最強の実戦的古武術として名高い灘神影流(なだしんかげりゅう)の継承者の家庭に生まれた高校生、宮沢熹一が高校スポーツ界のスター選手から、プロ格闘家、裏の武術家らと格闘戦を交わし、ライバルや戦友と交流していく成長の物語。
空手、柔道、ボクシング、プロレス、ムエタイ、相撲、柔術など様々な格闘技の達人が登場し、死闘を繰り広げる。
最初は高校の格闘技の強豪を倒し、その後アイアン木場の送り込んできた刺客を倒し、そしてTDK編(TDKについては下記で紹介)に入り、最後に鬼龍VS静虎、の構成となっている。
※次作「TOUGH~龍を継ぐ男~」も連載中!
こちらも併せてどうぞ。
登場人物紹介
<灘神影流>
宮沢 熹一(みやざわ きいち)
本作の主人公で、灘神影流活殺術第15代目継承者。愛称は「キー坊」。
高校2年の17歳。父・静虎の教えを守りつつ、日々継承者として修練を積んでいる。
宮沢 静虎(みやざわ せいこ)
熹一の父。灘神影流活殺術第14代目当主。
「静かなる虎」の異名を持ち、「悪魔」などと称される双子の兄・鬼龍と共に畏怖される。
暗殺拳の継承者でありながら治療術にも長け、ストイックに「不殺」(ころさず)を目標に掲げる。
父子家庭のため、仕事と両立して家事を完璧にこなしながら熹一を育てる。
宮沢 鬼龍(みやざわ きりゅう)
静虎の双子の兄で、灘神影流活殺術の達人。
その存在を知る者からは「悪魔」「怪物を超えた怪物」と呼ばれ恐れられている。
IQ200の天才的な頭脳を持ち、文学や芸術にも造詣が深い。
プライドが高く負けず嫌いな性格で、長兄の尊鷹との間に確執がある。
宮沢 尊鷹(みやざわ そんおう)
鬼龍・静虎の兄で、本来は灘神影流の14代目当主となるはずだった人物。
10代で既に超人的な強さを誇っていた。
宮沢 由美子(みやざわ ゆみこ)
鬼龍・静虎の姉で、尊鷹の妹。
他の兄弟と同様に灘神影流を習うが、現在は東京で整体院を経営している。
チンピラ程度であれば瞬時に撃退するほどの実力の持ち主。
宮沢 金時(みやざわ きんとき)
熹一の祖父で、宮沢三兄弟と由美子の父親。灘神影流活殺術13代目当主。
かなりのスケベで、年をとってもなお女好きである。
<宮沢家の縁者>
エドガード・C・ガルシア
アメリカ軍の極秘研究によって鬼龍とシェリ・ベネットというスーパーエリート女性のDNAを掛け合わせて人工授精により誕生した、“人間兵器”と称される少年。
常人を遥かに超越するほどの身体能力と精神力を併せ持ち、自分の内臓の位置を調節したり、骨が異常に曲がる「ボーン・コントロール」によって全く関節技が効かない、などといった身体的特徴を持つ。
李 牡丹(り ぼたん)
香港の武術会や黒社会とも繋がりが深い、有力一族の美女。
実は李一族は、「呪怨」の使い手だった宮沢鬼一郎の子孫で、彼女も灘神影流の縁者である。
<灘心陽流>
黒田 光秀(くろだ みつひで)
灘神影流と対をなす流派・灘心陽流の伝承者。
親友を試合で亡くして以来拳を封印していたが、熹一との決闘で心を開き、それ以後熹一の親友となる。
<ワールドプロレス社>
アイアン木場(アイアン きば)
日本最大のプロレス団体『ワールド・プロレス』総帥。日本プロレス界の巨星・力山大道(りきやま だいどう)とその愛人の間に生まれた。本名は木場正治。
数々の記録を持ち、プロレスの生ける伝説として圧倒的知名度と人気を誇る。
非公式の試合や他流試合も行い、こちらでもほぼ無敗を誇るなど実戦派のプロレスラーとして「プロレス最強論」を表と裏の双方で証明し続けてきた。
かつて静虎と非公式の試合を行った際に左目を失い敗れ、それ以来灘神影流へ激しい復讐心を抱いている。
高石 義生(たかいし よしき)
「人食い義生」の異名を持つプロレスラー。
試合で人気レスラーを再起不能にする事件によってプロレス界から追放されていたが、アイアン木場の誘いを受け、刺客として熹一の前に現れ、意気投合の後に友人となる。
学生時代にレスリング、タイでの3年間の修業でムエタイを学び、組技・投げ技・立ち技の何れにも隙のない実力を持つ。
鬼川 平蔵(おにかわ へいぞう)
古流柔術の経験者で様々な流派の関節技を習得した元プロレスラー。
裏の世界で会社やプロモーターの意向に逆らうプロレスラーに「制裁」を与える仕事を続けており、怪我の程度まで自在に骨を破壊できる技量から「壊し屋オニ平」として恐れられる。
左門 清正(さもん きよまさ)
元プロレスラーで、アメリカの闇社会で「サモン」の名で恐れられる総合格闘家。
オニ平が手塩にかけて育て上げた愛弟子で、強力な打撃技を併せ持つ冷酷で寡黙なトータルファイター。
船田 幸司(ふなだ こうじ)
若手のエース候補で、ワールドプロレス所属の新人プロレスラー。
<拳術館空手>
金田 長英(かねだ ながひで)
拳術館空手の倉本鉄山の弟子で、YJオープントーナメントの優勝者。
学校でのイジメを見返すために拳術館の拷問じみた鍛錬法を耐え切り、「人間凶器」とも言うべき鋼の肉体を手に入れた。
表面的には温和で優しい性格であるが、歪んだ嗜虐心を隠し持ち、容赦しない戦い方を見せる。
倉本 鉄山(くらもと てつざん)
明石市に住む空手家。様々な他流試合に勝利した超人。
拷問じみた修練で知られる拳術館空手の創始者。
絶え間なく身体への負担を与え続ける事によって常人離れした身体を得る事を第一とし、その肉体を駆使した「一撃必殺の空手」を信念とする。
ヤクザに監禁された友人を助けるために単身で事務所に乗り込み、無傷でヤクザ23人を病院送りにするが、逆に過剰防衛とみなされて逮捕され、以前からその存在を危険視していた空手界から追放された。
有川 道元(ありかわ どうげん)
かつては不死身の道元と呼ばれた。ベンチプレス200kg、スクワット300kgを出す。
拳術館出身の空手家で、東京に鉄心館空手を開いて道場主となる。
大熊(おおくま)
有川道元が育て上げた、鉄心館空手の中で最強の門弟。
<剛越流柔術>
葵 新吾(あおい しんご)
剛越流柔術を操る少年。
独特の訓練で柔軟性に優れ、腕ひしぎ十字固めが効かない程に柔らかく、また足を肩の上に乗せ、歩くこともできる。
茨 幻舟(いばら げんしゅう)
剛越流柔術宗家で、葵新吾の師匠。無慈悲で非道な人格。角丸新太郎を半身不随にした張本人。
また、他流試合で殺人未遂・傷害で収監されていた。
<諸流派>
加納 剛次(かのう ごうじ)
アトランタ五輪代表で重量級の期待の星の高校生。
マスコミや女生徒の前では謙虚に振舞っているが、裏では部活の顧問や生徒達を暴力で脅し、学校の女教師など多数の女を抱いている不良。
西島 陽助(にしじま ようすけ)
熹一と1回戦でYJ空手トーナメントで対戦した相手で、大会チャンピオン。
オレッグ・ポビロフ
サンボのチャンピオン。
角丸 信太郎(かくまる しんたろう)
龍宮流柔術15代目宗家。
レムコ・ヤーロブ
熹一へのアイアン木場からの刺客の1人。
スラム街でアルコール依存症の母との母子家庭で育ち、相撲の横綱になって、ビッグマネーをつかんで、母とともに住む夢を持つ。
ショーン・J・阿久津(ショーン・ジェイ・あくつ)
最凶の格闘家を作る施設、デビルファクトリーの館長。人体力学および心理学に精通していて、格闘技界のマッド・サイエンティストと呼ばれている。
神魔(じんま)
レムコをいびろうとする先輩力士。
ギャルアッド・スワンパクティ
ストリートファイトで無敗を誇るムエタイファイター。タイのスラム街に生まれ、本物の貧困と地獄を知っており、敗北の恐怖を常に感じながら闘う。
戸口 昭(とぐち あきら)
キックボクサーの日本フェザー級チャンピオン、タイで本場のムエタイに挑戦する。
朝昇(ちょうしょう)
本名、朝田昇(あさだ のぼる)。通称「鼠の朝昇」、「奇人」。1,500以上の技を使いこなす関節技のエキスパート。
雲光(うんこう)
黒竜寺住職であり、英拳派宗家。奥義の真言波を使いこなし、人肉の味を知る野良狼さえも安らかにさせることができる。
露土馬(ろどま)
「魔物」の異名を持つ異種格闘技戦の各種タイトルホルダー。英拳派究極奥義の真言波を求め、黒竜寺へ来た。
<TDK関連>
藤田 尚矢(ふじた なおや)
藤田剛三の息子で、大学世界選手権も制した柔道の猛者。オリンピックでもメダルは確実と言われていたが、父親の借金のせいで柔道を辞め、働く事に。
祠部矢 治(しぶや おさむ)
通称「首刈りのシブヤ」。新横浜プロレス所属のプロレスラー。プロレスラーとして、東京ドームを満員にしたいという夢を持つ。
高坂 剛眼(こうさか ごうがん)
悪魔の右腕を持つ男。安桐流体術。
アルフレッド・蟇空(アルフレッド・ばくう)
西洋の古代の秘術、カバラと中国拳法を融合させたカバラ拳法の第一人者。
栗須 革了(くりす かくりょう)
アイアン木場をして霊長類最強の雄と言わしめた剛力の巨漢。
ピーター・カーマン
殺人貴公子と呼ばれている。GP三年連続王者。
リカルド伊藤(リカルド いとう)
日系ブラジル3世。悪魔の寝業師と呼ばれるブラジリアン柔術王者。
マーベラス・バークレー
最強のハードパンチャー。世界統一ヘビー級チャンピオン。スラムの出身で、警官を殴り殺しかけていた時にMr. Kに拾われた。
ヒース・クランシー
クランシー一族で次期当主。別名「砂のヒース」。父を殺した仇として兄のゴードンに激しい敵意を抱いている。
マーク・ハミルトン
褐色の核弾頭。自他ともに認めるコンプリートファイター。過去に自分の母が目の前で父に銃殺されたのを見てそれがトラウマとなり、「淫売の息子」と呼ばれるとキレて止まらなくなる。
河野 正哉(こうの せいや)
弾丸特急と呼ばれる、正統派レスラー。
東 修人(あずま しゅうと)
通称「超巨人」。太道館空手の選手で3年連続空手トーナメントチャンピオン。212cm、120Kgの巨大な体格を有する空手家。
藤田 剛三(ふじた ごんぞう)
無差別級柔道界の至宝。柔道5段で、柔道界最強。
笹川 エンゾウ(ささがわ エンゾウ)
通称・狂犬。キング笹川の実弟。犬をも噛み殺すほどの凶暴さを持つ。親に捨てられた経験がある。生まれつき痛覚がなく、殴られても痛みを感じない。
セルゲイ・クリシチョフ
白狼と呼ばれたレスリングフリースタイル金メダリスト。国家警察に勤めている。
ゴードン・クランシー
伝説の柔術家・バーリ・トゥードの王。クランシー一族最強の男。500戦無敗で、最強に最も近い男と言われる。
木場 真一(きば しんいち)
アイアン木場の息子。アイアン木場の全てを受け継いでいるが、木場に自分の存在を否定された為、その全てを憎んでいる。
パブロ・スパーン
南米某国のコカイン市場を取り仕切るカルテルのトップ。国民の10%はコカインで収入を得ており、その中心にいたパブロは王宮での生活のような物を過ごしていた。
ウーゴ・ロドリゲス
南米の悪魔といわれ、ルチャリブレの選手が震え、ブラジリアン柔術の選手は恐れ慄くほどの強さを持ち、殺人の罪で現在、懲役300年の刑に服している。
キング笹川
エンゾウの兄。アイアン木場の愛弟子だったが、独自の技術体系と理論に基づいて、新格闘団体を設立した。
Mr.K(ミスター・ケー)
バーグレーを育てた人物。
ガス・リプケン
コンプリートファイターで、バーグレーのトレーナー。
エミリオ・クランシー
ゴードンらの父。
クリス
ガルシアを人間兵器として育成する国防総省のプロジェクトに参加する、若い女性科学者。マシンのように強化処置を受け、命令を遂行するガルシアを気にかけ、母性的な愛情を向けていた。
<学生・教師など>
石毛(いしげ)
通称チンゲ。転校生で、いじめられていたが、熹一と仲良くなってからはいじめられなくなった。
森浦(もりうら)
通称モリヤン。熹一の友達。
川嶋タカ子(かわしま タカこ)
黒田光秀の彼女。空手経験者でスケバンを複数人相手にしても軽くあしらえる。
立花リカ(たちばな リカ)
高校の数学の先生。加納と性関係を持っている。
マサルちゃん
熹一の学校の先生。長くてだるい授業らしいが、熹一は真面目に聞いている。
高石アケミ(たかいし アケミ)
義生の妹。
木場活一郎(きば かついちろう)
アイアン木場の次男。木場には将来は灘神影流を潰せと教育されている。木場を憎み殺したい気持ちがある一方で、自分をいじめた子供たちを相手に本気で潰しにかかる木場を尊敬もしているなど複雑な感情を持っている。
<不良>
尼崎の島木(あまがさきのしまき)
アマのシマキンと呼ばれた暴走族のヘッド。鑑別所から出所したばかり。
坂上 ジロ(さかがみ ジロ)
自称青葉工業高校を仕切っていると自称する青葉工業3年生で、ケンカよりも小手先の知恵で立ちまわるタイプ。
染谷 狂一、染谷 狂二(そめや きょういち、きょうじ)
二人合わせてオソメブラザーズと呼ばれる有名な不良。狂一はヤクザの準構成員とも言われ、狂二は少年院に入所していた札付きの不良。
御国野(みくにの)
宝船商業高校の不良でナイフを常に持っている。刺し方が上手く、動脈を切らないように切って相手に恐怖感を残す陰険な戦い方をする。
加古川の菊村(かこがわのきくむら)
暴走族のヘッド。
モラヘス
グラウンド、パワーのとても優れたブラジリアン柔術の選手。
<その他>
陳老師(ちんろうし)
推定160歳の南京町の怪物。幼少から中国武術に精通しており、今もなお生きている。黄泉のオババの兄。
陳桃花(ちんとうか)
陳老師の妹で、別称黄泉のババア。祈祷師だが詐欺師で、100万円という高額な料金を請求する。