉
そして事が落ち着いた後、猪狩は遺言通りにパリの郊外にある家を訪ねる。
そこにはプロレスから離れ、悠々自適に大好きな画を描いて暮らす斗羽の姿があったのだった。
〈ひっそりと暮らす斗羽の姿 [グラップラー刃牙 外伝](c)秋田書店/板垣恵介〉
【外伝のまとめ】
アントニオ猪狩とマウント斗羽、2人のレジェンド同士の対決は猪狩の勝利。
斗羽は死んだと見せかけてプロレス界から身をひき、パリで自由な生活を手に入れたのだった。
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